アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Smallville 7-06 "Lara" 【後半】

2007年12月20日 | TV: Smallville
(前半からのつづき)


国内安全保障省の研究施設。

カーター捜査官はカラを診察台に固定し、クリプトン溶液を点滴注射する。
カラは催眠状態になり、「初めて地球に来た日」の夢を見る。
なんと、それは1986年...つまり、最初の隕石群が落下する以前だった。
しかも、場所はケント農場である。
カラはカンドー・シティのポータルを利用し、伯父ジョー・エルの妻ララをこっそり追いかけて来たのだ。

カーター捜査官はもっと情報を引き出そうと、点滴の量を増やす。

1986年のケント宅。
ララは自分が妊娠していることを明かす。彼女は息子が育つことになるであろう場所を下見しているのだという。
それは日曜日の朝で、ケント夫妻は教会に出かけている最中だった。
カラは窓から注ぎ込む、恵みの太陽の光を浴びながら、「太陽にちなんで、カル・エルという名前にしたらどうかしら?」と提案する。
カラは手近にあったポラロイド・カメラでララの写真を撮り、マーサ・ケントの写真の額の中にしまう。
その時、カラの父ゾー・エルがドアを破って入って来る。

一方、現実世界ではクラークが研究施設のドアを破って入って来る。
...が、うっかりクリプトン溶液に近付いてしまい、力が抜けて行く。
カーターは「なるほど、おまえも仲間なんだな」と目を光らせる。
クラークは力を振り絞って、カーターをどうにか払いのけ、カラを救う。

※そんな...突進しないで、熱光線とかを使えば良いのに?

しかし、クラークがカラに触れた瞬間、カラの夢(記憶)がクラークの中に流れ込んで来る。

1986年のケント宅。
ゾー・エルはカラに外で待つよう指示し、ララと2人で話す。
ゾー・エルはララに「このまま、地球に一緒に残ろう」と言う。
ララは妊娠している事をゾー・エルに告げる。
ゾー・エルの話しぶりからすると、2人はかつて交際していたのだが、兄のジョー・エルにララを奪われてしまったのだという。
勝手口のところで立ち聞きをしていたカラはショックを受ける。

※スーパー・ヒアリングがあるんだから、どこにいても同じことなのだが...。

いずれにせよ、ララはもう、ゾー・エルを受け入れようとしない。
だが、ゾー・エルは「君と私は科学によって結ばれることになる」とうそぶく。
なんと、彼はララのDNAを青いクリスタルの中に取り込んでいたのである。

※記憶はクローンには受け継がれないはずだけどなあ。

カラはゾー・エルがララにしつこく迫るのを見るに見かね、止めに入る。
ゾー・エルはカラのその日の記憶を表層意識から消し、「良き父」としてふるまい続けるのだった。

カラの意識が現実世界に戻るのと前後して、カーター捜査官がクラークを殺そうとするが、ちょうど駆けつけて来たライオネルに撃たれて倒れる。
クラークとカラは抱擁し合う。

翌朝。ケント宅。

クラークとカラは若き日のマーサの写真の額を開けてみる。
そこには案の定、ララの写真が入っていた。
やはり、カラの「夢」は実際の出来事だったのだ。
ゾー・エルによって封じ込められていた記憶が皮肉にもカーター捜査官のおかげで甦り、カラは真実を悟ることになったのだ。
それと同時に、カラは尊敬していた父の醜い素顔を知ることになってしまった。
クラークは「お父さんが君を愛していたという事実に変わりはないと思うよ」と慰める。

Clark: I don't believe it. After all this time.
Kara: That means that I really was here and everything that I saw was true.
Clark: When I saw my mother in your memory, she was so beautiful... just as beautiful as she is in this picture. You really loved her, didn't you?
Kara: I did, just like I love my father. Until now, I thought he was such a God... a real Kryptonian hero. But you're right. He was nothing like that.
Clark: Your father did some terrible things, but in his own misguided way, I'm sure he loved you.

※なんか、変な慰め方だなあ。

ともかく、これでクラークとカラはようやく理解し合えたのだ。
さらに、カラは地球に新たな故郷を求める気になっていた。
「あたしにも、あなたの友だちみたいな友だちができればいいな」

ルーサー邸。

レックスが酒を飲んでいるところにライオネルが現れる。
「孤独に浸ろうとしてるのかね?人は誰も1人では生きられないものだよ」
「お忙しいのに、息子の事を気にかけて下さるとはありがたい」

Lionel: Striving for complete isolation? Dangerous choice. No man is an island entire of itself.
Lex: Glad to know your son still ranks a spot on your busy itinerary.

