jogo式Canoe Life

海の事故

 8月5日正午ごろ、逗子市新宿の逗子海水浴場で、約150m沖合いに横浜市青葉区のAさん(42歳)が浮いているのを、ウインドサーフィンをしていた人たちが見つけた。Aさんは病院に運ばれたが、すでに死亡していた。逗子署は、遊泳中におぼれたとして調べている。 読売新聞 8.7朝刊

23日午後0時20分頃、逗子市新宿の南西沖200mの海上で、遊泳中の横浜市金沢区、無職少年(16)が顔から血を流しているのを、前方を泳いでいた友人の男子高校生(16)が気付き、救助した。少年は顔面の骨を折るなどの重傷を負っていた。逗子署は、水上バイクが少年に接触した可能性が高いとみて、業務過失傷害の疑いで調べている。 読売8.24 朝刊

 今年は海の事故が多かった。僕のホームゲレンデ、逗子海岸でも死亡事故2件、ジェットの当て逃げ1件だ。この何年か、死亡事故は一件もなかったのだが。

 海で遊ぶ以上、水の事故に接することもあるだろうし、自分が事故の当事者になることもないとはいえない。CPRや救急救命の知識や技術は持っていたいものだ。出来れば赤十字の救急救命の講習レベルのものは受けていたい。また、カヌーショップでも講習を行うところがあると聞く。興味のある人は、お近くのカヌースクール、ショップで相談してみたらいいだろう。

 日本医師会が発行した救急救命の本が手元になったので、「溺水」のところの要旨を写させてもらう。

・溺水は出来るだけ早い救出と、心肺蘇生の開始が何より重要である。水面に顔が出れば気道の確保と人工呼吸を開始する。心臓マッサージは陸に上げてから行う。予後を決定するのは、水没時間の長さによる蘇生後脳症と、肺への誤飲による呼吸不全の重症度であり、共に集中治療(第三次医療機関に搬送)の適応である。
 この間、救助者の二次災害を避けることも重要である。119番も同時にコールする。救助者が一人で明らかな小児の溺水の場合のみ、119番より先に2回の人工呼吸に続いて1分間のCPRを行う。
 溺水にはごく軽症か重症のいずれかしか存在しない。救出後、明らかな咳(誤飲)もなく元気である場合以外は病院へ搬送し、その後の呼吸状態の悪化のないことを確認するのが安全な方法である。合併する病態にも注意を払う。若年者では飛込みによる頚髄損傷や頭部外傷、高齢者は先行する心疾患や脳血管障害、幼児などは虐待などである。


 この1年ぐらいで、CPRの方法が大きく変わったようです。最新の情報や技術をチェックしよう。どなたかこのあたりに詳しい方(誰となく)、アップデイトな情報がありましたら、コメントをいただけるとありがたいです。

コメント一覧

jogo
 丁稚さん しんのじさん 書き込みありがとうございました。
 最近カヤッカーが関わった事故について2件話を聞きましたので、この記事を書きました。一件は救命、一件は救命できずです。
 カヤッカーの救急救命やCPRに対する意識は他のマリンスポーツの人より薄いように思います。ダイバーやサーファーは意識が高いです。湘南ではサーファーが海水浴者の遭難者をレスキューする例がかなり多いです。
丁稚
呼吸なし、循環のサインも無い(脈が無い)、なんとか救いの手を差し伸べたい。しかし、見ず知らずの、何の既往症が有るか分からない人に呼気吹き込みの人工呼吸は避けたい。そのときは胸骨圧迫心マッサージ(毎分80回~100回のリズムで胸骨:肋骨の分岐点から3cmほど上のあたり)をQQ車がくるまで実施します。
しんのじ
多少CPRの技術的なことは変わりましたが(アメリカ心臓病学会のガイドライン2005)、中心部分が大きく変わったわけではないのでご安心下さい(^_^)。
要は、2つの変更点です。
一つ。循環の兆候をみるのを素人さんは省略しましょう(脈を触れようとして四苦八苦する間に、早く蘇生を開始しよう!)、要するに息をしていなくて、その上刺激に反応もしなければ、循環の兆候なしと類推してよし、ということです。
もう一つは、心臓マッサージと呼気吹き込みの回数比を、従来の15:1から、30:2とし、少しでも心臓マッサージの手を止めず、連続性を強調する(その方が若干、蘇生効率が上がるらしい)という改正点です。でも、極端に蘇生率が上がるわけでもないので、15:1のままが悪いということでは決してありません。
丁稚
気の合う仲間数人とシーカヤック・ツーリングに出かけました。この中でCPRの方法を知っているのは自分ひとり。もし、自分自身ががなんらかの事故によりCPA(心肺停止状態)になってしまったら。己の体に自分自身でCPRはできません、ですからCPR法を回りの人にも広める必要があります。あるサイトに「シーカヤックのハッチの中に三角巾を1本入れときましょう」と書きましたが、コマーシャル・ツアーやグループのツーリング時にAED(体外式除細動器)は必携の時代になってきましたね。次回の葉山行きのとき、包帯法、ファースト・エイド法をやってみますか。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「海」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事