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【映画感想・ラ行】 リトル・ミス・サンシャイン ★★★☆

2006-12-31 | 【映画感想・ラ行】
ストーリー:
アリゾナに住む小太りなメガネ少女・オリーヴの夢は、
ビューティー・クィーンになる事。
コンテストのビデオを研究したり、
大好きなおじいちゃん指導の元、
ダンスを特訓したりと訓練に余念がない。
そんな彼女の元に、朗報が舞い込む。
カリフォルニアで行われる“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストに
繰り上げ参加が決定したのだ!
問題だらけのフーヴァー家は、家族6人ミニバスに乗り込み、
一路コンテスト会場を目指すが…?!
(goo映画より引用)

出演:
グレッグ・キニア、トニ・コレット、スティーヴ・カレル

監督:
ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス

この映画で何回も繰り返される「勝ち組」と「負け組」の言葉。
勝ち組は、人生を謳歌している感が強い。当然金銭的にもだ。
逆に負け組となると、何をやっても失敗ばかりという後ろ向きな雰囲気。
当然のこととして、金銭的にも貧しいというイメージが付いて回る。

さて、この映画に登場するフーバー一家は、
この定義に当て嵌めるとするならば、典型的な「負け組」の人々。
家族の面々はそれぞれポリシーを高らかに語るが、空回りしてばかり。
ポリシーが強いばかりに、誰もが好き勝手なことを話してばかり。
「個」の強さのせいもあり、家族内の関係もバラバラだ。
そんな家族が、愛娘がミスコンテストに出るがために、
アリゾナからカルフォルニアへ旅に出る。家族一緒に!!

黄色のワーゲンワゴンに乗っての旅路がストーリーの肝だ。
その旅路には思いもかけない出来事に遭遇していく。
正に人生の縮図のようで、家族の面々の心も徐々に変化する。
父親は、「勝ち組」になるという結果に執着していたが、
負け組はチャンスにトライしないことだと知らされる。
また、空軍の夢を断たれることとなる息子も妹のために一肌脱ぐ。
この家族を冷静に見つめていた母親も家族の輪に染まっていく。
確かに世間では「負け組」という扱いかもしれない。
がしかし、しっかりとした絆があるのだから、
真の「勝ち組」ではないかと思えてくる。

そういう家族の絆を結びつける姿の象徴が、
ワーゲンワゴンを押しがけするシーンであろう。
乗員=家族が協力しなければ、ワーゲンは前に進まない。
ワーゲンの疾走が、家族の絆そのものに思えるのが面白い。

更に家族のミスコン大会でのハシャギぶりも痛快だ。
家族の絆を感動的でもなく、結果を出した描き方をした訳でもない。
これからの道のりは艱難辛苦が待ち受けているかもしれないが、
微笑ましく感じさせてくれるストーリー運びは非常に巧い。


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