John Donne (1572-1631年) の説教(垂訓)より。『No Man Is An Island』(Thomas Merton著、1955年刊)という本の元ネタでもある。

レックスは「先日、ワシントンDCにお出かけになったそうですな?」と探りを入れる。
ライオネルは「そういえば、ワシントンの知り合いから、おまえがカラ・ケントに興味を示してるって聞いたんだが...」と矛先を変える。
ラナに続いて、カラ。どうも、レックスはクラークの周りの者たちに拘り過ぎてるのではないか?
だが、レックスからすれば、それは余計なお世話である。

「息子の心配をしちゃいけないのかね?」
「え?それはどっちの息子のことですか?あなたはクラークを守る一方で、私を邪険に扱う。一体、誰の父親なんですかねぇ?」
「おまえのだ...と言いたいところだが、ラナに対する仕打ちは...」
「何をおっしゃいますか、私は父さんの母さんに対する仕打ちを手本にしたんですよ。つまり、ルーサーとして振舞っただけのことです」

Lionel: Can't I take an interest on my son's wellbeing?
Lex: Oh, which son is that? You spend as much time protecting Clark as you do pushing me away. Exactly whose father are you?
Lionel: I wish I could say "yours" and be proud. Your treatment of Lana...
Lex: Come on, Dad. I learned from watching you with Mom. I was just... being a Luthor.

デイリープラネット社。

カラはジミーに「昨夜は勝手に消えちゃってごめんなさい」と詫び、昼食に誘う。
「中華料理であたしの箸の上達ぶりを試してみる?」

カラは「友だちでいてくれてありがとう」と言い、ジミーの口に軽くキスする。
カラがどういうつもりでキスしたのかは不明だが...。

ジミーがルンルン気分で歩いていると、クロエがやって来る。
「あたしたち、カップルではなくなったけど、友だちでなくなったわけじゃないわ。一緒にランチでもどう?」
ジミーは「実は予定があるんだ」と言いながら、カラの方に顔を向ける。

カラの正体を知っているクロエはジミーにやんわりと警告する。
「あたしが言うと変な風に取られるかもしれないけど、あなたとカラは住む世界が違うのよ。ともかく、気をつけてね」
「あのさ、彼女はミネソタ出身だぜ。別の星から来たわけじゃあるまいし」

Chloe: Look, I know how this is gonna sound coming from me, but you and Kara are from different worlds. Just be careful, okay?
Jimmy: Chloe, Kara is from Minnesota. It's not like she's from another planet.

※「world」は「世界」の他、SF作品では「惑星」という意味でも使われる。

ケント農場。納屋。

クラークはラナにララの写真を見せ、「ボクと君との間にはもう、秘密はなしって約束したから...」と言いながら、床下に隠しておいた鉛の箱を取り出す。
箱の中味は青いクリスタルである。
「このクリスタルの中に母さんのDNAが保存されてるんだよ」

※ラナはクラークに秘密を隠してるんだけどね。

※クラークはなぜ、自分がクリスタルを持っているということをカラには言わずに、先にラナに明かしたのだろうか?


≪その他の名言・迷言≫

Kara: Tell your boss I only want what's mine.
Agent Carter: My boss is the United States of America.

Agent Carter: I want to know about your home planet.
Kara: You're on it. It's called Earth.

Kara: Why are you doing this? You're hurting me.
Agent Carter: Well, if I wasn't hurting you, you'd be hurting me. We humans... we call it "survival of the fittest."
Kara: I am human.


≪音楽≫

* "Super Sexy Free" by Bosshouse
* "Lucid" by Eek


≪その他のトリヴィア&ツッコミ≫

*今回、ロイスの出番はなし。

*クラーク・ケントことカル・エルの実母ララ・エル役を演じているHelen Slaterは劇場映画『Supergirl (スーパーガール)』(1984年)でスーパーガールことカラを演じた。

*カラがハッキングした政府の機密ファイルには企業名の他、個人名も載っているが、そのうちのいくつか(Winica Dewangga、Ling Yang、Kristina Lyne、Lorna Jacobson)は『Smallville』のスタッフのもの。

*カーター捜査官はワシントンDCとスモールヴィルの間をほぼカラと同速度で移動してるのではないかと思えるほど、行動が素早い。

*ケント宅は第4シーズンの最後("Commencement")で隕石に破壊されたはずだが、ララの写真が隠されていた写真の額はなぜか無事だったらしい。

*カラの記憶世界にある1986年のケント宅は今のものとほとんど変わらないように見える。特にTVは当時まだ存在しなかった型ではないのか?現在のケント宅の記憶とゴッチャになってるのかな?


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (sai)
2007-12-21 16:20:13
毎回楽しみにしています。これからも更新がんばって
ください
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Unknown (ジョウ)
2007-12-27 09:18:23
saiさん、応援ありがとうございます。ここしばらく、メチャクチャ忙しくて、なかなか更新できませんが、今後ともよろしくお願いします。
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Unknown (N)
2007-12-31 15:29:52
SMALLVILLEの詳細な解説、毎度楽しく拝見しています。

今後とも宜しく御願い致します。

災害等で大変な年でもあったでしょうが、新年は良い事が多い年になるといいですね◎

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Unknown (れいみ)
2008-01-01 07:22:00
あけましておめでとうございます。
私は、英語がダメで自分ではよく理解できないので
ジョーさんのブログがすごい役に立ちます。
今年もがんばってください
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あけましておめでとうございます (ジョウ)
2008-01-04 04:32:05
Nさん&れいみさんも励ましのお言葉をありがとうございます。

今、次のエピガイを書いてますので、お楽しみに。

皆さん、今年もよろしくお願い致します。
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