中別保にある春姫地蔵尊は、夜泣き地蔵とか目がよくなる地蔵とかいわれ、昔から霊験あらたかで、四日市など他地区からも参詣があるほどである。
明治のころは、中別保の南の境に位置していたという。
言い伝えのひとつにこんな話がある。
ある時、西口林蔵氏が九州に旅行した。その時、泊まった家の子どもがよく泣くので嫁が寝られないという話を聞いた。それで、
「ここからでもよく効くので、一度だまされたと思って祈りなさい。」
と夜泣き地蔵尊のことを話した。嫁は、線香・ろうそくをあげお参りをした。すると、その夜から赤ん坊はまったく泣かなくなった。
この夜泣き地蔵尊は、九州のような遠くからでもよく効くとみんながありがたがった。
一色からもよくお参りにいった。
その時、線香・ろうそくをあげるのである。
現在、約14坪の土地にお堂が建ち、春姫地蔵尊2体、不動地蔵尊1体、お堂の前に太子地蔵尊2体がまつられているが、春姫地蔵尊以外その由来があきらかではない。
ただ、太子とは、地蔵尊のある土地の地名であるという。
平成4年8月24日に初めて地蔵盆を行った。
中別保の有志の人が、この地蔵尊の世話をしている。
(かわげの伝承から)
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信じるものは救われる!絶対?多分?かも?