カミさんの実家、伊佐市大口へ。
親戚一同が集い、酒を飲み交わす・・。
こんな時、話題となるのは互いの近況、そして地元話が主なところだが、
この日は少し違っていた。
それは一言で言えば時の流れに対する焦燥感・・。
そんなものが、それぞれの話題の端々に感じられたからだ。
それはたとえば、目前に控えた定年退職後の自身の暮らしに対する焦りであったり、
また、幼かった子供達が、次々と自分の手を離れ、やがて男女の出会いを経て
結婚していくことへの期待と喜びの裏側にある、親としての戸惑い、孤独感であったりだ。
それらの事は、娘を持つ僕自身もまた、いつか受け止めねばならない事なのであろう・・。
酒宴の最後には、今はまだ気強く矍鑠としてはいるものの、
もう高齢となったカミさんの父親の、今後の事なども語られ案じられた・・。
止めようの無い時の流れの中で、多くのことが否応無しに変化していく・・。
この夏にも、車椅子に乗る、僕の腹違いの弟の、
突然の離婚騒動が有ったばかりだ・・。
その時も、ただ僕は彼の先行きを案じ、「そんな面倒臭いことはやめろ!」としか
言えず、結局はそれを踏み止ませることは出来なかった・・。
夫婦として過ごした時の流れは、いとも簡単にどこか暗闇の中に葬られ、
過去をかえりみる余裕すら時は与えようとせず、また流れ去って行く・・。
なんだかそういった事が、とてつも無く恐ろしいことのように思え、
カミさんの運転する車で自宅に戻ると、僕はそのまますぐに倒れ込むように眠った・・。
翌朝、気だるい思いと身体を引きずったまま庭先へ出てみると、
いつの間に咲いたのか、今年も高曇りの空下に芙蓉の花が!
「救われたな・・。」
同じ時の流れの中で、ただ黙々と大いなる自然の力に身をゆだね、
こうして優しく咲いてくれたその花を見て、僕は一人でそう思った。

いつもありがとう!→
親戚一同が集い、酒を飲み交わす・・。
こんな時、話題となるのは互いの近況、そして地元話が主なところだが、
この日は少し違っていた。
それは一言で言えば時の流れに対する焦燥感・・。
そんなものが、それぞれの話題の端々に感じられたからだ。
それはたとえば、目前に控えた定年退職後の自身の暮らしに対する焦りであったり、
また、幼かった子供達が、次々と自分の手を離れ、やがて男女の出会いを経て
結婚していくことへの期待と喜びの裏側にある、親としての戸惑い、孤独感であったりだ。
それらの事は、娘を持つ僕自身もまた、いつか受け止めねばならない事なのであろう・・。
酒宴の最後には、今はまだ気強く矍鑠としてはいるものの、
もう高齢となったカミさんの父親の、今後の事なども語られ案じられた・・。
止めようの無い時の流れの中で、多くのことが否応無しに変化していく・・。
この夏にも、車椅子に乗る、僕の腹違いの弟の、
突然の離婚騒動が有ったばかりだ・・。
その時も、ただ僕は彼の先行きを案じ、「そんな面倒臭いことはやめろ!」としか
言えず、結局はそれを踏み止ませることは出来なかった・・。
夫婦として過ごした時の流れは、いとも簡単にどこか暗闇の中に葬られ、
過去をかえりみる余裕すら時は与えようとせず、また流れ去って行く・・。
なんだかそういった事が、とてつも無く恐ろしいことのように思え、
カミさんの運転する車で自宅に戻ると、僕はそのまますぐに倒れ込むように眠った・・。
翌朝、気だるい思いと身体を引きずったまま庭先へ出てみると、
いつの間に咲いたのか、今年も高曇りの空下に芙蓉の花が!
「救われたな・・。」
同じ時の流れの中で、ただ黙々と大いなる自然の力に身をゆだね、
こうして優しく咲いてくれたその花を見て、僕は一人でそう思った。

いつもありがとう!→
