駅舎巡り

小学生の頃は鉄道車両が好きだったはずが、おっさんになったら駅舎が好きになったので、駅舎の写真を貼っていきます。

横須賀駅

2014年01月06日 | JR東日本
横須賀駅(JR東日本)

鉄道会社:JR東日本
開業年月日:1889年6月16日
駅舎建築年:1940年
撮影日:2013年12月28日

海軍鎮守府が置かれ、そこへの輸送のために敷設された線である横須賀線とその駅。
今は途中駅だが、大船~横須賀間が開通した1889年から、横須賀~久里浜が開通した1944年までは、ここが終着駅でした。
その名残として、2番線ホームには車止めがあり、1番線ホーム跡地共々、頭端式ホームを残している。

駅入口

現在の駅舎は、世界的に動乱の時代であった1940年に作られた、三代目。
軍港である横須賀らしい、無骨なデザインです。
調べたところによると、1914年に建てられた二代目駅舎とそっくりに造られているとのこと。
今に残る大正時代にデザインされた駅というのは、少しおしゃれな感じがするものが多いが、流石に軍港駅では無駄のない質実剛健さを感じます。

駅構内

改札口と併設されたコンビニとシンプルです。
古くからバリアフリーを実施していた、先進的な駅です。まあ、軍事物資輸送のために、段差があると邪魔だっただけでしょうけど。(笑)
改札口をくぐり、反対側から改札口を見るとこんな感じ。

地方の中規模な終端駅っぽい感じです。

ホーム
現在のホームは2番線と3番線の二つ。基本的には東京方面も久里浜方面も3番線が使われています。
1番線ホームは廃止されています。
先程の場所から改札口とは反対側のホームの方を見ると、昔この駅が終端駅であったことがわかります。

左手のホームが2番線ホーム。更に左奥で電車が停まっているのが、通常使われる3番線ホームになります。
光の加減で見にくいですが、2番線ホームから、車止めと1番線ホーム跡を見る。

田浦駅側から2番線ホームを撮ったもの。

微妙にカーブしています。

今回は、別の目的で横須賀に行ったついでと言っては何ですが、軍港と共に歩んだ駅も撮っておこうと思い、ブログに取り上げました。
駅を出ると広がる軍港。艦船ファンにはたまらない駅だと思います。
市街地に出ればカレーも美味しいので、また来たい駅ですね。

国道駅

2013年04月29日 | JR東日本
鉄道会社:JR東日本
開業年月日:1930年10月28日
駅舎建築年:1930年
撮影日:2013年4月28日

鶴見線の駅で、京濱國道(現国道15号線)との交点に作られた駅だから「国道」という、ある意味分かりやすい駅名。
高架駅で、現在までその姿を変えることのなかった駅です。

駅入口

国道15号線側から改札口へ続く通路への入口。
駅舎というものはありません。強いて言えば、この高架が駅舎。
ここで注目したいのは、歩行者信号器の右横にある穴。
もっと見やすいのは以下。

網になっている部分の壁の所々に穴が開いていますが、wikiによると、戦時中米軍機の機銃掃射の痕との事です。非軍事施設への攻撃とは、今も昔もアメリカは容赦ないな…鉄道は軍が使っていたか。
高架下に入り、中を進んで行きます。



駅ができた当時のままの姿が残っています。
自動販売機とか、看板があるから現代であると分かりますが、それがなければ、昭和中期と言っても分からないでしょう。
試しに白黒にしてノイズを入れてみたのが以下。

昭和中期に写した写真のようになったかな?(笑)

駅構内
無人の改札口を通り、ホームへの階段を撮ったもの。

反対ホームへ渡る通路から改札口を撮ったもの。

改札口の木製ラッチが見えます。

ホーム


構造は相対式ホーム2面2線。
カーブしたホームとアーチ状の架線柱が特徴的です。

今回は駅舎らしい駅舎がない駅でしたが、高架駅でありながら、昔のままの姿を残しているという珍しい駅であることから、取り上げました。
今となっては人気もなく、古めかしさが特徴となってしまった国道駅も、開業当初は「臨港デパート」と呼ばれるほど、この高架下は賑わっていたとのことです。
そんな時代を思い描きながら、この風景を眺めるのも一興でしょう。
また、鶴見線の駅は、首都圏にありながら、古き駅の姿を残した、個人的には味わい深いものが多いと思います。また別の駅も写しに行きたいと思います。

渋谷駅(東急東横線)

2013年02月11日 | 東京急行電鉄
鉄道会社:東京急行電鉄
開業年月日:1927年8月28日
駅舎建築年:1927年
撮影日:2013年2月10日

東急東横線の始発駅。
高架駅で、wikiで調べると、1964年の改良工事の後、現在の形なったとのこと。
2013/3/16から、東京メトロ副都心線との直通運転が開始されることにより、この駅舎は消えてしまいます。
よって、あと僅かな期間しか見られない駅でもあります。

