亀の啓示

18禁漫画イラスト小説多数、大人のラブコメです。

美月と亮 アラフォー編②

2017-07-31 14:53:19 | 美月と亮 アラフォー編(2009)
美月は以前にも触れたが

「スーツコンプレックス」

なのだ。




俺が就職したての頃は、スーツ姿に
メロメロになってくれたものだ。

「亮、かっこいい。すてき。
あん、どうにでもしてよう。」

しばらくはこんな感じだったんだけど。

「おまえ、いつから俺のスーツ姿に
萌えなくなったんだ?」

「アホるー!忙しいのに変な話題
振ってくんじゃないよ!」

相変わらず朝のお前は冷たいね。

夜、もう少しやさしくなった
とこで聞いてみることにする。





「は?またその話?朝言ったでしょう。
変な話すんなって。」

「えー!もう好きじゃないの?
俺のスーツ姿。」

「なにいってんのさ!いまさら!」

「かっこよくない?俺。もうだめ?
終わってるの?」

「面倒くさい男だねえ!」

「ほらほら、朝忙しいし、
夜は飯食うのにすぐ脱ぐし。
ゆっくり見られないからだよなあ。
見ろ見ろ今見ろって!!」

「バカるー!!」

俺は猛スピードでスーツに着替えた。

「どう?ね、どう?」

「んもう。かっこいい!!
これでいいんでしょう。」

美月はほんとうに
面倒くさそうに言った。

でも。ちょっと赤くなってる。お?

「実はかっこいいと思ってる。
だろう。」

美月は俺のスーツのボタンを外して、
中にダッコちゃんのように
抱きついてきた。

「ばか。かっこいいよ!…素敵。
でも毎日こんなこと
してらんないでしょう。」

「…しようよ。また、どうにでも
してって思ってよ。」

俺は続きのダイニングまで
誰もいないことを確かめると、
妻にキスした。

「脱いでよ。しわになるから。」

まったく主婦って奴は。

美月は俺のスーツをかけて
クロゼットの扉を閉めた。

「美月は、したくないの?」

「ん。まあ。いいか、な。」







「く…んふう…」

「もっと声だせよ。」

「やだあ。もしあいつら
来たらどうすんの?」

そりゃあ、子どもがいて
狭い家に住んでりゃ
みんなこうだろう。

でもたまには思う存分
鳴かせたい。

ひとつのプレイと思えば
コーフンするのだろうが。

「はあ、はあああ。」

どうしようもなくて漏れる
美月の声。

「美月。かわいいよ。愛してる。
お前だけだ。」

ついこの間、若い子にひっかかって
有り金引き抜かれそうに
なってたくせに、俺はそんなに
違和感なくこんなことを口にした。
「とお、る、うう。すきい。
るう。すきい。」

生娘のように俺に
しがみついてくる妻。

可愛くて、苦しい。

彼女が自分をるーと呼ぶたびに。

自分が注ぐ愛に自信が持てない。

こいつは本当に幸せなのか。

こんな胸のちくりとした痛みが、
セックスが終わる頃には
心地よい疼きに変わる。



「よかった?」

下衆なことを聞く。
最中の反応でとっくに
よかったことなどわかっている。

「ん…。」

恥らう妻はまた格別である。

「愛してる。」

「あたしも。」








翌朝。

「あれ?二人とも
まだ起きてないの?」

ダイニングにいない子どもたち。

「あ。今日から期末までの三日間。
数学で朝の補習するって。
30分前登校。」

もう出かけてしまってたのだ。

「あさってだけ、理科も
補習を組んだんだ。」

「じゃあ、今日明日は
こんな感じか。」

美月は少しだけ赤くなって、
そっぽを向きつつぽつりと言った。

「いってきます、してあげる。」

「ええ?美月!ほんと??」

俺は勢いで美月に抱きついた。

「うれしい。」

「あん。まだ!
行く寸前でしょう!」

「いいじゃん。30分前から
カウントダウンしてよ。」




俺はその朝、全部で10回
ディープキスをした。

「もう。こんなんだったら、
毎日ほっぺたにチュウくらい
すればよかった。」



これからは、そんなとこで
手を打とうと思う。


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