アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Smallville 8-01 "Odyssey"

2008年10月29日 | TV: Smallville
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2008年9月18日】第8シーズン開始。これが最終シーズンになるらしい。

孤独の要塞の崩壊およびクラーク・ケントとレックス・ルーサーの失踪より4週間後。

北極。

ルーサーコープの警備長リーガンが捜索隊を率い、レックスを探し続けていた。
そこに、CEO代理のテス・マーサーが現れ、有無を言わせずに捜索を引き継ぐ。
彼女はレックスの不在中、ルーサーコープ傘下の全企業の指揮を委任されているのだという。

Tess: Per Lex's written instructions, I'm now the acting CEO of LuthorCorp and all its subsidiaries.
Regan: You're nothing but an obscure regional VP. You actually believe you're qualified?
Tess: Lex believes it and that's all that matters.

やがて、音波探知器が氷の下に埋もれる人影のようなイメージを捉える。
レックスだろうか?
だが、それを確認する暇もなく、彼らはグリーン・アロー、ブラック・カナリー、アクアマンに蹴散らされる。
ルーサーコープの面々が退散した後、ヒーローたちが氷の下から見つけたのはクラークの赤いジャケットだった。

カンザス州スモールヴィル。

ルーサー邸。居間。

窓や家具等がシーツに覆われている。
メイドに変装したロイス・レインが掃除をするフリをしながら部屋を探り、「ブラック・クリークの抑留者」と記されたメモリー・スティックを見つけるのだが、テスが率いる警備員たちにつまみ出されてしまう。

モンタナ州ブラック・クリーク。

国内安全保障省(The Department of Domestic Security = 架空の政府機関→以下、「DDS」)に逮捕されたはずのクロエ・サリヴァンは秘密研究施設に連れ込まれ、実験対象にされていた。
クリプトン鉱石の影響で、クロエには他者を治癒・蘇生させる能力が備わっていたが、今施されている実験はそれとは関係ない。
モニターに次々と表示される情報を超高速で解析するというものだ。
研究員はクロエの常人離れした処理能力&知能に舌を巻く。
もっとも、クロエ自身、こんな力がいつ、どうやって備わったのか、皆目見当がつかない。
ともかく、さっさと自由にしてほしいものだ。
研究員は「国家反逆罪で裁きを受けるか、我々に協力するか、どちらかだ」と脅迫する。

※クロエの新能力はおそらく、ブレイニアックと接触した際に得たものだろう。

ヒーローたちはクラークの捜索を続ける。
オリヴァー・クィーン(グリーン・アロー)、ダイナ・ランス(ブラック・カナリー)、アーサー・カリー(アクアマン)は北半球担当。
ヴィクター・ストーン(サイボーグ)、バート・アレン(インパルス/フラッシュ)は南半球担当だ。

Oliver: Clark would never give up on us. We're not giving up on him.

ロシア。ベルホヤンスク。

クラークが強制労働をさせられている。
しきりに、「電話をかけさせて下さい」と頼むが、聞き入れてもらえない。
そこで、隙を見てトラックを奪い、脱走を図るが、捕まり、メッタ打ちにされてしまう。

今のクラークには人間並のパワーしかないのである。

ブラック・クリークの研究施設。

ルーサーコープは北極に現れた「テロリスト」たちの暗号通信を受信し、それをクロエに解読させようとする。
ルーサーコープが裏にいるとは知らないクロエは3つの携帯電話の番号のうち、2つまでを突き止める。
その情報を元に、ルーサーコープはノルウェーにいたアクアマンと、グリーンランドにいたブラック・カナリーを生け捕りにし、施設に連行する。
「この施設は政府とは関係ない」と気付いたクロエは3つめの番号の解読を拒否し、逃亡しようとするが、すぐに捕まってしまう。

ベルホヤンスク。


オリヴァー・クィーンが偽名を使い、「キャビアの買い付け」という名目で現れる。
彼は結局、キャビアとクラークの両方を「買う」形でクラークを救う。

機上。

クラークはオリヴァーに、これまでの経緯を説明する。
孤独の要塞が崩れた後、スーパーパワーを失ったクラークは北極地帯を彷徨し、やがて、ロシアの漁船に拾われたのだった。
レックスがどうなったのかは不明だが、「人間並」のクラークが生き延びたのなら、レックスも生きている可能性がある。

※それにしても、皆、寒くないの?

