6年ぶりに水芭蕉の景勝地として知られる池が原湿原を訪ねました。
標高960~980m、6haに及ぶ低層湿原で、30万株の水芭蕉が咲き、岐阜県の天然記念物に指定されています。
ここを初めて訪れたのは、今から6年前。
時季が少し遅かったせいで、期待していた水芭蕉の白い苞は見られず、葉が大きく成長した後でした。
その失敗を繰り返さないように、しかも温暖化のせいで今年は開花も早いのではと推測し、見頃と発表されている時期より少し早めに出かけました。
目の前の広大な園内の中、至るところに水芭蕉が見られます。
でも何だか少し様子が変です。
早めに来たつもりですが、張りが無く苞の縁が枯れたように見えます。
早く来たつもりなのに、それでも遅かったのだろうか・・・。
一方奥の方の山際あたりに咲く花はピンとしています。
こちらは湿原のもう一つの主役、リュウキンカ。
僅かですが、キクザキイチゲも見られました。
名前がわかりませんが、優しいピンクの花も。ミヤマカタバミ?
雪が残っているところもチラホラ。標高960~980mですから、さすがに肌寒さを感じます。
フキノトウ
澄んだ水があちこちに流れています。
こちらは、バイケイソウでしょうか。
帰りの道中で見たキケマン?
これほどの群生は初めて。
帰りがけ、飛騨市役所の人、2人が開園の準備に来ました。
「花の様子が変ですね」と言うと、「2,3日前に霜害にあったようです」とのこと。
時期が遅かったのではなく、そういう理由のようです。
植物は人が作る人工物と違い、自然の中で生きる生き物です。
いろんな理由で開花の時期が遅れたり、いつも同じ姿が見られるとは限りません。
「この時ならきっと・・」はありえません。
逆に、「絶対に・・・」はあり得ないからこそ、人もワクワクドキドキという感覚を味わえるのでは、と喜ぶべきなんでしょう。