かなぶち鍼灸調体堂の「先ずは只管打歩」なほぼ毎日譚

基盤を追求すると、ついに「歩く」迄遡ってきました。

リラクゼーション療法について ①不安感/不安神経症

2014年12月18日 | 米国補完代替医療研究センター公開文書
いよいよ今朝の最低気温@大阪市は0.2℃。今冬最低を更新したとのことです。
天気予報でも午前中(6-12時)は何と「みぞれ」だったので、吾輩の闘志は早々に萎えてしまいました。
明日は走ろうっと。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
標記の件、NCCAM(米国国立補完代替医療研究センター)の文書です。
分量が多いので、複数回に分けて掲載していきます。

ちなみにリラクゼーション療法には、
・漸進的弛緩法
・誘導イメージ療法
・バイオフィードバック療法
・自己催眠
・深呼吸運動
等が含まれるそうです。

リラクゼーション療法の効果について

 リラクゼーション療法は様々な健康状態の管理に有用である可能性がある。ここで言う「様々な健康状態」には、
・病気/医療に付随して発生する不安感
・不眠症
・労働に伴う苦痛
・化学療法の副作用としての吐き気
・顎関節機能不全
等が挙げられる。これらの一部に対し、リラクゼーション療法は他の治療方法と組み合わされて適用されている。またリラクゼーション療法の効果/効能についての研究も進められているが、現時点ではリラクゼーション療法が有用であるとは明確には示されていないし、研究結果も玉石混交状態だし、そもそも研究結果の報告数自体が少ない。

(1)不安感/不安神経症
 リラクゼーション療法が※以下に該当する人に対し、その不安感を短期的に若干緩和する効果がある可能性が研究を通じ示されている。

※…心臓病/炎症性大腸炎の患者、乳房生検術/歯科治療等の治療を受診中の人
 
 また、高齢者の不安神経症患者に対してもリラクゼーション療法が有用であることが示されている。逆に、全般性不安障害の患者に対しては、長期的な観点からはリラクゼーション療法より認知行動療法の方が有効である事が明らかとなっている。

【科学的証拠について】

 現時点では、不安感/不安神経症に対するリラクゼーション療法の有効性に関する科学的証拠については、幾つかのレビュー及びメタ分析結果/多数の無作為化臨床試験結果が報告されている。しかしながら、それらの大半は規模が小さいか、その質的内容が低い。 

【有効性について】

・2009年に報告されたレビュー(=無作為化試験5つとメタ分析結果2つをまとめたもの)では、心臓病患者約2,700名以上を対象として調査した結果、リラクゼーション療法が不安感の解消に若干ながら有意に有効であることが示されている。

・2012年に報告された無作為化比較試験では、炎症性大腸炎患者39名を対象として調査した結果、リラクゼーション療法を受けた人ではその不安感/気分/生活の質/ストレス/痛みが改善した(統計的有意性有り)。

・2006年に報告された無作為化比較試験では、乳房生検を受けた女性236名を対象として調査した結果、リラクゼーション療法によって被験者の不安感は軽減した(統計的有意性有り)。なお、通常の治療を受けた人では不安感は増大し、自己催眠療法を受けた人では変化しなかった。しかし痛みについては効果が無かった(=痛みが増大した)。

・2008年に報告された無作為化比較試験では、歯科治療時の不安感を対象に調査した(被験者数=90名)。短期的なリラクゼーション療法/音楽に拠る気分転換は共に、何もしない場合に比べ不安感の軽減に対し有効であった。また、効果は短期的なリラクゼーション療法の方が高かった(統計的有意性有り)。

・2009年に報告されたメタ分析結果(臨床試験19例をまとめたもの)では、不安神経症を患っている高齢者に対し、リラクゼーション療法/認知行動療法が心理社会的治療法として有効であることが示されている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 腰痛の基礎知識 | トップ | 明けましておめでとうございます »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

米国補完代替医療研究センター公開文書」カテゴリの最新記事