数年前になるが、入塾一ヶ月で退塾した中学生がいた。
「息子が授業についていけないと言うので塾を辞めます」 とお母さん。
学校より少しだけ速く授業をし、
それを定着させるために少しの宿題を出しただけなのに、
ついていけないとはどういうことなのだろう。
そもそもそれを覚悟で入塾したのではないのか?
聞けば進学高校を目指しているという。
ならば尚更、頑張らなくてはいけないのではなかろうか。
所詮その程度の希望でしかないのだろう。
自分の能力を見つめ直し、進学高校の受験は諦めるしかない。
そもそも息子の言いなりになり、
「だったら塾に行かなくていいよ」
と言ってしまうお母さんにこそに問題がある。
子どもの言うことは何でも肯定するのか?
高校に入ってから 「ついていけない」 と言ったら、高校を辞めさせるのか?
社会に出てから 「ついていけない」 と言ったら、引きこもりをさせるのか?
子育ては、子どもを鍛えることであって、子どもを甘やかすことではない。
子どもに本当に厳しくできる存在は親でしかない。
だからあのお母さんには、もっと頑張らせてほしかった。
世の中のお母さんたちに言いたいのは、
我が子にはしっかり足を踏ん張って、
「我慢」 と 「根性」 で生きていける子に育て上げてほしいということ。
子どもに甘い親がいるからこそ、月謝だけ高くて毒にも薬にもならない生ぬるい個別指導塾が流行るのだろう。
逃げた先には袋小路しかない。
子どもたちには弱い自分と戦って、明るい未来を手に入れてもらいたいものである。