
川幅5~6mのところに体長50cmを超える鯉が5~6匹泳いでいる。
この3連休にその鯉を捕まえようと、網やタモを用意した。
網は、3.6m×3.6mと60cm×10mの2つを準備した。
タモは直径30cmと60cmの2本。
最初、網をコの字形に設置して鯉をコの字の奥まで誘導してタモで捕まえる作戦だった。
だが、鯉はそう簡単にコの字の中に入ってくれない。
2匹が近くまで近づいたので川岸まで行くと、あっという間に姿を消した。
1mほどの水溜りにあるムロの中に隠れてしまったらしい。
作戦を変更し、川幅を3.6mの網で仕切り、そこから浅瀬の方へ追い込もうと考えた。
だが、敵は一向にムロから出てくる気配が無い。無情に時間だけが過ぎる。
朝の7時半から開始して7時間経過していた。
その時、地元の人から「もっと下流の方で、ここより浅いところに沢山いるよ」という情報を得た。
そこで最後の勝負とばかり、この場所には見切りをつけて移動した。
結果的にそれが功を奏した。
鯉を追いかけて川を行ったり来たりしていて、ついに体長60cmは超える大きさの鯉を捕まえた。
鯉は60cmのタモから尻尾がはみ出していた。
追っかけている時にはこちらを完全に小馬鹿にしたような仕草で、網の横をするりとすり抜けていた。
しかし、敵もあまりに間抜けな人間に油断したのか10数センチメートルの浅瀬に入り込んでしまった。
これだー!と鯉に近づいて真上から網を被せて捕まえることができた。
その時、時計は4時をとっくに回っていた。