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モダンツーリング(2)



 港湾地帯や本船航路近くを漕ぎざろう得ない時がある。長いツーリングを計画した場合、これらを外してツーリング区間を組めないときがあるのだ。
 多くのシーカヤッカーはパドリングエリアとして、これらの場所は避ける。もっともであり、当然なことだ。本船の邪魔になるし、保安庁も入ってくれるなと考えているだろう。多くの先輩カヤッカーが保安庁から圧力をかけられたり、対立したのも事実だ。それは「何故か?」と考える。また、その原因は何なのかと思いをはせる。
 カヤッカーは自由を愛する。そして管理されるのが苦手だ。しかし航路は完全に管理されていて、ルールが存在する。多くの船乗りの犠牲の上に、世界共通のルールが100年以上の期間を通して練り上げられ、ルールとなっている。
 港湾地帯でのルール(海上衝突予防法、航則法)や航路上のルール(海上交通安全法)を熟知し、最も自分が本船に影響を与えない方法で、速やかに、迅速に通り抜ければいいだろう。
 法律では細かいニアンスや意味が分かりづらいところがある。この辺りは保安庁の海洋情報部(海の相談室)を訪れて相談出来ればベストだ。海上情報部のスタッフは経験豊富な海上保安官OBであることが多い。具体的に相談すれば、実際的な情報を提供してくれる。
 ある航路管理センターでは、その航路を年間何艇のシーカヤックが横断していくか、正確に把握していた。東京の海洋情報部では「瀬戸内海をシーカヤックで横断したい」と相談したところ、「北側を行くのか、南側を行くのか」と逆に質問され、「どちらにしろ航路の横断は避けられない」と、言われた。また「船の上からだとシーカヤックは上半身しか見えない。とにかく見えづらい存在だ」と聞かされ、船舶からの視認性を上げるのにはどうすればいいか、考える必要を感じた。
 海のルールを理解して守ること、海上保安庁とも上手に付き合うこと。船舶との関係は大いに研究すべき分野だろう。この分野はモダンツーリングには欠かせない知識、技術であろう。
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