じゅうのblog

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『静かな炎天』 若竹七海

2024年05月24日 20時30分31秒 | ■読書
若竹七海の連作ミステリ短篇集『静かな炎天』を読みました。
『依頼人は死んだ』に続き、若竹七海の作品です。

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史上最もタフな女探偵・葉村晶の最新作!
・バスとダンプカーの衝突事故を目撃した晶は、事故で死んだ女性の母から娘のバッグがなくなっているという相談を受ける。晶は現場から立ち去った女の存在を思い出す…「青い影~7月~」
・かつて息子をひき逃げで重傷を負わせた男の素行調査。疎遠になっている従妹の消息。晶に持ち込まれる依頼が順調に解決する真夏の日。晶はある疑問を抱く…「静かな炎天~8月~」
・35年前、熱海で行方不明になった作家・設楽創。その失踪の謎を特集したいという編集者から依頼を受けた晶は失踪直前の日記に頻繁に登場する5人の名前を渡される。…「熱海ブライトン・ロック~9月~」
・元同僚の村木から突然電話がかかってきた。星野という女性について調べろという。星野は殺されており、容疑者と目される男が村木の入院する病院にたてこもっていた。…「副島さんは言っている~10月~」
・ハードボイルド作家・角田港大の戸籍抄本を使っていた男がアパートの火事で死んだ。いったいこの男は何者なのか?…「血の凶作~11月~」
・クリスマスイブのオークション・イベントの目玉になる『深夜プラス1』初版サイン本を入手するため、翻弄される晶の過酷な一日を描く「聖夜プラス1~12月~」。

有能だが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ第4弾。
苦境にあっても決してへこたれず、ユーモアを忘れない、史上最もタフな探偵の最新作。
〈甘いミステリ・フェア〉〈サマーホリデー・ミステリ・フェア〉〈風邪ミステリ・フェア〉〈学者ミステリ・フェア〉〈クリスマス・ミッドナイトパーティー〉など、各回を彩るユニークなミステリの薀蓄も楽しめます。
好評の「富山店長のミステリ紹介ふたたび」も収録。

解説は大矢博子氏。
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2015年(平成27年)から2016年(平成28年)に発表された作品に書き下ろしを加え、2016年(平成28年)に刊行された葉村晶シリーズの第4作です。

 ■青い影~7月~
 ■静かな炎天~8月~
 ■熱海ブライトン・ロック~9月~
 ■副島さんは言っている~10月~
 ■血の凶作~11月~
 ■聖夜プラス1~12月~
 ■富山店長のミステリ紹介ふたたび
 ■解説 大矢博子

シリーズ第2作『依頼人は死んだ』に続き、不運ながらも有能な女性探偵・葉村晶がさまざまな謎に立ち向かう葉村晶シリーズの作品です……本作品で葉村晶は40代になり、四十肩に悩まされつつも、ユーモアを忘れずに事件を解決しています、、、

短篇の分量に濃縮されたクオリティは長篇にも劣らず、読み応えのある作品で、葉村晶のタフさとキャラクターが魅力的でしたね……どの作品も面白かったのですが、そんな中でも印象的だったのは、

ひき逃げ犯の素行調査に従妹の消息 等々、書店のご近所さんが次々に葉村晶に仕事を依頼してきて、その依頼は順調に解決していくが、その裏にはある計画が進行していた……緊迫のクライマックスが愉しめる『静かな炎天~8月~』、

元同僚の村木からの依頼で葉村晶は殺された女性と容疑者の男について調査をすることに……実は村木はある事件に巻き込まれており、葉村晶が電話とネットだけで事件を解決するというスピーディな展開の『副島さんは言っている~10月~』、

ハードボイルド作家の戸籍抄本を使っていた男が死亡し、葉村晶がその謎を解明する……濃密なストーリーが展開される『血の凶作~11月~』、

クリスマスイブのオークション・イベントで入手した『深夜プラス1』初版サイン本をめぐる過酷な一日が描かれ、葉村晶のタフさとユーモアが光る『聖夜プラス1~12月~』、

の4篇かな。

『富山店長のミステリ紹介ふたたび』で、物語の中で紹介される作家や作品について解説してあるのは良いですねー 色んな作品を読みたくなりますね、、、

そして、40代になっても葉村晶は魅力的! ハードボイルな生き方が素敵ですね……杉田比呂美の装丁も大好きですねー 次も葉村晶シリーズの作品を読んでみようと思います。
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