さまざまな業界で幅広く活躍する卒業生へ、インタビューをしていくシリーズです。
卒業生ファイル「塩浦 信太郎」さん
*塩浦信太郎さんは、中美卒業生の中でも多彩な顔を持つマルチアーティストとして有名な存在です。
カラクリ人形制作の第一人者であり、漫画家、アニメ作家でもあり、ネイティブ・アメリカン(インディアン)研究家として本も出版されています。その一方でNHK教育テレビ「おしゃれ工房」講師や、本学イラストコースでも講師をされ後進の指導にあたっておられます。
イラストコース1年生のざわさんによるインタビューです。
「一つ一つの仕事が次につながる」
のざわ「塩浦先生の授業(カラクリイラスト)は、いろんな段階を進んでいく感じがすごくおもしろいんですよね」
塩浦「そうだね。今回はからくり立体作品を作って終わりではなくて、それをアニメーションにする作業まであって大変だったかな」
のざわ「はあ・・・」
塩浦「でもそうすると(卒業して)社会に出たときに、アニメ関連の仕事もちょっとやったことありますよ、と言えるんだよね。学生時代は、いろいろなことにとりかかり選択の幅を広げてほしい。将来に向けて幅広く吸収してもらいたいんだよね」
のざわ「学生時代はどんな感じだったんですか?」
塩浦「とにかく先生の話を聞きまくったね。知識・技術を知りたい欲求が強かったから。雑誌を出したり、漫画同好会を作ったりもしたよ」
のざわ「卒業後も中美と関わったりしたんですか?」
塩浦「山岡先生のデザイン会社にいて、タイムライフ社で仕事もしたね。雑誌『家庭画報』『婦人画報』の編集デザイナーもしていたよ。編集、デザイン、イラストと何でもこなした」
のざわ「印象に残った仕事とかありますか」
塩浦「一時期、露天商をやっていたときにテレビ局にスカウトされたこともあるけど・・
そうそう、ミスター・ドーナツのプレゼンの仕事をしたことがあって、コップのデザインのアイデアを100点出すのはきつかったね。でも、それがすごい経験値になってる。一つ一つの仕事が次につながるんだよね」
のざわ「みんな(学生)へのアドバイスを一言、お願いします」
塩浦「もっと、食いついたほうがいいよね。特に、人にくいついたほうがいい。ぼくは学生時代に、いわさきちひろさん(イラストレーター/絵本作家)に直接電話をして会いに行こうとしたこともある。学生時代は、おおいに食いついたほうがいいと思うよ」
フットサル選手としても活躍する塩浦先生。今月開催の個展では、朝のテレビ番組「すっきり」でも紹介全国放送されました
いろんなことに好奇心旺盛で飛び込む塩浦先生は、まさに中美の生んだスーパーアーティストの1人です