日本・フランス・アメリカ 3つの国をくらべてみたら

アメリカでの生活を中心に、6年半暮らしたフランスや母国日本との違いに触れながら、気の向くままに書いていきます。

ブル・ライディング

2019-10-22 00:07:56 | 文化
ブル・ライディングを初めて生で見た。私の住んでいるサウスカロライナ州では、毎年秋にウエスタン・カロライナ・ステート・フェアというものが行われており、そのイベントの1つとしてブル・ライディングが行われたのだ。日本では、ブル・ライディングという名前より、ロデオの方が通りがいいかもしれない。ブル・ライディングは北アメリカやメキシコなどのカウボーイたちが野生化した牛たちを集めたり、出荷をしたりする作業のあとで、腕比べとして始まったスポーツ。

ルールは、牛の脇に通したロープに片手でつかまって、8秒間振り落とされずに乗ることができれば、スコアをもらえる。審判は、乗り手と牛のパフォーマンスを見て100点満点で採点する。途中で牛から振り落とされたり、ロープにつかまっていない方の手で牛の体に触れてしまうと失格となる。ブル・ライダーたちが片手を高く上げているのは、牛に触れないため。そして、なぜ檻から出された牛が後ろ足を高く上げてあばれるかというと、檻の中でお腹に回したロープで睾丸を強く縛り付けられるため。檻から放たれた牛は、そのロープを外そうと暴れまわっているのだ。

ブル・ライディングは“8秒間の最も危ないスポーツ”とも呼ばれ、ライダーの怪我が絶えない。ほとんどの、ライダーは8秒間牛の上にまたがっていることができないし、できたとしても、ほとんどの場合、最後に地面にたたきつけられる。その後、暴れる牛に接触されたり、襲われたりするので本当に見ていてはらはらどきどきする。ライダーを保護するために、数人がサポートのため競技場の中に入っているのだが、今回のブル・ライディングでは、その中の一人が牛の角であごの骨を突き上げられ、一時的に意識を失い、競技が一時中断した。幸い、しばらくして自力で立ち上がることができたのだが、そのサポートの人が倒れて全身を痙攣させ、その後動かなくなったときは、この人は死んでしまったと信じて疑わなかった。

その位、ブル・ライディングは危ないスポーツなのだが、アメリカでは人気がありプロのプレイヤーもいる。今回は25人のライダーがいたのだが、その内の2人は女性だった。肥満体国と呼ばれるアメリカだが、さすがに暴れ牛に乗る人や、それをサポートする人の中に太った人はおらず、みんな引き締まった体つきをしていた。

↓ウエスタン・カロライナ・ステート・フェアとブル・ライディングの様子はこちらの動画でどうぞ!




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