伊勢山さんから青衣をいただいた。132号である。
正孝は、山の樹が解散したあと、どのグループにも属さなかったが、青衣とはかなり親しい関係にあったようだ。青衣の会にも何度も参加している。
比留間一成さんなど気の置けない人たちがいて、居心地がよかったのではないか。
また、かつて中国旅行にご一緒した西垣さんらとの関係もあったと思われる。
その西垣さんの「鎮魂歌」が「戦後の詩」として、収録されているが、胸を打つ。
解説を伊勢山氏が書いている。
表紙の詩は、その伊勢山さんの作品である。
夜の分去れ
老狐は迷わず
黒々とした疎林に向かう
暗さは蝕まれているのではない
月明りが回ってくると
一本 一本が自ら照り映える
老狐は月の傾くのを見ながら
疎林の一本となる
山崎剛太郎さんも詩を寄せている。先日の世田谷文学館のお話といい、山崎さんの活躍には舌を巻く。
布川鴇さんの「赤い眼の抽象形」
比留間一成さんの「蝉」
伊勢山峻さんの「戦後を生きる」
それぞれの味わいが伝わってくる。