泉を聴く

徹底的に、個性にこだわります。銘々の個が、普遍に至ることを信じて。

私の中の彼

2014-03-13 11:50:20 | 
知らない間に ヘドロがたまって
酸欠になっていた 私の中の彼は
ハイハイしかできなかった 私でもあって
死んだわけでもないのに いつか
切り離されてしまって
泣いていた
見捨てられる恐怖におびえて

生まれて初めて 走った日は
私の中の彼は 覚えていて
私に教えた
うれしいんだって
走ることは
うれしいんだって

この地に生を受けて
自分の力だけで前進できることは
誇らしいんだって
自分以外の生命と出会えって
もっと成長できるから
何度でも オトナの私をひっぱる

彼は 手を伸ばして
私の手をつかんで
走り出す

ずっと ノックしていたんだね
外に出ることは
楽しいんだって
生きることは
うれしいんだって
彼と笑いあって
シャッターを押す

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 菜の花 | トップ | 海の時間 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事