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どの経営手法にも欠点はある

2004-12-18 11:00:16 | マネー&ポリティックス
今年は「三の酉」まである年でした。「三の酉」がある年は火事が多いと江戸の頃から言われています。
そういうことからか、マツダの工場火災や連日のように報道されている、ドン・キホーテなどの放火事件が発生しています。

ドン・キホーテ放火事件で問題になっているのが、いや正確に言えば放火事件をきっかけにマスコミが槍玉にあげだしたのが、
「圧縮陳列」という商法です。ドン・キホーテが今の形にまで成長したのは、変なコスプレ用衣装からトイレットペーパーまでを
決して広いとは言えないひとつの店で売ることです。商品の数でいえば、恐らくウォルマートのスーパーセンターくらいはあるかと思います。

消防当局は以前から陳列方法を含めてドン・キホーテへ警告を送っていたようですが、マスコミはあの売り方こそが
ドン・キホーテ成長の鍵と見ていたと違いありません。それが一転して、天井近くに売られているダーツの的のように、
非難の矛先となりました。

つまり、どんな商法や経営手法にも絶対に弱点があるのです。いったん追い風に乗れば、その手法は儲かるバイブルのごとく、
非常にもてはやされますが、逆に欠点が露呈すると、その手法はもうダメという烙印を押されます。
例えば「そごう」はあれだけ多くの店舗を短期間で展開できたのは、新店舗を担保に金融機関から融資をしてもらい、
またできた新しい店を担保にして新店舗を作る、という手法でした。「担保法の権威」とまで呼ばれた元会長のアイディアです。
それを進めた時期には、バブル絶頂期だったため、問題視する人は少なかったと思います。しかし景気が悪化すると、
「そごう」破綻の原因としてこの手法が攻撃されました(当然、元会長も攻撃対象になったが)。

最後に、今最も有力とされている「商売方法の欠点」を上げておきます。最近は多くの店でポイント制度や、
航空会社ではマイレージサービスを行っています。自分もいくつものポイント獲得サービスやマイレージに申し込んでいますが、
人々がいろいろとものを買ったりしてポイントを溜め込んでいく間はまだマシです。しかし、ポイント=会社の負債、
といわれています。というのは、いつかお金を出さずに物を買いたくなったとき(恐らく今の景況感から行くと、
来年あたりにはそういう流れに戻りそうです)、人々が一気に溜め込んだポイントを使い出して、現金が会社に
入ってこない可能性が出てきます。そういう自分もいつどこで溜め込んでいるポイントを使おうか狙いを定めている最中です。

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