朝陽(あさひ)~三重・河芸の地域情報~

三重県津市河芸町のいろいろな情報を発信します。

出典紹介~かわげの伝承~

2009-03-13 15:46:21 | 河芸地域情報


『かわげの伝承』は、平成6年3月に当時の河芸町教育委員会が編纂・発行した冊子です。

全196ページに、河芸に口頭で伝わってきた「伝説・昔話」、「民謡」、「行事」、「海にまつわる話」がまとめられています。

口から口へと語り継がれてきた文化を記した、貴重な資料です。

大般若経転読世だめし粥占い(北黒田)~市指定無形民俗文化財~

2009-03-13 14:56:36 | 河芸の文化財

(写真は、粥の詰まり具合を確認する北黒田の皆さん。)

応永3年(1396)宝幢院(ほうどういん)住職の頼恵(らいけい)和尚は、若い二人の弟子に、

「人生50年というが、わたしはもう還暦をこえた。そこでこの里が繁栄し、五穀が豊かに実って人々が幸せにくらせるように、大般若経を写経し、毎年転読祈願しようと思う。」

と話した。

この発願(ほつがん)を聞いた二人は、

「それは誠にご奇特なことで。お師匠さんのこの仕事に私たちもぜひお手伝いさせてください。」

と答えた。

大般若経書写といっても、全部で600巻もあるから文字も莫大な数であり、途方もない事業であることを二人は知っている。

また頼恵和尚も、「完成はいつになるかまたく見通しはつかないが、万一途中で倒れたら、きっとこの若い二人があとを引きついでくれるだろう。」と信じてこの仕事に打ちこもうと決心した。

そう決心した和尚は、ただちに第1巻より写経をはじめた。

修行中の若い僧妙海(みょうかい)と頼円(らいえん)は、日々寸暇を惜しんで机に向かって懸命に書写する和尚の姿に感動し、寺務や作務(さむ)の間に、自分たちも写経に取り組んだのである。

三人の尽力によって、1年後の応永4年6月、和尚は第600巻目を写経し終わった。

この黒田の里に、あまねくみ仏の御利益(ごりやく)がいただけますようにとの三人の必死の努力が実を結び、目的を達した師弟はその完成を心から喜びあった。

しかし、体力を消耗し、精も根もつきた頼恵和尚は、視力が急に衰えついに盲目になってしまったと伝えられている。

その後、この大般若経600巻は、年月をへて津藩主藤堂公に献納された。それはこの宝幢院が藤堂家の祈願所であったからである。

記録によると北黒田の住民は、この大偉業に感謝し和尚の遺徳を偲んで、長享年間(1487~1489)より、自分たちの手によって、大般若経転読祈祷をはじめたのである。

そしてまた、黒田は農耕に適した土地であり、田畑の作物によって生計を左右されりことが多かったので、仏に祈り作物の豊凶を仏意に問うという占いの行事をしたのである。

この行事は、「世だめし粥占い」といわれ、通称「大はんにゃ」と呼ばれている。

長享年間から今日まで500年あまり、住民の手で滞(とどこお)りなく伝承されてきたのである。

行事内容は次のとおりである。

1 毎年2月14日、朝から津四天王寺の住職を導師に迎えて、釈迦十六善神図絵と釈迦涅槃図をかけ、その前で祈祷がはじまる。

2 前日の13日から本年の当番家において、当番せこの全員が集まり明日の準備をする。その時占いのための粥を炊きはじめる。

3 粥の中へ、用意した細い竹を3本入れておく、三種(早生、中生、晩生)の今年の出来具合を占うためである。細竹は10センチメートルぐらいの長さに切り、一度割ってからまたあわせて1本ずつ藁でしばっておく。この竹筒3本には印をつけておく。

4 14日朝から読経が始まるが、粥の中から取り出した3本の竹筒と、版木で刷った祈祷札とを供えておく。

5 祈祷が終わったら、供えられた竹筒が割られ、それぞれの竹筒の中に粥粒がどれだけ入っているかをみる。

(写真は、占いにつかわれた竹筒です。)

6 多く入っていた竹筒の品種が、今年の多収穫のものであると占うのである。村落繁栄、家内安全、五穀豊穣の祈祷札は後で全戸へ配布している。明治の初めごろまでは、畑作物も占い、麦作、綿作、稲作と収穫の季節順に決めて、3本の竹筒を入れていたが、いつの頃からか、米作り中心の農業になってからは、米の3種に限られるようになった。

