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日本・フランス・アメリカ 3つの国をくらべてみたら

アメリカでの生活を中心に、6年半暮らしたフランスや母国日本との違いに触れながら、気の向くままに書いていきます。

イラクサ

2012-06-07 23:59:55 | 生活
山菜取りが好きな私は、日本に居たとき、春になると“ワラビ”、“コシアブラ”、“キノメ”、“タラの芽”、“ミズ”などを
採りに山に行っていた。“ワラビ”は山菜の時期でなくても生える場所が分かるので、山に行くときょろきょろと辺りを見回して、
来たるべき山菜取りの時期に備えることを欠かさなかった。

ところで、山菜の中に地方によってアイコ、アエコ、イラナ、アエダケなどと呼ばれる“ミヤマイラクサ”と呼ばれるものがあるのを
ご存じだろうか?主に茎を食べるのだが、その茎や葉の裏側に小さなとげが沢山あり、それに触れると猛烈に痛い。でも、そのとげも
お湯に入れると毒が抜けて気にならなくなり、おひたしや味噌汁に入れるととてもおいしい山菜の一つだ。

ダンナと一緒に山に行ったとき、この“ミヤマイラクサ”を見つけて採ったことがある。すると、ダンナはこんなのハンガリーに
いくらでも生えているよ、と言うではないか。フランスでダンナと一緒に馬に乗っているときにも、「あ、あれ○○(私の事)が
好きな草だよ」と色々な場所を指さしていた。先月ハンガリーに行ったときには、ダンナの実家のアパートがある専門学校の敷地内の
駐車場の横や公園、小川のほとりなど、至る所にこの触るとチクチクと痛い草が生えていた。

こりゃ、ミヤマイラクサの食べ放題だなぁ、と思いつつ、あまりにわんさか生えているので今すぐ食べたい気にもならず、また、
こちらのイラクサの色が日本の物より少し濃いのと、葉っぱの形が日本の物は丸いギザギザなのに比べ、こちらのは少し細長いギザギザ
なのが、ちょっと引っかかっていた。

そこで、調べてみると、イラクサにも色々な種類があることがわかった。日本にもいくつか種類があり、普通“イラクサ”と呼ばれる
草と“ミヤマイラクサ”も『○○科△△属』の科までは一緒だが、違う属だという事がわかり、ヨーロッパに自生している“イラクサ”は、
日本では“ミヤマイラクサ”と区別して“イラクサ”と呼ばれるものの、西洋種だという事がわかった。

しかし、面白いのは、ヨーロッパでもこのチクチクと指を刺す“イラクサ”がハーブやコンパニオンプランツとして色々な使われ方を
していると言うことだ。いつも行っている乗馬クラブのオーナーによると、“イラクサ”を集めて水につけ、しばらく置いてイラクサが
腐ってきたところでその水を除草剤として使ったり、お茶として飲めば、胃腸系に効くとか。ハンガリーに行ったときには、フランスと
同じように除草剤として使うほか、豚を太らせるために食べさせるという話を聞き、ロシアではスープに入れて食べるとか、とにかく
普通の雑草とはあきらかに区別され、有効利用されているようだ。

今通っている乗馬クラブは、夏になると平地から山間に移動するので、外乗をしていたらワラビの群生地に遭遇したりして・・・、とか、
タラの芽を発見できたりして・・・、などと一人で胸を膨らませている。

セイヨウイラクサ↓



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2 コメント

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イラクサ懐かしい! (bananabird)
2016-04-30 18:35:10
こんにちは。フランス語でイラクサってなんていうのだろう、と検索して辿りつきました。
子どもの頃フランスに住んでいたことがあり、チクチクしばらく痛い草だけれど、夏期学校の給食でキッシュの材料になることを知り、痛いけど美味しい草なんだと覚えていました。
そうですか、西洋のイラクサは日本のとは違うのですね。
日本に帰ってから探してもよくわからず、今まで数十年自分では見つけられたことがありませんでした。
ブログ記事を見て、とても懐かしかったです、ありがとうございました。
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Re:イラクサ懐かしい! (kanaemonky)
2016-05-01 05:44:30
bananabirdさん、コメントありがとうございました。改めて言われるとフランス語でイラクサはなんと言うのだろうと思い、調べてみたらl'ortieでした。この記事を書いた頃はフランス語もあまり話せず、ダンナに通訳してもらった内容で記事を書いていたもので。
キッシュにも使えるというのは初耳でした。日本でミヤマイラクサをおひたしや味噌汁にして食べた時は、クセもなくとても美味しかったので、セイヨウイラクサのキッシュも美味しいのでしょうね。暖かくなりそこいらじゅうにイラクサが生え始めたので今度挑戦してみたいと思います
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