珈琲ひらり

熱い珈琲、もしくは冷珈なんかを飲む片手間に読めるようなそんな文章をお楽しみください。

小説のチェックシート(下読みさん用とか色々)

2007年01月12日 | Weblog




(1)設定は新鮮か?
(2)世界はリアルか?
(3)「新しい発見」を読者に与えたか?
(4)主役は魅力的か?
(5)脇役は魅力的か?
(6)脇役の頭数は適当か?
(7)読者の興味を引けるテーマか?
(8)娯楽として成立しているか?
(9)人間を書いたか?
(10)導入で誘引できるか?
(11)中盤に山場はあるか?
(12)終盤は盛り上がるか?
(13)読みやすい文章か?
(14)分かりやすいか?


・ その作品に「新鮮さ」はあるか?

・(その賞に)送られてきた数多の作品と、決定的に違うところは何か?

・ 客観的に見て、その作品は面白いか? 具体的にどんなところが面白いのか?

・ 自分が何を書きたいのか、はっきりしているか?

・ 内容はわかりやすいか?

・ ストーリーに無理や矛盾がないか?

・ 意外性はあるか? 先の展開は読まれないか?

・ テーマやネタは、ありふれていないか? 似ていないか?

・ モデルになっている登場人物はいないか?
  いる場合、本人とわからないだろうか? わかる場合は×

・ 既存作品の登場人物に似ていないか?

・ 舞台や設定、取材などはおざなりになっていないか? 適当に決めていないか?

・ 正しい日本語・文章を使っているか?

・ 意味不明、ないしはわかりにくい表現を使っていないか?

・ 同じ様な表現や単語を繰り返し使っていないか? 

・ 冒頭や印象のある場面が、他の作品と似ていないか?

・ 冒頭で「これは面白そうだ」と思わせることができるか?

・ 他人には絶対に負けない「自分だけの武器」があるか?

・ 他人に迷惑をかけるような内容ではないか?
 * 名誉毀損、盗作などは法の下に裁かれるので。

・ 規定枚数と、内容に無理はないか?

・ 無駄はないか?

・ 工夫の余地はないか? 本当に、これ以上の改良点はないか?

・ つまらないミスはしていないか? 
 *誤字脱字、視点、ノンブル、あらすじの付け忘れなどのケアレス・ミス。

・ 忘れている事はないか? 心に引っかかっている事はないか?

・ 応募要項は遵守しているか?

・ その一作で完結しているか? 続き物になっていないか?

・ 最低限のマナーやルールを守り、それを実行できるか?
  「御中」とか。間違っても「宛て」とか書かないように。

・ 自分の作品に、絶対の自信はあるか?

・ 信頼できる人物に、自分の作品を読んでもらったか? 感想や意見をもらえたか?

・ 他人の批評や感想を、素直に受け容れる事ができたか?

・ これら質問の解答に、説得力があるか? あるなら、実際に他人を説得してみること。

<ストーリー>
□読者の興味・関心が高い世界設定・テーマを持っている
□読者の興味・関心が薄いテーマである
□起伏に富んでおり、最後まで飽きさせない
□凡庸で、先の展開が見えてしまう
□斬新で、魅力的である
□ありきたりで、既視感がぬぐえない
□読者に感動を与えるエンターテイメントになっている
□ひとりよがりで読者不在の感がある
□人間ドラマがしっかりと描かれている
□物語が設定の記述に過ぎず、ドラマが描かれていない

<物語設定>
□発想が斬新で、今までに見ない新鮮さがある
□発想が既存のもので、類似の物語の域を出ない
□虚構の中にもしっかりした世界観の設定があり、物語にリアリティがある
□虚構の中でご都合主義的な設定があり、物語にリアリティがない
□物語の本質部分以外は、事実と現実をベースにしたしっかりとした設定になっている
□物語の本質とは関係の無い部分で現実にはありえない出来事や設定が散見される
□一般には知られていない知識が利用され、物語に奥行きを与えている
□一般的な知識のみで構成され、新しい発見や驚きがない

<キャラクター>
□主人公が今までに無い新しいタイプで、新鮮な魅力に溢れる
□主人公がありがちなタイプで、新鮮な魅力に欠ける
□主人公の年齢や境遇が読者の等身大であり、感情移入が容易
□主人公の年齢や境遇が読者とかけ離れている
□主人公が個性的で、読者の憧れや共感の対象となる魅力を持っている
□主人公は個性的だが、読者の憧れや共感を得られるような魅力に欠ける
□主要キャラクターの造詣が個性的で、新鮮な魅力に溢れている
□主要キャラクターの造詣が類型的で、新鮮さがない
□主要キャラクターの数が適切で、物語の展開上過不足無く配置できている
□主要キャラクターの数が多すぎ、個々の性格・状況を理解できない
□主要キャラクターの数が少なすぎ、物語の奥行きに欠けている

<構成>
□物語の導入が退屈で、読み進める誘引力に欠ける
□物語の導入からインパクトのあるエピソード・キャラクターが登場し、惹きつけられる
□全体の長さに適切な数のエピソードがあり、飽きさせない
□全体の長さにくらべてエピソードの数が少なく、密度感に欠ける
□時系列に沿った素直な構成で、物語を理解しやすい
□回想やカットバックが散見され、物語の理解が困難
□描写の視点が主人公に固定され、情景が無理なく思い浮かぶ
□描写の視点が一定せず、情景の理解が困難
□前後関係がよく整理されており、スムースに展開されている
□前後関係が未整理で、展開に唐突感がある
□中盤に厚みがあり、終盤に向けて読者の興味を刺激できている
□中盤に山場がなく、途中で興味を失ってしまう
□終盤のインパクトがあり、しっかりと盛り上げて物語を終えている
□終盤が盛り上がらず、尻すぼみに終わっている

<表現技術>
□書きこなれた文で、基本的な文章力に問題は無い
□読み下しづらい文で、基本的な文章力に難がある
□全体に勢いや新鮮さがあり、読者が好感の持てる文章である
□難解な言い回しや余分な修飾表現が目立ち、上滑りしている
□語彙が豊富で、多彩な表現が出来ている
□語彙が貧弱で、同じ言葉や類似表現が近くで繰り返される
□自分の言葉で表現されている
□慣用句や常套句が多用され、紋切り型の言い回しが目立つ
□細かいところまで配慮が行き届き、物語にリアリティを与えている
□細かいところがいいかげんで、物語のリアリティを損なっている
□状況やディティールの描写が適量で、物語世界を想像することが容易である
□状況やディティールの描写が不足しており、物語世界を想像できない
□登場人物の造形や描写が適切で、キャラクター像を得やすい
□登場人物の造形や属性の描写が不足しており、キャラクター像を結ばない