CHAINSAW ART JAPAN・ケイジの仕事記録

木を切るチェンソーで木彫刻。チェンソーアートジャパン・ケイジの仕事などを記録したブログです。

ドイツ・オランダ出張彫刻の旅 その9 ~屋外工房での作品製作など~

2018年08月15日 | 2018ドイツ・オランダ紀行
フロリアン氏の屋外工房での製作 

インターフォレスト2018から帰舎し、次のイベントへ行くまでの間、そのイベントで販売する作品を制作することにした。期間は7月23日 月曜日から30日月曜日までのまるまる1週間あったのでたくさん彫れると思っていたら、いろいろ雑用やらフロリアン氏の手伝いもあって、結局27日 金曜日の数時間と28日 土曜日の午前中しかその時間は取ることができなかった。
フロリアン氏の作業手伝いで特にキツかったのがチェンソーの研ぎサポートである。彼の所有する巨大な倉庫を壊し、来年までに新しいものを建てるということでその解体作業をセルフでやっている。屋根部の木造部分の古材をチェンソーで薪サイズにカットする仕事で、最初はチェンソーで切る作業を手伝っていたのだが、何せ釘がたくさんある材木で、その釘さら切るので刃がボロボロ。切れないので余計に時間がかかる。そこで、自分が研ぎを担当し、フロリアン氏とフロリアンの義父(奥さんのお父さん)の二人が切断を担当することにして、二人の刃を研いであげることにした。二日間、16~18インチ4台のチェンソーをたぶん合計で50本ぐらい研いだ。いやもっとかもしれない。手も痛いし、ヤスリは10本以上ダメになるし、チェンソーの刃は新品が最終段階まで行ってしまった。小さな三角になった。こんな経験はなかなかできないが、もう二度としたくない経験でもある。京都や宮崎で、機械研ぎのサポートを受けながらカービングした時を思い出す。あの時もサポートしていただいて、そのサポートもたいへんだったと思うが、機械研ぎではあったが本当にありがたかった。今回手で、しかも解体に使うだけの・・・虚しい。きっとあの時のものが今、苦行となって社会にお返ししてるんだな~って思いながら、しみじみ研ぎに励んだ。終わりがないぐらい続く作業もやがてそれでも必ず終わりはやってきてその時はじめてしんみり苦行の成果に満たされる。







まあ、そこで作品制作は木端を使っての小さな作品群。お客さんがその場で持って帰れるサイズ。人気のあるデザイン。次のイベントに関連のあるデザイン。などを重視。
どうも次のイベントは「ヴァッケン」と呼ばれる有名なイベントらしく「メタルロック」の祭典で巨大イベントらしい。そこのトレードマーク「牛の頭骨」を彫ってみた。
他に、馬、クマなど木の端材を使って小さめの作品を数点彫った。これらをイベントで販売し、活動費用を捻出する。











ヴァッケンと呼ばれるイベントを何も知らずに無邪気に彫っていた・・・。ヴァッケン、それは本当に後で後悔するぐらいたいへんなものであることも知らずに・・・。

<続く>