駅舎

作りだけを見ると、その場しのぎ的に増設していったという感じを受けます。


こうしてみると、都内ではありがちの大きな高架駅という感じです。ちょっと年季が入っている感じもしますが。


正面口

正面口改札です。当然のことですが、利用客数がとても多いです。


南口

南口改札です。
ここも廃止されたら、がらりと雰囲気が変わってしまうんでしょうね。

ホームから南口改札へ繋がる降り口専用階段。これらが使われるのも、あと一月です。

ホーム





構造は頭端式ホーム4面4線。

1番線の車止め。

改札口付近はホームも幅がありますが、先の方に行くと、とても狭いです。

こういう、何気ない乗り換え案内板が見られるのもあと僅かなんですね…


ホーム先端から代官山方面を眺めます。
暫くは渋谷川沿いを走る高架が続きますが、その高架もいずれなくなってしまうでしょう。

駅名標

直通乗り入れ後は、次駅の部分が代官山と明治神宮前になるのでしょう。


駅の中にあった謎のマスコット「のるるん」。
カラーリングのためか、いまいち…

今回は、駅舎が特に好きな駅というわけではなかったのですが、大都市において消えてしまう駅ということで、取り上げました。
一大ターミナルである渋谷駅で、街の姿すら大きく変えることとなる今回の直通乗り入れの件は、今後この街を語る上で、決して外すことのできない要素だと思っています。

西小泉駅

2013年01月13日 | 東武鉄道
鉄道会社:東武鉄道
開業年月日:1941年12月1日
駅舎建築年:不明
撮影日:2013年1月12日

本来は、東武鉄道小泉線の支線の終着駅。
元々小泉線は館林~小泉町までだったが、太平洋戦争の関係で、貨物輸送のために小泉町から線を延ばしてきたらしく、ここも終着駅ではなく、1976年までは仙石河岸線という貨物線が更に先まで延びていましたし、熊谷まで繋ぐ計画もありました。
ちなみに小泉線自体は、館林~太田が主線。
また、この辺りはブラジル人が多く住んでいることから、駅の周りにはスペイン語と思われる看板が多く見られます。

駅正面

昭和の木造建築という感じで、味があります。
駅舎がいつ建てられたのか、詳しい年月は不明ですが、部分的なリフォームはされたにせよ、少なくとも1978年には今と同じ駅舎だったようです。
地方の終着駅としては結構大きいです。
駅ができた当初は、大きさに見合う貨物量を扱っていたので、大きな駅舎だったという話をちらほらネット上では見ます。

駅舎の中

昼間は一時間に一本しか走らず、当然利用客の数もそんなに多くないのに、無駄に広いです。
やはり、当時は…という話なんでしょうね。

ホーム

改札口を通って右手側がホームに繋がっています。
ホームは島式1面2線。
木の柱で作られた屋根が良い感じです。
1番線の向かい側に、廃止されたホームも残っています。


駅名標



駅舎と反対側になるホーム先端から駅舎を見る。

現在は二両編成しか止まっていないため、ホームの長さに余裕があります。
多分、四両編成くらいまでは止まれるのでは?

ホームから、小泉町駅方面を見る。

これだけ見ても、敷地が広いことが分かることから、昔は栄えていたんだろうと思います。
諸行無常ですね。
駅の全体的な作りが、何となく以前行った流山駅を彷彿させるものがありました。

御嶽駅

2012年12月10日 | JR東日本
鉄道会社:JR東日本
開業年月日:1929年9月1日
駅舎建築年:1929年
撮影日:2012年12月2日


JR青梅線の途中駅。かつて青梅電気鉄道時代は終着駅だったとのこと。
ここから御岳山への登山に行く人達がバスへと乗り継ぐため、休日はそれなりに人が乗り降りしています。

駅正面

御嶽神社の最寄り駅であることからか、寺社造りの立派な駅舎。多分全国でも、寺社造りの駅舎はそんなに多くはないと思います。
この駅舎ももう90年以上経つのに、そこまで年代を感じないのは、手入れが行き届いているからでしょうかね?
なお、駅前は車が一台止まれるくらいのスペースがあるだけで、御岳山ロープウェイへ続くバス停は、目の前の青梅街道を挟んで反対側にあります。

駅舎と駅看板


駅という感じがしない建物です。
正面入口に掲げられている駅名の看板がとても立派です。
この時は駅舎前で山葵を売っていました。

駅舎の中

駅舎の中にも駅名の看板が掲げられています。
左から読むタイプだから、戦前はこっちの看板が、駅舎入口に掲げられていたのかも。

ホーム

ホームは島式1面2線。
東京の外れの田舎駅には似付かぬ、何故か広いホーム。
どうやら昔は、多くの御嶽神社への参拝客が乗り降りしていたようで、それだけの人を捌くには、これくらいの幅が必要だったようです。

駅名看板と屋根の古さがミスマッチかな?と思いました。
私自身奥多摩方面の登山にはそれなりに来るので、良く乗り降りする駅ではありますが、ここ御嶽駅だけではなく、青梅線の駅舎は味のある駅舎が多くて好きです。

