先頃、私の友人が「レビー小体型認知症」と診断された。
私の事務所の職員も「レビー小体型認知症の疑い」で一時、行方不明になったりしたが、この職員の事ではない。
ちょっと聞きなれない認知症だと思う方も多いかもしれません。
実際、「アルツハイマー型」が認知症の中では有名で、メディアでもよく取り上げられている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/c3/5623f9d5e5ef940aa4c126c1298dcc55.jpg)
上の図解のように、同じ認知症でもだいぶ様子が違う。症状や進行具合も違う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/3e/9d6cd70a983bd36ee3a948d08d144d7e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/1c/71872ca2fc5dd3329d5d941c4185efba.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/4e/725b3ca26293c07f0e85e5db70d88302.jpg)
この友人、昨年の夏頃までは特に体調も悪くなく、元気に仕事をしていたのだが、秋頃になると、「歩き難い」、「足の腿が上がらない」、「よく転ぶ」と私に訴えるようになってきた。それと、「立ち眩み」がするとか「下痢」、「めまい💫」がするといった自律神経症状も良くいうようにもなっていた。
でも、まだ、この頃は、頭の記憶力も特には異常があるようには私には感じられなかったのだが、冬になる頃にはより一層、足の不自由さが増してきたのと、いよいよ、もの忘れが、目につくようになってきた。
それと、気になったのは「頑固」、「わがまま」、「やりっ放し」と精神面での異常な感じがこの頃より増えてきた。
私は、そういう症状を見ていながら、もともとこの友人は、割りと身の回りの管理もだらしなくて、また、かなりわがままな性格だったので、一般的な「老化」だと軽く考えていた。
今年の初頭に、自宅で倒れていた彼を私が病院に担ぎこんだ。
医師の診断は「下痢が長期化したことによる衰弱での心不全」だということで、1ヶ月半の入院と精密検査となる。
色々な精密検査を実施し、特に内蔵にも異常はないので、まだ、この段階でも、「心不全と衰弱」という診断。栄養をつけてれば良くなるという治療方針に変わりない。
1ヶ月半の入院から、とりあえず職場復帰した彼だが、どうも体調が思わしくない。というより悪くなっているようにも見える。
「大丈夫?」と聞く私に、彼は、「自分の家に知らない人たちが時々遊びにくる。民生委員みたい。」という。
「いつ頃から?」と聞くと「半年くらい前から」だと。
この話を聞いた私がようやく「ハッと」気がついた。「きっと幻覚が見えてるんだ」、「レビー小体型認知症だ❗」。
気付くのが遅かった。確かに足腰の動きは「パーキンソン症状が出てる。」
元精神科医の私が「気がつくのが遅かった。」なんというとんでもないドジをしてしまった。
そんなこんなしているうちに、彼が自宅からいなくなってしまった。
徘徊である。家に戻る道がわからなくなってしまい、保護されて今は「病院に入院」している。
最近では、「レビー小体型認知症」の進行を遅らせる薬も開発されたが、効果はどの程度かわからない。
健康的だった昨年の彼の姿を思い出すと、哀れなほど別人のようになってしまった。
「認知症」とは、「頭のボケ」というイメージが強いが、「レビー小体型認知症」は、足腰の「パーキンソン症候群」が概ね「頭のボケ」よりも先に症状として出てくるようだ。
つまり、「パーキンソン病」だと診断された人が後に「レビー小体型認知症」だと診断が変わるケースも多いようだ。
入院後の彼は、投薬が効果を表しているのか幾分か回復しているようではあるが、あまり思わしくはない。
メディアでも、「レビー小体型認知症」をもう少し取り上げて一般的な認識度合いを上げて欲しいとも思う。
身近にいる「家族」、「友人」などが「レビー小体型認知症」に対する認知度合いが増えれば、初期の症状のうちに医師も対応できれば違った方向性になるように思う。
高齢化社会。ひと昔前は、「認知症が発症する前に寿命で亡くなっていた。
いまでは平均寿命も伸びた半面、「認知症」が多い。
果たして、長く生きて「認知症」になるのと、その前に「老衰」で亡くなるのとどちらが良いのだろうか。
