「子どもと子どもの本を大切にする方々」

新潟市の読み聞かせ、とくに図書館講座を受けた私が、困ったことを昔から書いてきました。
その中で特に違和感があったのは「子どもと子どもの本を大切にする方々」という言葉です。
これは、東京子ども図書館に近いグループの人たちがよく使う言葉で、このグループを尊敬しないと「あなたは子どもと子どもの本を大切にしないのね」などと言われてギョッとしました。
別にそんなに大げさなことではなく、ただ、私は面白い本を見つけると読み聞かせしたくなるだけです。

これは、何度も書いてきましたが、人の心を縛り、グループに依存させる言葉です。このグループに近くないと、自分は子どもをぞんざいに扱っている人、となってしまい、ついそのグループに入ってしまいます。優等生には耐えられませんね。「えほんがすきだ」とそれに近い言葉を団体名にしているグループもあります。その団体から抜けるということは、えほんがきらいだ、となってしまいます。そのグループを立ち上げた時の担当司書はもちろん、東京子ども図書館に近い人でした。「本当に絵本が好きな人は、こういう絵本を選ばないのよ」などと言っていると聞いたことがあります。

きっと東京子ども図書館の機関誌の家元の言葉をそのまま暗唱したのだろうと思っています。
戦時に、戦争に反対すると非国民を呼ばれたそうです。国民ではない、ということで、庶民にはつらい言葉でしょう。みんなが戦争に引っ張られて行きました。

さて、『子どもに定番絵本の読み聞かせを』を読んで、『しょうぼうじどうしゃじぷた』を「活舌よろしく」読んだ人を著者は「聞き手の子どもの気持ちも考えていなかったのでしょう」と書いています。つまりは「子どもを大切にしていない」と断じていますね。刺激の強い表現や激しい語り口は「子どもを傷つける」などともいわれました。
子どもと言っても年齢は様々ですので、これは特定の人を攻撃する目的で使う言葉なのだろうと思っています。
でも、世の中の理不尽さを本や読んでくれた人から学ぶことも大事でしょう。純粋培養するのでなく、適応力のある人間になって欲しいですね。
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