流山駅

2012年11月25日 | 流鉄
鉄道会社:流鉄
開業年月日:1916年3月14日
駅舎建築年:1916年
撮影日:2011年9月19日

全国で唯一公式HPを持たないことで有名な流鉄の始発駅。
流鉄流山線は、東京に程近い位置にありながら、手軽に地方ローカル線の雰囲気が味わえる、個人的には好きな路線でもある。

駅正面

タクシープールと自動販売機があるくらいで、他には何もない。
度々改築されたりしているが、元々古い木造平屋の駅舎なので、シンプルな作りである。
都市部から離れた場所にある駅ならばよく見かけるが、東京から10数kmの位置にあるのがポイント。

駅舎の中の運賃表も渋い。

20年くらい前は都内でもこんな感じの運賃表をよく見かけましたが、今はあまり見かけなくなりました。

ホーム

ホームは島式1面2線。
4両編成くらいまでは止まれそうですが、そんなに長いわけではありません。
柱に駅名が書かれた看板というのも、昔はよく見たんですけどね…

ホームの先は、検車区になっているのが分かります。

車両が全て西武鉄道で昔走っていたものなので、小手指辺りまで走っていきそうだな…(笑)
昔の大手私鉄車両やJR車両が、地方私鉄で走っているというのは、決して珍しい事ではないんですけどね。
東京に近い所で、昭和を色濃く感じられる駅でした。

浅草駅

2012年11月18日 | 東武鉄道
鉄道会社:東武鉄道
開業年月日:1931年5月25日
駅舎建築年:1931年
撮影日:2012年11月5日

浅草駅は、東武鉄道、都営浅草線、東京メトロ銀座線の三つ(つくばエクスプレスの浅草駅は乗換駅扱いになっていないので別物)がある。このうち唯一地上に駅舎があるのが、東武鉄道の浅草駅。
地上7階・地下1階のビルの中の2階にホームがある、東京では少し変わった作りの駅。
駅の他の階は松屋がテナントとして入っており、Wikiで調べてみたら、東京で2番目のターミナルデパートとのこと。
建物の外壁は味気ない感じだったが、今年(2012年)の5月に工事が完了し、建築当初のアール・デコ様式のビルに戻った。


全体像

駅と言うよりは、老舗デパートという外観。実際老舗デパートですが…

正面

上にある時計が好み。
側面



白く、模様も綺麗です。
いつまでも綺麗なままであって欲しい。

駅の中

駅舎の長さの関係で6両まで(一番線は8両まで)しか止まれない構造になっています。
昔はこれくらいの長さで良かったのでしょうけね。

ホーム自体も右に曲がっていますが、駅を出たらすぐに右に大きく曲がり、隅田川を横切ります。
より長い編成数の列車を停車出来るようにするため、仮に駅舎自体を長くしても、結局橋を架け替えたり、業平橋(東京スカイツリー)方面へ向かう現在の線路の位置を考えると、最早お手上げでしょう。
今後ターミナル駅としての機能は、押上が担うようになっていくのかもしれません。

上野駅

2012年11月11日 | JR東日本
鉄道会社:JR東日本
開業年月日:1883年7月28日
駅舎建築年:1932年
撮影日:2012年11月5日

1980年代までは北の玄関口として栄えた上野駅。
元々日本初の私鉄「日本鉄道」の駅で、昔から北へ向かう人々はここから出発していた。

正面玄関

建築当時は鉄筋コンクリート建ての非常にモダンな駅舎だったとのこと。
東京駅みたいな分かり易さはないが、大正時代の鉄筋コンクリート建築の味はあると思う。
ちなみに今の駅舎は三代目らしい。
初代は関東大震災で崩れ、二代目は三代目が出来るまでのバラックの仮駅舎だったとのこと。

広小路口

上野に用事がある人は、こちらから出てくるのでは。

駅舎の中


地上ホーム



新幹線が通る前は、寝台特急が沢山出ていたし、昼間だって上野~青森を特急「はつかり」が8時間以上掛けて走っていた一大ターミナルだった。
今はターミナル駅としての機能を東京駅に取られてしまい、哀愁漂う駅になってしまったが、それでも昭和のターミナル駅を感じられる場所。

東京駅

2012年11月10日 | JR東日本
鉄道会社:JR東日本、JR東海
開業年月日:1914年12月20日
建物築年:1914年(修復有)
撮影日:(昼景)2012年11月5日, (夜景)2012年10月12日

説明不要なほど、日本を代表する駅。
太平洋戦争中の爆撃で消失した三階部分とドームの修復が今年(2012年)終了。当初の駅舎の形に戻った。

地上より






ドーム部分内部




丸の内ビルより


夜景


良いデザインの建物だと思います。
駅というと無機質な感じがするけど、東京駅はそれとは全くかけ離れた、宮殿?という感じ。
反対側の八重洲中央口は工事中だが、八重洲北口は現代的な建物になっている。丸の内口と対比させたいのかもしれない。