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さいたま市浦和区  小泉漢方堂鍼灸療院

~全ての人々に健康と幸せを~  

出産後の体調不良に鍼灸

2009-01-30 23:24:02 | 出産・育児

先日、産後間もなくの体調不良で来院されたKさん

症状は出産してから全身の浮腫み、倦怠感、左頭痛、左股関節の違和感、乳腺炎でした。

Kさんは、妊娠中の腰痛で来院されていまして、今回は産後初めての来院です。

お顔をパッと見た感じでも産前と比較して大きく腫れており、皺もありません。

ご本人は皺がなくなって「10代に戻ったみたい!」と冗談で喜んでおられました(笑)

妊産婦さんには良く見られる症例なのでKさんの了解を得て掲載させていただきました。

鍼灸=腰痛や肩こりと思っていらっしゃる鍼灸治療経験のない方々にとっては

意外な効果かな?と思いまして・・・

治療経過は以下の通りです。

鍼灸師会の臨床研究会での発表用に書いたものをそのまま転記しました。(治療方法の記載は難しいので無視して、経過だけご覧下さい。)

主訴:一週間前に出産してから全身が浮腫む。

副訴:乳腺炎(両側、硬く熱感あり)、左頭痛、左股関節痛。

診察:六部定位脈診にて腎経虚著しく、続いて膀胱経虚、肝経虚、肺経実、脾経実、胃経実、胆経実

治療:1回目(1日目)復溜、曲泉、命門、腎兪に補鍼。孔最、地五会、内庭に寫鍼。術後、左頭痛、左股関節痛、共に消失。

   2回目(2日目)浮腫みは略なくなった。頭痛・股関節痛みなし。昨日帰宅後から尿量が増して今朝は昨日より1kg体重減少。乳腺の痛みは昨日よりましだがまだ痛む。六部定位脈診にて腎経虚、膀胱経虚、肝経虚、胆経実、胃経実、三焦経実。復溜、曲泉、命門、腎兪に補鍼。臨泣、内庭に寫鍼して脈を診ると略良かったが、暫く診ていると脈が徐々に元に戻っていく。良く診直してみると土経と相生関係であり、水経と相克関係にある三焦経実が邪魔をしているようにみえた為、液門に寫鍼すると他の脈も全て調った。乳腺の患部は触らず。

   3回目(3日目)体重更に500g減少。乳腺の痛みは8割改善。左は痛みなし、今は右の内側にのみシコリが残る。治療は前回に同じ。

4回目(9日目3回目の治療後~翌日までに搾乳したら両乳房ともシコリ消失。全て症状無し

妊産婦さんの不調には薬を使えないケースがあるため鍼灸治療は優位な治療法の一つになります。

他にも逆子、つわり、痔、腱鞘炎など様々な症状を抱えた妊婦さんが来院しております。


三度目の・・・

2007-07-24 16:15:26 | 出産・育児
今月は当院の記録を塗り替える逆子妊婦さん(Ⅰさん)が現われてしまいました。
今まで2度逆子になって、再度来院する方は結構いましたが・・・
Ⅰさんは、なんと妊娠38週で3度目です。

2度目までは、すんなりと治ったのですが

今回は未知の領域、3度目38週末・・・

二度目の逆子さんでは、過去診た方は100%復位しているので自信がありました。
3度目で赤ちゃんが大きいとはいえ何とか治って欲しいものです。

Ⅰさんが通院している産婦人科の先生は残念ながら鍼灸に肯定的ではなく
「逆子で鍼灸などは受けないように」と言われたとの事。
これを告げられたのが1度目の逆子が治った事をチェックした時だったようで。。。
治っていたことを確認しても 、鍼灸を受けて治ったことをその場で言えなかった様子。

38週目では時間もありませんので連日治療させていただいて
なんとかⅠさんの赤ちゃんは頭位に返ってくれました。

産婦人科の先生にも事の次第を告げたところ
「この週数になっても良く動くものですね。しかも39週で治るのはかなり稀です。ただ、あまりにも逆子になるので、また万が一逆子になると困りますから、鍼灸続けてみてはどうですか?」
と言われ、一緒に喜んでくれたそうです。

嬉しかったですね~
復位してくれたのも、もちろん嬉しいですが
理解していただいた産婦人科の先生、本当に有難い限りです。

そして、昨日、Ⅰさんから無事に出産されたと報告をいただきました。

「無事に下から産まれました~(笑)」

前回の治療後から、また逆子になっていないかと気になっていたのでホッとしました。

Ⅰさん、ご報告有難うございました。

そして、お誕生おめでとうございます!


逆子治療

2007-04-05 21:55:27 | 出産・育児

以前も、逆子について書いた記事があります。こちらをクリック

ここのところ35週目や36週目の赤ちゃんが大きくなってきて返りにくい週数の逆子妊婦さんが数人連続でいらっしゃいまして・・・

最近、逆子の症例をまとめていないなぁ~と、ふと思い出しました。

早速昨晩、カルテを見直してみました。

ここ一年で来院された逆子妊婦さんは21名

初診時の週数は28週~36週と区々です。

≪治療結果≫

頭位(正常)になった方が15名。

骨盤位(逆子)のまま改善されなかった方が2名。

連絡いただけず結果不明、または諦めて治療中止の方が4名。

以前もお話しましたが、週数が早ければ早いほど赤ちゃんが動くスペースに余裕がありますので改善率も高くなります。

逆子の場合に産婦人科では、大体37週目の帝王切開手術が多いようです。

したがって、鍼灸にいらっしゃる患者さんは36週までの方になるみたいですね。

≪頭位になるまでに要した日数(治療回数)≫※再度逆子になった方2名を含む

一週間以内(1~3回)・・・9名

1~2週間(2~4回)・・・5名

2~3週間(5回)・・・2名

3~4週間(10回)・・・1名

治療期間が長期になった方は臍帯巻絡があり難しい方でしたが、何とか結果がでました。

※今の所、私が診た逆子の患者さんで再度逆子になった方は、全員再び頭位に復しております。


小児はり

2005-02-02 20:43:53 | 出産・育児
私のところでは、特別に力を入れているわけではありませんが
特別に難しい疾患でなければ、治療に通ってもらうと言うよりも、
どこの家庭にでもある「スプーン」を使って、家庭でできるように覚えてもらうことに重点を置いています。
小さなお子様をお持ちのお母さんにはお子様の健康保持、増進の為に知っておいてもらいたい方法です。

この方法は徳島県鍼灸師会が発端でスキンタッチと呼ばれています。

そうそう、この方法は昨年放送された「伊東家の食卓」にも赤ちゃんが泣き止む裏技として取り上げられた疳の虫の治療法です。