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【映画感想・英、数字】 Vフォー・ヴェンデッタ ★★

2006-04-22 | 【映画感想・英、数字】
ストーリー:
独裁国家と化した近未来の英国。
夜間外出禁止令を破ったイヴィーは、
街角で危険に見舞われたところをVと名乗る仮面の男に救われる。
不正と暴虐にまみれた政府転覆をはかるVは、
手始めに中央刑事裁判所を爆破。
国の圧制を糾弾し、11月5日の“ガイ・フォークス・デー”に
国会議事堂前に集結するよう市民に呼びかける。
その一方で自分自身の怨念を晴らすため、有力者を次々と殺していくV。
そんな彼と出会ったことで、イヴィーは人生を大きく変えていく。
(goo映画より引用)

出演:
ナタリー・ポートマン、ヒューゴ・ウィービング、
ジョン・ハート

監督:
ジェイムズ・マクティーグ

独裁政権に相対する革命家。1年後に国民が決起するまでの過程。
「V」と呼ばれる革命家が起こした行動の数々によって国民が鼓舞され、
その過程がVの暗躍と共に描かれる。

とまぁ、こういう展開を予期していたのですが、全く違ってまして、
Vの革命に対する思いだとか独裁政権の暗部だとかを喋り倒す。
つまり、講釈(=セリフ)が非常多い映画であった。
ウォシャウスキー兄弟のスクリプトは、
(兄ラリーが性転換したから、ウォシャウスキー姉弟になるらしい)
『マトリックス』の冒頭の仮想現実とリアルワールドの講釈と同じく、
動機付けをした上で、ストーリーを構築していた。
『マトリックス』と同じように、
何故革命を起こすのかというイデオロギーについて、懇々と語り明かしていく。
この講釈に付き合えるか否かで、映画の面白さが変わってくるに違いない。
正直、今回は全くストーリーに乗れなかった。面白く感じなかった。
確かに彼の有言実行する行動力だとか、
政府のバイオ兵器の実験台であったという悲しみだとか、
まぁ、革命を起こさんとする真の理由も見えていたのだが。
更に、ナタリー・ポートマン扮するイヴィーが、
革命魂の変化という場面もあるのですが…。

革命のイデオロギーを覚醒させることに重きを置いているせいか、
配給会社の宣伝で語られているような映像的刺激は殆どなく、
Vのナイフアクションに妙味を感じた程度で、それ以上のものはなし。
ラストの国会議事堂の爆破のシークエンスや、
Vの仮面を被った連中の更新のインパクトはあったけれども。
情報統制されるニュースや市民の会話を盗聴されるといった、
独裁政権の狂気や管理された市民生活の描写はあるものの、
その暗さを市民の表情から掴み取れない点も辛いところだ。

あくまでVの行動と生き様そのものを捉えた作品だ。
革命という大枠ではなく、V自身を見つめる視点でもう一度鑑賞してみたい。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBありがとうございました (ミチ)
2006-04-28 10:11:35
こんにちは♪

2時間中画面に釘付けの映画でした。

いろんな理由が考えられますが、やはりVの魅力が一番でしょうか。

イデオロギー的なことになるとVは「私怨」で動いていたような気がして、いまひとつだと思います。

民衆もよく考えて行動したわけでもないような・・・。

あのカオスの後のほうが気になっております。
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Unknown (Ageha)
2006-04-28 13:15:30
イマドキの子供・・みたいな民衆という印象。

捕まるのがバカらしいからとりあえず政府の

いうこと聞いとこうかという程度のニュアンス。

抑圧された感じはしませんでしたね。

でも守ってる・・ことによって一応はコワイのかなと。

その反面でニュースのウソもわかってる。

一人じゃいやだ、そんなしんどいことやりたくない。でも不満はいっぱいだから

風刺の効いたゴードンの番組には大いに笑う。

きっかけがほしかっただけ。

その1個めのドミノがVだったという話。

Vは革命と称して必殺仕事人のごとく

うらみを晴らしていく、

かなり個人的な動機なんだけど

革命の理由にすえることで利害が一致し

最後の仮面の行進へつながっていく。

・・と解釈したのですがいかがでしょうか?

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コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2006-04-28 22:39:38
>ミチさん

どうもイデオロギーが全面に出ていまして、

映画には全く入り込めなかったんです。残念ながら。

カオスを狙っていくVの方向性は嫌いじゃないですが。



>Agehaさん

イギリスの置かれている民衆心理、納得です。

自分ではできないから、誰かがというのは理解できます。

Vはその道標的存在だったんですよね。

それは、ラストの仮面の行進が象徴していると思います。

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Unknown (ケント)
2006-04-30 12:36:08
TBありがとうございます。

仮面の表情とヒューゴの演技が同期していましたね。内容については、なぜこれほど大評判になったのか、いまいち判りませんね。
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コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2006-05-01 21:14:52
ケントさん、コメントありがとうございます。



ヒューゴ・ウィービング、素顔なしは可愛そう…。

ずっと仮面での芝居だった訳で、

本当に彼だったの?だなんて思ってます。



内容は、世間では評価されているようですね。

私もウンチクばかりで面白味を感じませんでした。
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Unknown (けむけむ)
2006-10-01 15:27:11
TBさせてください!
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