ところで、クロエはどうやら、DDSに逮捕されたのではなく、秘密施設に囚われているらしい。
オリヴァーのジェット機はモンタナ州に向かう。

ブラック・クリークの研究施設。

リーガンはアクアマンとブラック・カナリーを尋問するが、2人とも何も答えない。

Regan: You weren't up there scouring the Arctic for Lex. You were looking for someone else: The Traveler.
Aquaman: Who's that? Some frequent flyer?

グリーン・アローとクラークが施設に侵入し、二手に別れて探る。

Oliver: Stay behind me.
Clark: No. We'll cover more ground if we split up.
Oliver: And what are you going to do if you get caught? Bite someone?

クラークは途中、警備員になりすましたロイスに遭遇する。

Lois: What are you doing here?
Clark: I heard they had good espresso.
Lois: You disappear for a month and come back with a sense of humor?
Clark: I've been tracking Chloe down. The question is: How did you get here?
Lois: Feminine charm.
Clark: Huh!
Lois: Yes, I do have some.
Clark: Great job of protecting your short supply of it.
Lois: Why don't you give your stand-up a rest and do exactly what I tell you? That way we can find Chloe and stay alive at the same time.

リーガンは依然として協力を拒むクロエに、彼女の母モイラの脊髄液から作った服従溶液を注射する。
モイラにはマインド・コントロール能力が備わっていた。
この溶液は短時間しか効かないが、3つめの携帯電話の番号を突き止めるには十分だろう。
果たして、クロエは電話番号を明かしてしまう。
リーガンは早速、その携帯電話の所在地を割り出す。都合の良いことに、それはこの施設の中だった。
「第3のテロリスト」(グリーン・アロー)は向こうから、わざわざやって来てくれたのだ。

グリーン・アローはアクアマンとブラック・カナリーを見つけるが、自分も捕まってしまい、服従溶液を注射される。

Regan: There's a reason cowboys won the west. Playing with bows and arrows can only get you so far.

リーガンはグリーン・アローに命じる。
「レックス・ルーサーを見つけろ。そのためには手段を選ぶな」

一方、クラークとロイスはクロエが囚われている部屋を見つける。
先に入ったロイスはドアの陰に隠れていた研究員にテイザーで気絶させられる。
クラークは研究員を倒し、クロエを助ける。
クロエから事情を聞いたクラークはグリーン・アローを探しに行く。

その前に当のグリーン・アローが立ちふさがり、矢を構える。
「レックスはどこだ?」
クラークは「知らない」と答える。
1本めの矢は脅しだったのか、急所を外れたが、2本めは見事に胸を貫く。
クラークは崩れ落ちる。
正気に戻ったグリーン・アローがクラークに駆け寄る。
追い着いて来たクロエがクラークの傷口に手をかざすが、何も起こらない。
彼女の治癒・蘇生能力は超知能と引き換えに失われてしまったのだろうか?

クラークの頭に走馬灯のように、愛しい人たちの記憶が甦る。
ラナ、父と母...そして、ジョン!?
いや、ジョンことマーシャン・マンハンターはそこに実際にいるのだった。
ジョンは瀕死のクラークを抱え、空高く飛び立ち、ほどなく成層圏を脱する。
太陽に向かっているのだ。

※ウルトラセブンが帰ってきたウルトラマンを助けたエピソードを思い出す。

スモールヴィル。

ケント農場の納屋。

クラークが目を覚ます。
傷がすっかり治り、スーパー・パワーも戻っていた。
ジョンがクラークを太陽の近くまで連れて行き、再チャージさせてくれたおかげだ。
その代償として、逆に熱に弱いジョンのスーパー・パワーは失われてしまった。
ジョンはジョー・エルの指示により、カル・エルことクラークを「介入なしで」ずっと見守っていた。
だが、今回はさすがに放っておいたらクラークが死んでしまうということで、自分のパワーを犠牲にしてまで救ったのだ。
ジョンの「君は私よりも大きな運命を背負っている」という言葉を聞いたクラークは遂に農場を離れ、運命に正面から立ち向かう決心をする。

