昨日とは打って変わって今日は日本列島雪も降るといった寒い1日でした。
午前中は親戚の従弟の奥さんを訪ね昼まで話込みました。先日大阪へ行き
「松井誠の舞台」を見てきたとのことでした。
午後は家にて読書で過ごしました。借りてきた本の中から
「鬼平犯科帳」や「剣客商売」で有名な
池波正太郎氏 エッセイ本「おもしろくて、ありがたい」の中から拾って
みます。
「人生の持ち時間」 一人の人間が持っている生涯の時間は、
(高が知れている・・・・) 人間の欲望は際限もない
もので、欲張ったところでどうにもならない。それ相応
の{時間}を要する。一を得るために一を捨てる。時間の
ことである。人生の持ち時間こそが、最も大切に扱わなく
てはならない{財産}である。
余裕を持って生きること、そのためには、時間の余裕
を絶えずつくっておく。自分に合わせて分かっていること
は、予定を書きいれ余分な時間を生み出すこと。・・・
人生の余裕を作ることとなる。
「知人(しりびと)の死」 年ごとに、胸の中へその人のおもかげが強く根を
下ろし、こちらが、この世に別れを告げるまで生き続け
ている。
知人が亡くなっても、その葬式には出かけませんので。
凝と(じっと)、胸の内へ,亡くなった人のおもかげをた
たきこむ。それだけもうじゅうぶんなので・・・・・
「男と女の勘ちがい」 女というものは、ちょっと見つめられたり、親切に
されたりすると、妙な勘ちがいをする生き物だ。
女というものは、自分本位の考えかた、生き方と
言う面において強いから、女房にするなら先ず考える
こととして「女の中では、ほかの事にも気がまわる女
か、どうか・・・・}ということ。
女は我欲を持ったら、絶対しあわせになれないね。
男もそうだけど・・・・
女の衣服への関心は一つの気分転換として必要な
ことなのだろう。「だれに見せるために・・・」でもなく
生活と人生に欠くべからざるものだということがよく
わかる。
これらは全て池波氏の著書の中で小説の人物の言葉として、また氏の
エッセイ集のなかでの文章です。
含蓄のある文章としておもしろく読みました。