7 第般若経は600巻あるので、読経は毎年10巻ずつ転読する。したがって60年で全巻の読経が完了するのである。


県下各地に残る粥占いはほとんど神事であるが、ここのは仏に祈り仏意に問い、それを区民のよりどころとしているのが特色である。

この「大はんにゃ」の行事が終わると、黒田の里に春がやってくる。

(かわげの伝承から)


追伸:河芸町北黒田地区に伝わるこの伝統行事は、津市の無形民俗文化財に指定されています。


かわげSCスポーツサークルプログラム~太極拳~

2009-03-13 10:42:54 | スポーツ
開催日 第1水曜日 9:00~11:00

会場  津市河芸体育館

指導者 川浪里美さん(NPO法人日本健康太極拳協会)

ワンポイント!

心と体を芯からいやす太極拳。ゆったりとした動きで体の芯からリラックスできます。覚えてしまえばいつでもどこでもできる太極拳。一緒に身につけませんか?

忘れないで『ライト点灯』

2009-03-13 10:07:19 | 河芸地域情報

2月16日に河芸町交番連絡協議会を実施しました。その中で自転車の無灯が話題にあがりました。

自転車に乗っている皆さん、夕方もライトをつけていますか?

夕暮れから夜間は、視界が悪く、自動車のドライバーから見えにくく大変危険です。

自分の存在をライトで示して事故を防止しましょう。

(広報本城山3月号 河芸町交番発行から)


こんな記事がありました。

誰もが一度は『ドキッ!」とした経験ありますよね。

被害者にも加害者にもなりたくないものです。

自転車も自動車も早い目に『ライトオン』

交通安全は、皆の願い

河芸の歩み~平成14年~

2009-03-13 09:21:55 | 河芸の歴史

平成14年
    2月 津・久居・安芸郡・一志郡市町村合併協議会設立(任意協議会)
    4月 町内の幼稚園、小学校、中学校が完全週5日制開始
    8月 住民基本台帳ネットワークシステム開始

(河芸町制施行50周年記念誌から)

河芸の歩み~平成13年~

2009-03-13 09:03:01 | 河芸の歴史

平成13年
    1月 新庁舎に移転
        役場新庁舎・防災センター「竣工式」が行われる

(写真は、新庁舎(現在の河芸総合支所)です。)

    4月 第5次河芸町総合計「カームプラン2010」がスタート
        河芸町情報公開条例施行
        6代目町長に後藤輝人氏当選
    8月 町長、議長が訪中し、河南省邙山(ぼうざん)区友好提携10周年記念行事に出席
   10月 豊津小学校創立100周年記念式典
   11月 第14回全国スポーツレクリエーション祭ゲートボール大会が町民第2グラウンドで開催

(河芸町制施行50周年記念誌から)

河芸の歩み~平成12年~

2009-03-13 08:47:58 | 河芸の歴史

平成12年
    4月 介護保険制度がスタート
        町史「史料編」刊行


(写真は、岐阜マリンスポーツセンターです。)
    7月 岐阜マリンスポーツセンターがマリーナ河芸背後地にオープン
        町議会にモーターランド・スズカ即時撤退等対策特別委員会設置
    9月 町立図書館の入館者が100万人達成
        「杜の街」街開き
        「国際標準化機構」ISO14001(環境管理)を取得
   10月 国道23号中勢バイパス河芸工区(河芸町北黒田~津市大里窪田町)開通
        みえスポーツフェステイバル2000ゲートボール大会が町民第2グラウンドで開催
   12月 近鉄豊津上野第7踏切が拡幅

中勢バイパス開通 交通渋滞の緩和


(写真は、開通式の様子です。)

国道23号中勢バイパスの河芸工区(河芸町北黒田~津市大里窪田町4.1キロが平成12年10月に完成しました。

10月18日、町民の森総合センターで開通を祝う式典が開催され、関係者300人が出席。今回完成した3カ所の橋名板題字を書いた児童らに感謝状と記念品が贈られました。

中勢バイパスは今回の河芸工区の完成で、既に完成している津工区とつながり、津方面へ向かう際の交通渋滞の緩和につながると期待されています。

中勢バイパスは、三重県中央部の幹線道路となるばかりではなく、河芸町の西部地帯の発展にも大きく貢献し、まちの将来の姿を変える重要な道路といえます。


(河芸町制施行50周年記念誌から)