映画のヒトコマ

思い出に残る映画のヒトコマ
映画を観た人なら思い出すかも..。

ハムレット 劇団四季

2001-12-31 | 劇団四季
13.8.22

劇団四季のハムレットを見に行った。3時間の長丁場である。
幕は最初から開いていて、暗闇の中、「だれだ?」の一言で舞台は、始まる。
前半は、シリアスな場面が続き、観客は、言葉の一つ一つを聞き漏らさずに聞こうとするか、ついウトウトとして時々記憶の空白の時間を作るか(笑)に大きく分かれるようだが、後半は、一挙に盛り上がっていく。
父の復讐を果たしたものの虚しさだけが残る死を迎えたハムレットを兵士達が担ぎ、槍が周りを囲む。その死を悼む礼砲がひびく中、奥に消えていくラストシ-ン。この演出は素晴らしい、その荘厳とも言えるラストにより本来悲劇である、この劇を見終わった物に、むしろ何かさわやかさを感じさせる。
ところであまりにも有名なハムレットのセリフ。To be or not to be. That is the question...、学校では、「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」と訳すのだと習い、ずっとそれで来た。
ところが、劇団四季は、福田恆存氏の翻訳で、「生か、死か、それが疑問だ」と訳す。
「問題」と「疑問」不思議と、そんなところで違和感を感じてしまう。
いろんな訳があるのは常識なのであろうが、素人には困ったものだ。
「死ぬことは眠ること、それだけだ」というセリフがあるので、死を怖れているわけではない、ただ自殺ということに対しては、川に溺れて死んだオフィーリアの埋葬場面で理解出来るように、神に対する冒涜ということになるという恐れを持っているようだ。もともと、この「be」というのが幅が広いようで、あいまいさが残る。特にこの文は主語もない。問題と疑問は、大差がないように思うので、おいておくとしても、beが問題のようだ。
この場面では、叔父を殺し、父の復讐を図るということに対して、自分は、行動すべきなのか、行動すべきではないのかという方が、ぴったりくるような気がするが、ドラマ全体では生か死という奥深さが必要ということなのではないかとも思う。
ところで、我が青春の思いでのビ-トルズの曲に let it be というのがある。
ここの beは 行動に近いのかな?
ここは翻訳でお世話になっているモイチさんの出番かも知れない。
そんな事を考えている内に、
To be, to be, ten made to be.を訳せというクイズを思い出した。
このクイズが鮮明に記憶にあるので、このハムレットの名文句もいつまでも残る。(笑)
ご記憶の方も多いだろうが、これは、トベトベ天までトベと 訳す。トンチクイズである。
シエ-クスピアのこの名文句は、いついつまでも人々に、思い出を作る物である


原作 ウィリアム・シェイクスピア
翻訳 福田恆存
演出 浅利慶太
クローディアス 広瀬 明雄
ハムレット  石丸 幹二
ボロ-ニアス 日下 武史
ホレイショ- 早川 正
レイア-ティ-ズ 阿久津 陽一郎
ガ-トル-ド 末次 美沙緒
オフィ-リア 野村 玲子

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