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Boston! Boston!

2007-11-02 19:13:14 | MLB
“呪い”は過去 Rソックス黄金時代(スポーツニッポン) - goo ニュース
Not evil, but becoming an empire(MLB.com)
Universe belongs to Red Sox Nation(ESPN)


いつもであれば、ワールドシリーズ毎試合のレビューを載せていました。しかし今年は個人的に忙しかったこと、
そして1年を通じて多くの日本人が応援してきた(文字通りほぼ1年)レッドソックスと、急に日本人が応援を
せざるをえなくなったロッキーズという「日本人対決」となり、やや興味をそがれました。その上また今年も
第5戦より前、正確には第4戦で終わり、「ミスター・ノーベンバー」の出る幕はありませんでした。
来年こそは日本人のいない、第7戦までもつれるワールドシリーズを期待します。

今年のシリーズの簡単な感想は、第2戦の開始から2回裏まで以外はレッドソックスの掌中だったなということです。
エリック・バーンズは、一月近くほぼ負けのなかったロッキーズは「運で勝ち上がった」と評しましたが、
皮肉にもそれがワールドシリーズで証明されたようにも感じます。しかしどのナショナルリーグのチームが
ワールドシリーズでレッドソックスと対戦しても、恐らく同じ結果でしたでしょう。デイビッド・オルティズと
マニー・ラミネスという太い軸が1番から9番までの攻撃陣を強くしました。投手陣もいい先発といい中継ぎ、
そして絶対的抑えと、文句はない陣容でした。同時にレッドソックスは活きのよい若手を使うことで成長路線に
乗せたのも大きいです。

一方、レッドソックスのライバルとされるヤンキーズは、ワールドシリーズ開幕前から残務処理と来期への始動を
行っていました。今年は監督交代やアレックス・ロドリゲスのFAなど、いつもより派手なオフですが、その中に漂う
負け組特有の重い空気はここ最近とは変わらないものでしたし、ロドリゲスがワールドシリーズ中にFA宣言を
しなかったら、ヤンキーズの扱いは小さいままだったはずです。

思えば20世紀はアメリカの世紀だとすれば、それに一番浴したのはニューヨークだったのではないでしょうか。
スポーツ界、特にメジャーリーグではそれが顕著でした。ヤンキーズは幾度もなくワールドシリーズで勝ち、
メッツもワールドシリーズでレッドソックスを下しました(ビル・バックナーのお陰?)。そんなニューヨークの世紀の
絶頂は2000年のワールドシリーズではなかったかと思います。そう、あっけなく終わったサブウェイシリーズです。

しかし世紀がかわり、ニューヨークがテロの標的になり、スポーツ界での優位も揺らぎだしました。ヤンキーズが
7年もワールドチャンピオンから遠ざかっていますが、レッドソックスはその間に2回制覇しました。
それもワールドシリーズでは今世紀無敗なのです。80年以上もワールドチャンピオンを待ち浴びた時代はもはや
縄文時代と同じくらい昔に思えてきます。

レッドソックスだけでなく、ボストンのチームそのものが今の時代優位にあります。ワールドシリーズ第1戦と同日、
BCSランキング2位のボストンカレッジがヴァージニア工科を劇的な逆転勝利で下し、自らの実力を知らしめました。
NBAのセルティックスは、レイ・アレンやケヴィン・ガーネットが加入し、かつての栄光を取り戻さんとしています。
同じNBAのニックスって最近何で注目を浴びたんだろう?アラン・ヒューストンの復帰?いやいや、ヘッドコーチ、
アイゼイア・トーマスの裁判だっけな?

そして次の週末、今の「ボストンブーム」の火付け役、無敗のペイトリオッツがやはり無敗のコルツと戦います。
ペイトリオッツは今世紀だけで既に3回もスーパーボウルを制覇しています。多くの意味で21世紀のNFLの中心にあるのは、
北東部のペイトリオッツです。ニューヨークのNFLチームは、後半失速するか、ガラスのように壊れやすいQBに
頼らざるを得ないかのどちらかで、スーパーボウルは夢の世界です(おまけにディフェンスのサインを
ペイトリオッツに盗み撮りされる)。ボストンよりもずっと大きい街、ロサンゼルスに至っては、NFLのチームすら
存在しません。

今や、アメリカには3つの首都があると言えます。政治界のワシントン、経済界のニューヨーク、そして、
スポーツ界では名実共にチャンピオンシティになったボストンです。

レッドソックス・松坂大輔 2008年カレンダー

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