Kengoの将棋 実戦・研究ノート

私、Kengoが普段指している将棋や研究したことなどを書いていきます。

倶楽部24名人戦から

2013-01-28 00:45:04 | 日記
気づけば新年初の更新になりました。
倶楽部24名人戦(15人)をやっていますが、そこで観戦者に声をかけられ
このブログの読者であることを聞き、ヤバい全然更新しないやと気づきました。

倶楽部24名人戦はネタ満載なのですがその中でも面白いのを。
こちらの横歩誘いにそれを嫌って先手が▲2八飛と引きならばとこちらが△7六飛と
横歩を取った局面。

この将棋は今期順位戦A級、高橋-羽生戦でも指されていてここで高橋九段は▲7七角と
普段得意にしている形にして戦っている。
ただ、この局面となるとアマ、それもネット将棋では下記のように激しくくることが多い。

以下の指し手
▲2二角成△同銀▲7七金△7四飛▲8八飛△8二歩
▲8三歩△7二金▲8二歩成△同銀▲8三歩△7一銀
▲8二角

長手順進めたがほぼ一本道。
決まったかに見えるがここから後手の反撃。

以下の指し手
△8七歩▲同飛△8六歩▲同飛△9五角


以下の指し手
▲8七飛△7七角成▲同飛△同飛成▲同桂△8九飛▲9一角成

△8九飛で受けにくいかと思っていたが銀取りを放置して▲9一角成が
好手だった。

以下の指し手
△7九飛成▲4八玉△9九龍▲8一馬△4四香▲5九桂△8八龍▲5八香

となり、こちらがちょっと足りない局面になった。
(しかし今見てみれば以下△8三竜▲8二歩と進んだ時に
△4二玉なら難しかったということに気がついた)

負けた後、いつも通りに本で復習。
そしたら北島先生の本に3枚目から4枚目の手順の中で
△7七同飛成と飛車交換をせずに△8四飛なら後手が少し指せるとあった。

以下▲9一角成に△8九飛成
これも当然対局中は考えたのだが飛車取って△8九飛のほうが明快と思ってしまった。

あと、先手側からも変化があり3枚目の図で▲8七飛のところ
▲5六飛と回る手。

以下は
△7七角成▲同桂△同飛成▲7八歩△6七龍▲9一角成
△5六龍▲同歩△8九飛▲4八玉(王手飛車含みで受ける)△3五桂▲6八角

この手順が1987年2月号「将棋ジャーナル」掲載の南尚文氏著「歩け裏定跡」に書いてある。
この時からこの局面を研究していたとは驚愕だ。

プロではこの▲7七金~▲8八飛の将棋が現れていないのが残念。
特に羽生先生が後手を持ってこれをやられたときにどう対処するのか見たいものです。