まだ旅の途中だと思っている

旅の途中
今ここにいる自分は本当の自分じゃないと思っている
この旅の終わりに新しい自分がいる
そう思っている
そう願っている

まだ旅の途中だと思っている

雨男

今、雨に囲まれて僕は濡れていない
傘をさしているから

ぱっと傘を投げ捨てて空を見上げたい
やってくる無数の雨粒たちを
両腕を広げ迎え続けたい

雨音を聞いていたい
雨粒たちが奏でる色々なメロディー

やがて僕も空に吸い込まれ雲から皆と一緒に地上にダイブ!!

『うっほぉ～～、雨サイコ～～♪』

注文の多い遺言店・・・その1

死んだら絶対お墓に入りたくない！！！！！！！！
自由にさせろ！！！！
死んだら俺は終わりなんだっ
次に行かせろっ
命がけでまたヨシコなりダイスケなり人間やるんだ
死んでもいのちがけだバカヤロー
墓に閉じ込めるんじゃないっ！さよなら“まさる”だっ
遺骨っていう奴はどうか川か海に流してください
法律がなんだか分からないけど坊主のお経なんか聞きたくない
そんな時だけかかわってもらいたくない
俺の旅を終わらせるなっ！
あっ、でもまだ僕は死にませんけど・・・

しまったっ

いつからか眼鏡をかけるようになった
目が悪くなったわけだ
いやっ、僕の場合目が悪かった、昔から・・・
ただ単に自覚していなかった相当な乱視
杖をつく前に四つ目になった
今では眼鏡をとると世界はふにゃ～～
もし今眼鏡が無ければ僕は普通の人ではなくなる
この目は眼鏡がないと世界をはっきり映せなくなった
しまった・・・

また、始まるのだ

僕の右手をあなたは大事そうに、優しく包み込むように
あなたの両手で握り締め、目を閉じる。
「おやすみ。幸せだよっ、とてつもなく。」