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甘いものと政治の話

「死者に鞭打たない」なんて風習はいらない

2022-02-07 18:47:54 | 政治

2月1日に石原慎太郎氏が死去した。

日本の大手メディアは石原氏の過去の発言を「石原節」などと報じ、彼を持ち上げ、「偉大な政治家だった」と賛美している。

「死者に鞭打たない」というこの風習?には唖然とする。

彼が過去に残した言葉は「石原節」などというもので括ってよいものではない。

1999年、重度障がい者の治療にあたる府中療育センターを視察した際「ああいう人ってのは人格あるのかね」「ああいう問題って安楽死なんかにつながるんじゃないかという気がする」と発言。2016年に起こった相模原障がい者殺傷事件についても「あれは僕、ある意味でも分かるんですよ」とジェノサイドに理解を示した。

2001年には、「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババア。女性が生殖能力を失って生きるってのは無駄で罪(大学教授の伝聞だというが…)」「テレビにも同性愛者の連中が平気で出てる。日本は野放図になり過ぎている」などとも発言している。

東日本大震災発生時には「津波をうまく利用して、我欲を洗い落す必要がある」「これはやっぱり天罰だと思う」とも発言。

「不法入国した多くの三国人、外国人が非常に凶悪な犯罪を繰り返している。すごく大きな災害が起きたら事件すら想定される」と外国人に対する差別・偏見を煽った。

「私は自分の好みとしても、自分の子どもが誰かにいじめられるよりは、誰かをいじめるほうを好む」と自分の著書で書いている。

アメリカのワシントン・ポストは、石原氏の死去を「人種差別発言をしたことで、より記憶されていた」と冒頭で指摘して伝えた。ニューヨークタイムズは「閉経して子どもが産めない女が生きているのは無駄」という性差別発言を紹介している。

石原氏の発言は、いま日本ではびこる「差別」を広げる役割を果たした。

石原慎太郎の罪は重い。

ところで石原氏の「都民葬」が行われるのではないかとの噂が広がっている。

世界に恥をさらすのはいい加減やめた方がいいのでは?