ぽたぽたぽた、そんな音が聴こえてくる。
それは耳慣れた音。
きっとまた赤い血が零れ落ちている。
僕のそばにある死体から。
いつのまにか僕は睡眠していた事に気がつく。夢の中で。
起きる?
起きない?
どっち?
起きてるのと眠っているの、その境界線上で僕の意識はぷかぷかと浮いている。
それはまるで昼間の海に泳ぐ海月のような白い月。
絵になるくせにひどく理不尽な風景。
それは嫌になるぐらいにわからせるから。
星はいつもそこにあるって。
全てを光りで覆い尽くしても夜の片鱗はいつも其処に居る。
僕らを見下ろしている。
そう。それと同じ。
僕はこの、微熱に浮かされてるような睡眠の境界線上で君たちと出会う。
僕の中に何時からか生まれた違う僕。
僕は僕の中に居る僕たちの名前が載っている名簿を開いた。
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