とうちゃん大興奮！

先週末シカゴ郊外で開かれていた子供レスリング大会で、息子の対戦相手を突き飛ばして劣勢の自分の息子を「救った」ビデオ、日本のニュースでも紹介されたからご存知の方もあると思う。

	まさに勝負つきそうって時に出てきたこのオヤジ、劣勢の選手の親でしかもコーチだっていうから驚き
	他人の子供ぶっ飛ばしておいてカメラに向かってコレ。なんかアブなすぎます

ぶっ飛ばされたのは１１歳のニック君で怪我したらしいし、ぶっ飛ばしたのはレスリングのコーチだったらしい。加害者のホフマン氏記者会見で「恥ずかしいことをした」と反省しきりって態度を見せていたけど、いやはや・・・

今週一緒に仕事した人はボランティアでアイスホッケーのコーチをしているアメリカ人。この話でちょいと盛り上がった。いわく「最近の子供のスポーツは加熱しすぎている」と。コーチがいくら「スポーツで大切なのは勝負だけじゃない」といろんなプログラムを組んでも、その子ども達の一番身近な存在の親が「熱く」て文字通り焼け石に水のお手上げ状態、だと。

しかも「５歳までには始めないと」という考えがはびこっていて、とにかくはじめるのが早いのだそうだ。始めるのが遅かったら本当の天賦の才能を持った子以外は大成しないかもしれないとは思うけど、そのどこがいけないの？っていうふうには思わない親が増えてるらしい。

加熱しすぎてる親の側はその理由でいくつかに大別できるという。ひとつは、子供に大学教育を受けさせたい派。アメリカは（日本もそうだと思うけど)難関大学でもスポーツ選手枠がある。頑張ってその枠に入れれば奨学金もらえるので授業料なんかもタダで大学教育が施せる、と。５歳からがんばって勉強すれば同じ結果が得られるんじゃないかと思うんだけどね～って。

もうひとつは子供の頃できなかった習い事をさせることで「自分の子どもを通じて自分の子供時代をやり直す」派。子供が楽しんでいるうちはいいのだけど、親が熱心になりすぎて子供にとっては「いい迷惑」ってことも多々みうけられ、こういうケースはある年齢に達した子どもが燃え尽き症候群になってしまう可能性が大きいと。

そして最後は自分の子は天才的プレーヤーだと勘違いしている「つける薬のない本当にアホのないしょ～もない親」だそうだ（笑)。自分のDNAもってる子供がどの程度までいけるかを冷静に判断できないってあたりでもう「・・・・・」ですな（爆)。

何年か前アメリカでバスケットボールで有名になりたいと望む大学が、学力はおろかしつけもなってないバスケット以外はなにもできない、良識ある人が見たら眉をひそめるような学生を「特待生」として抱えて、しかもそういう学生が集団リンチだったかなんだったか忘れたけど傷害事件などの問題を起こしたことがある。で「その大学だけの問題」じゃなくて多かれ少なかれ全米の大学がいかに「プロになれる選手を青田買いして」いて本来大学生（ってゆ～か学生）になっているべきじゃないような学生が籍だけ大学に置きバスケに明け暮れていることが報道された。

高校で有名になった選手をプロ契約よりも魅力的なオファーをして大学に「来ていただく」わけ。しかもそうやって苦労してゲットした選手が他の大学に移っちゃ困るので大学は入学後もそういう学生のいいなり。その結果選手（バスケに限らないと思うけど)はやりたい放題、だけど大学側は彼らのおかげで有名になるから目をつぶってるっていう笑えないストーリーが浮かび上がった。病んでます、相当・・・・。

日本でもプロ野球球団が大学生に「栄養費（なんちゅうネーミングや）」としてお金を渡していたことが白日の下にさらされたのはほんの２～３年前のことだったねぇ。「スポーツとお金」に踊らされてるのは親子だけじゃなくて大学もプロのスポーツ組織も・・・みんな５０歩１００歩か？

まぁ、猫らの親ばかを自認するkebaとしてはばっかみたいだね～と笑いながらも、でもネコらがいたからブログなんか作っちゃったし、２５歩くらいかなぁ～とちょっとだけ居心地悪かったりして（笑)
写真はGoogle NEws US版から拝借したのであ～る