その本人も、きっと「認知症」になる前にこの世を去りたかったように思います。
今後の彼の回復を祈っております。
私の事務所の職員も「レビー小体型認知症の疑い」で一時、行方不明になったりしたが、この職員の事ではない。
ちょっと聞きなれない認知症だと思う方も多いかもしれません。
実際、「アルツハイマー型」が認知症の中では有名で、メディアでもよく取り上げられている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/c3/5623f9d5e5ef940aa4c126c1298dcc55.jpg)
上の図解のように、同じ認知症でもだいぶ様子が違う。症状や進行具合も違う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/3e/9d6cd70a983bd36ee3a948d08d144d7e.jpg)
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この友人、昨年の夏頃までは特に体調も悪くなく、元気に仕事をしていたのだが、秋頃になると、「歩き難い」、「足の腿が上がらない」、「よく転ぶ」と私に訴えるようになってきた。それと、「立ち眩み」がするとか「下痢」、「めまい💫」がするといった自律神経症状も良くいうようにもなっていた。
でも、まだ、この頃は、頭の記憶力も特には異常があるようには私には感じられなかったのだが、冬になる頃にはより一層、足の不自由さが増してきたのと、いよいよ、もの忘れが、目につくようになってきた。
それと、気になったのは「頑固」、「わがまま」、「やりっ放し」と精神面での異常な感じがこの頃より増えてきた。
私は、そういう症状を見ていながら、もともとこの友人は、割りと身の回りの管理もだらしなくて、また、かなりわがままな性格だったので、一般的な「老化」だと軽く考えていた。
今年の初頭に、自宅で倒れていた彼を私が病院に担ぎこんだ。
医師の診断は「下痢が長期化したことによる衰弱での心不全」だということで、1ヶ月半の入院と精密検査となる。
色々な精密検査を実施し、特に内蔵にも異常はないので、まだ、この段階でも、「心不全と衰弱」という診断。栄養をつけてれば良くなるという治療方針に変わりない。
1ヶ月半の入院から、とりあえず職場復帰した彼だが、どうも体調が思わしくない。というより悪くなっているようにも見える。
「大丈夫?」と聞く私に、彼は、「自分の家に知らない人たちが時々遊びにくる。民生委員みたい。」という。
「いつ頃から?」と聞くと「半年くらい前から」だと。
この話を聞いた私がようやく「ハッと」気がついた。「きっと幻覚が見えてるんだ」、「レビー小体型認知症だ❗」。
気付くのが遅かった。確かに足腰の動きは「パーキンソン症状が出てる。」
元精神科医の私が「気がつくのが遅かった。」なんというとんでもないドジをしてしまった。
そんなこんなしているうちに、彼が自宅からいなくなってしまった。
徘徊である。家に戻る道がわからなくなってしまい、保護されて今は「病院に入院」している。
最近では、「レビー小体型認知症」の進行を遅らせる薬も開発されたが、効果はどの程度かわからない。
健康的だった昨年の彼の姿を思い出すと、哀れなほど別人のようになってしまった。
「認知症」とは、「頭のボケ」というイメージが強いが、「レビー小体型認知症」は、足腰の「パーキンソン症候群」が概ね「頭のボケ」よりも先に症状として出てくるようだ。
つまり、「パーキンソン病」だと診断された人が後に「レビー小体型認知症」だと診断が変わるケースも多いようだ。
入院後の彼は、投薬が効果を表しているのか幾分か回復しているようではあるが、あまり思わしくはない。
メディアでも、「レビー小体型認知症」をもう少し取り上げて一般的な認識度合いを上げて欲しいとも思う。
身近にいる「家族」、「友人」などが「レビー小体型認知症」に対する認知度合いが増えれば、初期の症状のうちに医師も対応できれば違った方向性になるように思う。
高齢化社会。ひと昔前は、「認知症が発症する前に寿命で亡くなっていた。
いまでは平均寿命も伸びた半面、「認知症」が多い。
果たして、長く生きて「認知症」になるのと、その前に「老衰」で亡くなるのとどちらが良いのだろうか。
その本人も、きっと「認知症」になる前にこの世を去りたかったように思います。
今後の彼の回復を祈っております。