John: How does it feel to be whole again?
Clark: I was dying. You saved me. You brought me to some white light.
John: The healing effect of the sun brought you back from death. I promised Jor-El that I would only be a watchful guardian, but I could not stand by and let you die.
Clark: You shouldn't have had to.
John: Jor-El knew he was sending you on an impossible odyssey. To be given the power of a god... yet exist among humans.
Clark: Sometimes I feel like I need to be two separate people. Either way, I can't keep expecting you to save me.
John: Well, that was the last time. The burning sun may strengthen you, but it has the opposite effect on me. It stripped me of my powers. And we both know... that yours is a greater destiny. But with the Fortress destroyed, you'll have to do it without Jor-El's guidance.
Clark: Or anyone else's.

※太陽の近くでパワーを失ったジョンは一体、どうやって地球に戻ったのか?

ルーサー邸。居間。

テスは新聞を手に取る。トップ記事はリーガンの失踪だ。
彼女は窓のカバーを外し、ステンドグラスに描かれているルーサー家の紋章を眺める。
次に、執務机のカバーを外し、腰掛ける。
そこに入って来た秘書が「その机、お似合いですよ」と微笑む。
テスは素っ気ない顔で「大事なのはレックスを見つけることだけよ」と答える。
彼女にはお世辞やおべんちゃらをいくら言っても無駄らしい。
秘書はアタッシュケースを差し出す。
開けてみると、中には青いクリスタルが入っていた。

夜中。タロンの2階。クロエのアパート。

クロエは物音を聞きつけ、コーヒーショップの方に降りて行く。
店はもう閉まってるのに、誰だろうか?
...と思ったら、ジミー・オルセンだった。

先日、まさにジミーがクロエにプロポーズした際、偽DDS捜査官たちが突入して来て、クロエを「逮捕」して連れ去った。
だから、プロポーズの返事はまだである。
ジミーはその後、1人でいろいろ考え、「今の関係を壊したくないから、プロポーズはなかったことにして、イエスともノーとも答えないでほしい」という結論に達していた。
それをしどろもどろに説明しようとする。
クロエはそんなジミーの思い遣りを感じながら、「イエス」と答える。
こういうジミーこそ、クロエにとっては「完璧」な相手なのだ。

メトロポリスの街角。

クラークはあらためて、オリヴァーとダイナとアーサーに礼を述べる。
彼らは今後、しばらく地下に潜り、別々に行動を取ることにする。

Oliver: I'd be careful, Clark. Pretty soon, you'll be sporting a homemade costume and leading a double identity just like the rest of us.

デイリー・プラネット社。地下1階の記者室。

ロイスが仕事をしているのだが、向かいの机の椅子がキィキィ鳴るので、気が散って仕方がない。
一体、何の用なのか、クラークがニヤニヤしながら、椅子に腰掛けて、揺らしているのである。

Clark: I'm sorry. Is this bothering you?
Lois: The chair, or you in it?

2人はブラック・クリークでの活躍についてしばらく話す。
彼らはいつもお互いをおちょくり合ってばかりいるようだが、内心、認め合ってもいる。
クラークは「じゃ、また月曜の朝にね」と言って出て行く。
ロイスは一瞬、困惑するが、すぐに何かに思い当たり、向かいの机のネームプレートを確認する。
そこには「クラーク・ケント」と書かれていた。
クラークも遂に、デイリー・プラネットの記者になったのだ。


*トリヴィア

* 今回からJustin Hartley (Oliver Queen/Green Arrow役)、Sam Witwer、Cassidy Freeman (Tess Mercer役) がオープニング・クレジットに加わり、 John Glover (Lionel Luthor役)、Laura Vandervoort (Kara役)、Kristin Kreuk (Lana Lang役)、Michael Rosenbaum (Lex Luthor役) が除外された。ただし、Sam Witwerは今回、出番がなく、次回から登場。

