結城聖夜は、星を見るのが好きだった。
祖父と一緒に毎晩見るのが小さな頃からの習慣だった。祖父が亡くなってからも、その習慣は変わることなく続いている。来る日も来る日も、季節が何度巡ろうとも、聖夜はずっと夜空を眺めていた。どんな状況であろうと、それを欠かしたことがなかった。
そして今年、いや正確には去年だ。去年の十二月三十一日から今年の一月一日に日付が変わるその数分前に、聖夜は遂に見ることが . . . 本文を読む
雪乃の手を引いて、聖夜は走り続ける。
浅摩家の敷地を突き進み、人影を見付けたら物影に逃げ込んだ。遠くから聞こえる爆竹とロケット花火の音は今だ健在で、太一はまだまだ捕まる気配はない。犬の遠吠えが何重にも重なって夜空に響き、それに合わせるかのように大勢の人の声が混じっている。
聖夜と雪乃が浅摩の門を潜ったその時、目の前に人が立ち塞がった。その場で急停止し、回れ右で逃げ出そうとした。が、それよ . . . 本文を読む
ついに実験が始まります(;´Д`)y──┛~
実験操作が英語で書いてあるので、ノートを作るにも翻訳しないといけないとか・・・
まぁ、翻訳は終わったのでノートに実験のフローチャート作れば今日は終わりです
前期同じだった実験の相方は今回の実験を取らなかったらしく、誰になるのやら・・・OTZ
さて、「星の唄」も残すところ@2話です
今日に全話完成させれました( ´Д`)y──┛~
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浅摩家は、山の中腹を平坦に切り開き、そこに膨大と思えるほどの敷地を備え、その敷地の中央に浅摩本家が建設されていた。
その本家を中心とし、数え切れないほどの分家が建っており、そのすべてが一本の通路で繋がっていて、まるで迷路のような構造をしている。それらをずらっと囲むように造られている三メートルほどの塀と、真正面に付けられている門。まるで、敷地の中に一つの村があるような設計だった。
徹彦の車 . . . 本文を読む
霧島が渡してくれたメモには、確かに住所が書かれていた。
しかしそこが差す住所は、聖夜が住んでいる県から新幹線を使っても三時間は掛かる場所だった。近くならすぐさま行動に移そうと思っていたのが甘かった。中学三年に新幹線の切符とその他諸々の交通費を買えるだけ金をすぐに出せという方が無理な話だったのだ。
今からバイトをしても遅すぎるし、正月が近いからと言ってお年玉を前借りする意見が通るとも思えな . . . 本文を読む