鶏口舎(けいこうしゃ)な日々

木彫りとレジンで招き猫やお地蔵さんなどを制作している「鶏口舎」です

カヤ

2016年05月03日 | 木彫の話し(道具や材料、木材について)
榧(イチイ科カヤ属)

本州の宮城県以南、四国、九州の屋久島まで分布し、
山地に自生する

*高級基盤用の材*

樹高25mほどになる常緑高木

モミやツガと混生し、山地に育成する
その一方で、古くから山村を中心に庭先に植えられて
果実から油を採った、一種の優料植物でもある
成長は遅く、直径20センチメートルで樹齢100年を超える
個体は山中では珍しくない

材は淡黄色で上品
香りが良く、材の中に小さな結晶があって
光沢がある
基盤や将棋盤に使われるのはあまりにも有名
樹脂が多く加工品は年とともに風合いが美しく変化する
高級品は家一軒とまではいかないが、破格の価格で取引
される

水に対する耐久性が高く、風呂桶や浴室建材や船舶材に
使わることもあるが、カヤの生産量が少なく、この様な
用途に用いられることは稀である
 

参考 「日本の樹木28 モミ、ツガ」

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笏の木 イチイ

2016年05月03日 | 木彫の話し(道具や材料、木材について)
イチイ(イチイ科イチイ属)
別称 オンコ、アララギ

北海道、本州、四国、九州の亜高山帯や
寒冷地に分布する

*強度がありながら、加工しやすい優良材*

樹高十数メートルほどになるが、あまり大きくなる
木ではなく、直径が60cmを超えることは少ない

北海道の山林内に多い木で、農家の庭先などでもふつうに
見られる

木の肌はなめらかで光沢があり、材としては非常に優れ、
木目は通直である
また成長が遅いので年輪が緻密であり、そのため強度も十分で
板の反りや割れも少ない
現在では大径木が少なく、おもに彫刻など小さくて高価なものの
材料となっている
飛騨高山のイチイ細工は有名で「一位(イチイ)一刀彫」という
伝統工芸がある

和名は、昔、朝廷の官吏が正服を着る際に手に持った笏(しゃく)
をこの木でつくったことから、位階の正一位、従一位の一位に
ちなんでイチイと命名されたといわれている

イチイの変種であるのが、キャラボク(伽羅木)
キャラボクは低木で、イチイとは葉の並び方が異なる


参考 「日本の樹木24 ナナカマド、イチイ」


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天然木曽ヒノキ 仕入れました

2016年04月27日 | 木彫の話し(道具や材料、木材について)

ピノッキオさんのところから、天然木曽ヒノキを
仕入れました
今回は大きめに製材をしてもらいました


大漁人形ねこの注文が入っていますので、
その大きさように製材してもらったぶん

それ以外にも、クリスマス用に少し大きめのものを
作ろうかと思っています


あと、大きいめの招きねこを作ろうかと
思っています


ひろし君と同じ大きさくらいです
夏に、コツコツと制作します


そして、動物シリーズなど定番作品の
2センチx3センチと
豆サイズの1.5センチx2.5センチの材は
ピノッキオさんに切ってもらうことにしました

ものすごい、量です…


細かい製材は、今までは身内にお願いしていたのですが、
ついに間に合わなくなりました…

ピノッキオさんのところで、ここまで製材してもらえると
本当に助かります
さらに今、天然木曽ヒノキ以外の良い材も探して
もらっています

もう一度おさらい

クリックすると大きくなります
画像提供 ピノッキオさん


ピノッキオさんももうそろそろ販売を再開します
楽しみです
https://www.iichi.com/people/K2492586←クリック

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木は二度生きる

2016年03月26日 | 木彫の話し(道具や材料、木材について)


「週刊 日本の樹木 06 ヒノキ」より

…法隆寺大工の口伝の一つに「木を買わず、山を買え」
がある。
山の南に生育する木は枝を多く出すため節が多い。
堂塔は正面が南向きになっているが、そこには柾目の
通った見栄えの良い北側の木ではなく、ちゃんと自然の
状態と同じように節くれ立った木が使われている。

「二度生きる」木は建物に収まってからも、育った状態
と同じくせを持ち続け、その環境を変えてしまうと
暴れ始める。

「山を買え」とは、木を知り尽くした飛鳥工人たちが伝えた
知恵なのである。





「木は二度生きる」

私の作品もだれかの大事なものとして、二回目の人生を生きて
いるのならば、嬉しい

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中にいる人 木目さんの話

2016年02月07日 | 木彫の話し(道具や材料、木材について)

天然木曽ヒノキで招きねこの小を彫り直しています
やっぱり、天然木曽ヒノキに変えて良かったです


今回の天然木曽ヒノキは、つい最近仕入れた
天然木曽ヒノキです


色の濃い、秋材の部分がよくわかります


いつも樹齢の長い木の中には、誰かいるみたいだと
言っていますが、本当にいるんです

それは、たぶん木を彫っている人なら
わかるんじゃないかな?


この天然木曽ヒノキは、女の人です 若い人です
髪の長い、制服をきた、OLみたいな人です
クセがなくて、スーっとしたヒノキです


中にいる木目さんは、いろいろな人がいます
同じことはなく、みんなちがいます

中にいる人は、特に何か私に言ってくることはなく
普通に木の中にいるだけです
でも、そういう木を彫るのは
とても楽しくて、気持ちが良いものなのです


植林のヒノキの中にいる人はわかりません
いるような気がしますが、感じません
天然のヒノキの中の人は、いつもご機嫌な感じがしますが、
植林のヒノキの中の人は、難しい感じがします

天然の材をずっと使っていると、植林の材を使うのが
疲れてしまって、もう使いたくないと
感じます



受注生産作品ですが、今までの納期が2週間でしたが
1ヶ月に伸ばしました
すみませんが、よろしくお願いいたします

バラモン凧ねこ、ご注文ありがとうございます
3月初旬に制作いたします

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