* これで、全エピソードに出演している俳優はTom Welling (Clark Kent) のみとなった。(前回まではMichael Rosenbaumもそうだった。)

* 「Tess Mercer」という名前は劇場版『Superman』(1978年)と『Superman II』(1980年)に登場したレックス・ルーサーの秘書、「Ms. Teschmacher」をモジったものだと思われる。また、『Superman the Animated Series』にもレックスのボディガードとして「Mercy Graves」というキャラクターが登場した。

* Black CanaryはDC Comics界のスーパーヒロインで、口から発する音波攻撃(「Canary Cry」)で敵の動きを封じたり、物を壊したりする。初登場は『Flash Comics』第86巻(1947年8月刊)。作品によってDinah Drake LanceあるいはDinah Laurel Lanceという微妙に異なる名前で呼ばれていたため、後に2人は母と娘だという設定に変えられた。BatmanとCatwomanの娘HuntressことHelena Kyle(Ashley Scottが演じた)の活躍を描いた『Birds of Prey』(The WB系列で2000年に放送された短命TVシリーズ)ではBlack Canary(叫ぶのではなく、口笛を使う)の名前がCarolyn Lance(Lori Loughlinが演じた)で、その娘がDinah Redmondという名前だった。『Smallville』にはDinah Lanceという名前(デイリープラネット社のコラムニストという設定)で、第7シーズン第11話『Siren』から登場。当初はLex Luthorに騙されてGreen Arrowをテロリストだと思い込んでいたが、Clark Kentに真相を説明され、仲間になった。

* オリヴァーが使う「Roy Connor」という偽名はDC Comics界のヒーロー、Roy Harper (Speedy/Red Arrow) とConnor Hawke (2代目Green Arrow) を合わせたもの。

* ヴィクター・ストーン(サイボーグ)とバート・アレン(インパルス/フラッシュ)は「南半球でクラークを探している」と言及されるだけで、今回は出番なし。クラークが見つかった後も出て来なかった。

* クラークの失踪中、母のマーサがどうしてたのか不明。誰がケント農場を運営してたのかも不明。

* カラ・ケント(いわゆるスーパーガール)も数ヶ月間、行方不明なのだが(実はブレイニアックによってファントム・ゾーンに閉じ込められた)、誰も気にかけてる様子がない。

* ラナ・ラングは自分の意思で姿を消したのだが、やはり誰も心配している様子がない。

* クラークがデイリー・プラネットに就職した過程が不明。それにしても大学はどうしたのか!?


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (れいみ)
2008-10-29 14:03:52
ありがとうございます
ずっと楽しみにしていました、これからもよろしくお願いします
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Unknown (れいみ)
2008-10-29 14:07:45
カラとかラナはもう出てこないんですか?
返信する
Unknown (Unknown)
2008-10-29 17:15:04
ロイスがクラークのことをうまく言って就職に成功したんですかね?
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CW局の転換期 (伊藤正一)
2008-10-29 18:49:45
若者向けの局とされてきたCW。いまいちパッとしない視聴率の番組が多い中、[SmallVille]は数少ない、屋台骨を支えるヒット番組でしたよね。

ただ、いまは[Supernatural]と「ビバヒル」スピンオフが稼いでくれるようになったので、ここらでこの番組も、終わるのが切りがいいと思います。次はロビンがバットマンに出会うまでを描く、ドラマが企画中だというウワサですが、どうなるんでしょう?
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Unknown (サーヤ)
2008-10-30 14:17:48
ブラック・カナリーって誰ですか
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Unknown (ジョウ)
2008-11-01 05:30:21
れいみさん、カラとラナはきっとまた出てくるはずですヨ。

伊藤さん、ロビンがバットマンに出会うまでの話も面白いかもしれませんね。アニメでは『Teen Titans』や『The Batman』といった前日譚がありますけど...。そういえば、『Smallville』にも(バットマンになる前の)ブルース・ウェインが登場する企画がありましたけど、ボツになったようですね。

サーヤさん、ブラック・カナリーの説明を本文下方のトリヴィア項に足しておきましたので、ご覧下さい。
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