EigenWolf

今度の東北大震災がきっかけでBlogを始めました.

コロナ蔓延と「social distance」

2020年08月14日 10時07分37秒 | 報道/ニュース

国内のコロナ蔓延はどうやら抑え切ったようである。回復者数が新規感染者を上回った事がそのサインである。下の図はepidemicにおける新規感染者と回復者をヒストグラム形式に示したものである。横軸は時間軸(weeks)を、縦軸は数を百分率で表しているが、数値は任意であって、代表的な傾向を表していると思っていただければ良い。重要な事は回復者数が新規感染者数を追い越す交点に差し掛かったという事実である(図の矢印)。これは今後コロナが急速に終息に向かうことを示唆するマイルスートーンなのである。国民の「social distance」の努力がようやく実を結びつつあるということである。 国民の一致団結の成果で、ウイルスが新たな「未感染者に」乗り移り、増殖するチャンスを失いつつある状況である。

注意すべき事は、この状況は国民の微妙な努力の均衡の上に成り立っており、僅かな油断又は努力で、マイナスにもプラスにも大きく変化しうる微妙なバランスの上にあるという認識が必須である。同じ努力が維持出来ればまもなく終息へと向かうと思われる。しかし最後まで決して手を抜かない事である。まずは感染者0を目標とし、その後残存するスプレッダーを囲い込み数週間の監視を怠らなければ、コロナは必ず撲滅出来るはずである。

政府は国民の努力と協力に感謝する必要がある。緊張感を高めつつ、ナイーブな国民の気のゆるみを引き起こす様な失言やシグナルを最後まで決して発しないことである。

※ 専門家の方々に一言。下の図は筆者が今回のコロナ危機に当たって「social distance」の概念を導入し急遽作り上げた数理モデルに従いシミュレートしたものである。回復者数の計算に力点を置き、従来のSIRモデルの拡張になっているが、カーブの形態は結果的にSIRモデルと等価である。