Raines 1-1 "Pilot"

【アメリカ合衆国での初回放送 = 2007年3月15日】※被害者の霊ならぬ幻影と会話しながら事件を解決する刑事が主人公のドラマ。

LAPDのマイケル・レインズ刑事（Jeff Goldblum）は優秀な捜査官なのだが、なぜか独り言を言ったり、あるいは1人で部屋に閉じこもったりする事が多く、変人扱いされている。

彼は殺人の被害者の霊と交信できる…いや、レインズ刑事自身、最初はそう思っていたのだが、実は「彼（彼女）ら」は幽霊ではなく、潜在意識が生んだ幻影なのだった。だから、レインズ刑事自身が知らない情報…例えば「真犯人は誰か？」を「彼（彼女）ら」に教えてもらう事は不可能だが、そういった幻影たちと話すことによって頭の中を整理できるというわけだ。

一旦は「一件落着」と思っても、レインズ刑事の心の奥に引っかかる物がある限り、幻影の姿は消えない。単に事件を解決するというだけでなく、被害者の遺族への配慮も含めて、「心残り」が一切ないようにしなければならないのである。

第1話にはレインズ刑事の相談役として、良きパートナーだった（凶弾によって脚に大怪我をしたらしく、杖をついている）チャーリー・リンカーン元刑事が登場する。チャーリーはレインズ刑事の幻覚癖についても熟知しているからだ。

だが、第1話の最後で、チャーリーの姿も実は幻影だったという事が（視聴者に）わかる。チャーリーが「俺はどうして杖をついてるわけ？」と訊くと、レインズ刑事は「だって、額の真ん中に弾の穴が開いてる姿なんて見たくないぜ」と苦笑いするのだった。それにしても、レインズ刑事はチャーリーを撃ち殺した犯人をすでに射殺したというのに、チャーリーの幻影が消えないのはどういうわけだろうか？きっと、何か心の奥に引っかかる物があるに違いない。


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感想:

よくある「霊感者／超能力者」物ではない、ちょっとヒネリのある設定は評価できるのだが、新たな情報を与えてくれるわけではない幻影キャラたちとの会話シーンはちょっと退屈かもしれない。ただ、Jeff Goldblum（映画『The Lost World: Jurassic Park』、『Independence Day』）のトボけた演技を見るだけでも楽しめる。

「チャーリー = 幻覚」というのには途中からなんとなく気付いてしまったけど、面白い設定ではある。

第1話の被害者／幻影を演じたのはAlexa Davalos（『Reunion』）。こういう魅力あるゲストが毎回出てくれると良いんだけどなあ。ちなみに、彼女の幻影がレインズ刑事の車に乗る際、自分でドアを開閉している。きっと、「レインズ刑事の目にはそう映る」という設定なのだろう。


主なキャスト:

- Jeff Goldblum (Detective Michael Raines)
- Matt Craven (Captain Daniel Lewis)
- Linda Park (Kim Lance)
- Dov Davidoff (Remi Boyer)
- Nicole Sullivan (Carolyn Crumley)
- Malik Yoba (Charlie Lincoln)
- Madeleine Stowe (Dr. Samantha Kohl) [第2話より]


名言・迷言集:

【その1】
Charlie: So it's happening again?
Raines: Yes, it's happening again. I'm losing my mind.

【その2】
Charlie: She's there right now?
Raines: Yes, roller skates and all.
Charlie: This is so cool.
Raines: No, Charlie, it's not cool.

【その3】
(墓地にて)
Gardener: Hey, who were you talking to?
Raines: The dead. They hunger for human brains. The feasting will begin at sundown.