ロンドンのイタリア戦は、第三セットは日本が取ったものの、第一第二第四セットはイタリアが日本のレフト攻撃のコースを徹底的に分析して拾って繋ぐバレーを展開し、日本が負けてしまいました。データが無かった大友愛選手と新鍋理沙選手は通用する部分もありましたが、やはりポイントゲッターではないため苦しい試合でした。ライトスタメンに新鍋理沙選手を配置したこの試合についても、各セットの前衛2枚ローテと2枚替えローテの得点-失点数を計算しましょう。
第一セット
前衛2枚ローテ 6得点7失点→-1点
狩野舞子選手2枚替えローテ 3得点6失点→-3点
第二セット
2枚替えなし
第三セット
1回目の前衛2枚ローテ 4得点4失点→±0点
2回目の前衛2枚ローテ 5得点3失点→+2点
山口舞選手2枚替えローテ(1ローテで終了) 0得点3失点→-3点で、これが3ローテ続けば-9点
第四セット
2枚替えなし
さて、第一セットでは狩野舞子選手2枚替えにより-2点の効果があったことになります。これは2枚替えの最低条件を満たしていません。イタリアはもともと日本と同レベルのチームで、この試合に限っては完全に格上でした。狩野舞子選手2枚替えが格上には通用しないというOQTからの傾向が繰り返されたことになります。
このように、狩野舞子選手2枚替えの失敗がきっかけで、第三セットには山口舞選手を使った2枚替えを行いました。しかし、山口舞選手が中道瞳選手のトスを打つこの2枚替えは、相性的にもデータ的にも最悪です。実際、-10点の効果がありました。この2枚替えは途中で戻されてしまいましたが、山口舞選手がS1でレフトから打ち切れなかったのが原因です。それなら、新鍋理沙選手がサーブを打つローテまでは2枚替えせずに、江畑幸子選手サーブ時に2ローテのみ2枚替えして、山口舞選手がレフトから打つローテを回避すれば良かったのではないでしょうか。新鍋理沙選手はサーブも良いですし。もしくは、OQTセルビア戦と同じく、裏センターのサーブ時にピンサとワンブロで中道瞳選手と山口舞選手を投入しても良かったはず。
このように、この試合では絶対に苦しくなると分かっている狩野舞子選手2枚替えで失敗し、その代案として不適切な山口舞選手2枚替えを第三セットに行ってしまいました。監督のデータ活用力を疑わざるを得ない結果となってしまい、残念です。
第一セット
前衛2枚ローテ 6得点7失点→-1点
狩野舞子選手2枚替えローテ 3得点6失点→-3点
第二セット
2枚替えなし
第三セット
1回目の前衛2枚ローテ 4得点4失点→±0点
2回目の前衛2枚ローテ 5得点3失点→+2点
山口舞選手2枚替えローテ(1ローテで終了) 0得点3失点→-3点で、これが3ローテ続けば-9点
第四セット
2枚替えなし
さて、第一セットでは狩野舞子選手2枚替えにより-2点の効果があったことになります。これは2枚替えの最低条件を満たしていません。イタリアはもともと日本と同レベルのチームで、この試合に限っては完全に格上でした。狩野舞子選手2枚替えが格上には通用しないというOQTからの傾向が繰り返されたことになります。
このように、狩野舞子選手2枚替えの失敗がきっかけで、第三セットには山口舞選手を使った2枚替えを行いました。しかし、山口舞選手が中道瞳選手のトスを打つこの2枚替えは、相性的にもデータ的にも最悪です。実際、-10点の効果がありました。この2枚替えは途中で戻されてしまいましたが、山口舞選手がS1でレフトから打ち切れなかったのが原因です。それなら、新鍋理沙選手がサーブを打つローテまでは2枚替えせずに、江畑幸子選手サーブ時に2ローテのみ2枚替えして、山口舞選手がレフトから打つローテを回避すれば良かったのではないでしょうか。新鍋理沙選手はサーブも良いですし。もしくは、OQTセルビア戦と同じく、裏センターのサーブ時にピンサとワンブロで中道瞳選手と山口舞選手を投入しても良かったはず。
このように、この試合では絶対に苦しくなると分かっている狩野舞子選手2枚替えで失敗し、その代案として不適切な山口舞選手2枚替えを第三セットに行ってしまいました。監督のデータ活用力を疑わざるを得ない結果となってしまい、残念です。
ローカルルールについてはどこかで聞いたことがありますが、私は韓国女子の選手は代表メンバー以外知らないので事情は分からないです。アタッカーの問題と言うより、むしろセッターの問題なのかも知れません。また、バックセンターからのパイプの代わりにセンターの一人時間差を使うという戦略なのかも知れません。日本では2段をバックセンターに上げることがありますが、韓国では2段をフロントセンターからのセンターセミに上げることがあります。これもバックセンター不要の一因かも知れませんね。
代表については、キムヨンギョン選手プラス前衛の意外性で戦うチームのため、バックアタック多用という戦略はマッチしないのかも知れません。そう言えば、キムヒジン選手は、センター出身にも関わらずWGPやロンドンでは体重が乗ったバックライトを打っていましたよね。球速は足りませんでしたが、この選手の適応力は凄いと思いました。
OQTの時についてお答えします。基本的には、リベロと裏レフトのウィラワン選手とライトのマイカ選手でサーブレシーブをします。そのため、表レフトのオヌマー選手がサーブレシーブ免除となります。
ただ、S1のタイサーブ時の半ローテとS6の1ローテに関しては、ライトのマイカ選手がAクイックに入ってセンターのアンポーン選手がCワイドやLに入るコンビを使ってきます。そのため、ライトのマイカ選手がクイックに入れるように、マイカ選手がサーブレシーブ免除となって代わりにオヌマー選手がサーブレシーブに入ります。このローテでは日本はオヌマー選手にサーブを集中砲火するので、オヌマー選手もよくサーブレシーブに入っている印象があるのではないでしょうか。
タイはこのようにローテによって全く違うバレーをしてきますし、同じローテでもオヌマー選手をレフトで使ったりライトで使ったりと本当にトリッキーかつ多彩ですね。前衛での攻撃を優先してサーブレシーブの陣形を変えられるのは、日本から見ると本当に羨ましい限りです。日本もS1時だけでも裏レフトがサーブレシーブに入ってくれれば山口舞選手をもっと有効に使えたのに残念です。