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第1話(4)

 約束の地、ギネーへ(4)

 ヨーロッパのキリスト教勢力と中近東を支配するイスラム勢力との相克は、長く激しい。

(1)イスラムの勃興
 610年、マホメットにより創始されたイスラム教は7から8世紀、コーランと剣を掲げ、大征服運動を行った。
10世紀には、その勢力はイベリア半島、北アフリカ、中近東、中央アジアに拡大した。

(2)ヨーロッパの反撃
 11世紀から13世紀にかけて、ヨーロッパのキリスト教国は7回の十字軍遠征を行い、エルサレムの奪回を目指したが、結局は失敗。
イベリア半島では一部を除き、イスラム勢力は駆逐された。

(3)イスラムの攻勢
 13世紀末に興ったイスラムのオスマン帝国は、15世紀中頃ビザンティン帝国(東ローマ帝国)を滅ぼし、ヨーロッパ中部に侵攻する。
ハンガリーを占領し、ウイーンを包囲した。
16世紀にはその最盛期を迎え、版図は中央アジア、北アフリカ、南ヨーロッパに拡がり、キリスト教勢力を圧迫した。

 ポルトガルが西アフリカ探検事業を始めたのは、(3)のイスラムの攻勢が最終段階に入った頃だった。
イスラム勢力に圧迫されたキリスト教国が海に活路を見つけようと走り出し、大航海時代の幕が開けたのである。
 
参考図:「朝日百科世界の歴史16世紀」、朝日新聞社、1992
     
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