ギブソン/エピフォン ES-339 試奏

先日、楽器店でES-339という、小振りなセミアコを弾かしてもらいました。

いわゆるセミアコの代名詞である、ES-335の小型版で、おそらく二周りほど小さなボディ。ほとんどソリッドボディのギターと変わらないサイズで、レスポールを少し大きくしたような、そんな印象。
身体の小さな我々日本人にはフルサイズの335より、コッチの方が似合うんじゃないかな(^。^)

先ずはエピフォン。
サウンドの方はといえば、
ま、がんばってるな。そんな印象(^◇^;)
何というか、クセがなくプレーンな感じで、なんにでも使える器用さを感じます。
出音も見た目通り、レスポールよりかっちりしてなく、335までふくよかでない、そんな感じ(^。^)
やはりセミアコとして捉えると物足りないですが、ソリッドよりは音に温かみがありますね。

このエピフォンの339にはタップSWが搭載されており、そのプッシュ/プルSWを引っ張るとハンバッキングの片側がタップされ、シングルコイルとして使用できます、が。
とりあえずは、シングルの音やな、と。

まあ、この手のタップでシングルコイルになるよ～っていうサウンド以上の音ではないですね、残念ながら。
シングルである、フェンダーストラト/テレなどの、いかにも特徴的な音とは違います。
とりあえずシングルコイルの音も出ると。
とは言えシングルにもなるということで、幅広いサウンドメイクは可能ですね(^○^)

しかし生音の方はけっこう鳴る。
響きもブルージーでけっこう好み。
コレはおそらくハードウェアで損してるなと。
PUなど変えていけば化ける可能性がありますね。

全体的に印象も悪くなく、音もそこそこ。コレ一本でなんでも出来る的なギターなので悪くないです。
価格的にもお買い得感はあります。
しかし響くモノがない。
これやないと的な味が足りない。
そんな事を話してると、本家ギブソンの339もありますよ～とのことで持ってきてくれました。

 

てなワケで比較試奏です(^○^)

ぶっちゃけ、違います‼ やはり‼

鳴るんですよ、軽々と。
なんといいますか、楽器全体が塊となって音となる、そんな印象。

なにより中域の力強く枯れた感はまさにセミアコ!!
コレはたまらないモノがあります。
もうずっと弾き続けていたいような、そんな魅力がありますね。

ギブソンの339にはタップ回路は付いてませんが、それがなんなん?! と、まるで気にならないくらいに出音の説得力があります。

さすが本家という言葉は使いたくないんですが、やはり大きい差はありますね。
ギブソンの339は、やはりオリジナルというだけの存在感と個性。
それに楽器としてギターはどうあるべきか、見栄えやハードウェアの性能ではなく、トータルとしてギブソンの造り方が垣間見えるようなギターです。

対してエピフォンは、やはりオリジナルに対して差を出すために、どこか犠牲と妥協がある中で作られたギターなんだなと感じました。

おそらく、先ず価格が決まっていて、そしてまた売れるように、が優先されそこから使う材、パーツが選ばれ出来上がるエピフォン。
対して、いいギターを作るには、先ずそれ用の材を用意し、そのために必要な工法で組み立て、それから売れる為の要素を組み込んだ結果、この価格です。というのがギブソン。

てなことを感じてしまう同一タイプのギター弾き比べ。
しかし使われてるグレードは違えど、共に全く同じ材とパーツ構成。おそらく同じように作られ出来上がってるんだと思うんだけど、仕上がるとこんな差になって現れてきます。

確かにギブソンのクオリティは高いんだけど、仕上がりの精度は決して高くなく、粗い箇所も見受けられます。
出音の個性も、ハマる音ではなければ使いにくいだけ。

エピフォンの癖の無さは、どんなジャンルの音楽にも対応でき、エフェクターのノリもいいので、使い方次第でいろいろな可能性があると言えます。

価格にして4倍ある両ギターなのですが、それをどう取るかはその人の考え方なんじゃないかな～(^◇^;)