バンコクの洪水がどうなるか、私もここ数日、そればかりに気をとられていたのですが、いつも冷静な分析記事を書くニューヨーク・タイムズは、この事態をどう報じているのでしょうか?
14日の記事に、クールで批判精神に富んだNYタイムズらしい記事がありました。見出しは、「タイの洪水が広がっているのは、雨のせいではなく、役人のせいだと専門家は指摘する」です。ただし、これはアメリカ人記者が書いた記事ではなく、タイ人の寄稿のようです。
要点を記します。
(タイの)専門家は、山林の伐採、貯水しなければならない場所での建設過剰や運河の埋め立てなど、洪水の要因を指摘してきたにもかかわらず、当局は聞く耳をもたなかった。
今年の台風シーズンは、(タイだけでなく)フィリピンでは土石流が多く発生しているし、カンボジアでも洪水が起きている。
バンコクでも洪水になる可能性があるので、人々は血迷ったように備えに走っている。45マイルにもわたって土嚢が積まれ、また新しい洪水壁が築かれている。ナコンサワンやアユタヤから南に水が押し寄せているので、それに合わせて、ひどい目にあった地区から次のハイリスクの場所へと、たくさんの土嚢がトラックで運ばれていた。
政府は水を迂回させて都心部や産業拠点を守ろうとしているので、そのため自治体の役人はどの町を救い、どの町を犠牲にするか決めなければならない。アユタヤでは、堤防のどちら側を守るかで争いが起き、拳銃の撃ち合いまで発生した。
(さてここからが本題)
気象学者のスミス氏(タイ政府から解任された前気象部門の局長)は、今年の洪水は、水管理のまずさに起因していると言っている。「水量管理で計算間違いをしている。雨季のもっと早い段階でダムの放流を始めなければならなかった。」
「ダムがいっぱいになったら、一斉に同時に放水した。当然低いところに流れる。」
その低い地域では、開発行為がずっと行われていて、それが自然な水の流れを妨げる。
「彼らは、当然貯水池でなければならない場所まで開発してしまったのだ。」
運河を埋め立てて自然の防護をなくし、怪獣のようになってしまったバンコクに洪水が到達すると、水は容赦なく街に殺到する。
国立災害警告センター所長のソムサック氏は「われわれの都市計画が十分でなかった。」と言う。「気象はそんなに大きく変わっていない。いつも雨季にはたくさんの雨が降る。でもそれを、うまく全体として管理できていないのだ。同じ問題は来年も起こりうる。」
「人間と自然がますます疎遠になりつつある。共存が、闘いになってきている。
森を守れというサインだよ。長い間自然を傷つけてきた、自然からのしっぺ返しだ。」
(以上)
最後のメッセージは、われわれ日本人には目新しいものではありません。
でもタイの心ある人が指摘している点が重要です。タイの役人や開発業者は、
今もほとんどそのような視点を持ち合わせていないのではないでしょうか。
だから政府は、そのような警告を発した気象部門の局長を更迭してしまったのです。
タイの森林を研究しているアメリカ、日本、オーストラリアの研究者たちは、
長い年月をかけて、タイの森林破壊の現状調査を行っています。
聞くところによると、その破壊のスピードは恐ろしく早く、しかも広範囲にわたっているそうです。
(これについては、また機会を改めます)
今年の洪水は異常気象のせいだという説もあります。もしそうだとしても、その異常気象自体が、
自然からのしっぺ返しなのかもしれません。
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がサーバー過負荷で瀕死なんで、代替を探している 通りすがり です。
同盟国だからNYタイムスに攻められてませんが。。。報道ってつくづく政治的。
タイはJICAのレポートでは年間10CM以上沈下しています。
日系企業が進出したここ30年ね。
で、wikiで見れば解るとおり1~3mの標高の過去は沼地。
ODAでダム作るのは、進出している大企業の地下水汲み上げの悪事を償うために 国際貢献 と銘打っている隠蔽 税金の大企業向け投資。
工事も日本のJVだし。利権の温床。
70年代までの ODA汚職(私的利用)を叩かれて、闇に潜っただけ。。
私らタイに関わる日本人としては、無邪気なマイペンライが痛い。
決してタイ語で書けないし。。。
原子炉暴発させて自爆している分には良いけど、他国までこうやって迷惑掛けて、償いのしようがない。。。(涙)
まぁ私らは体で返すしかないか(笑)
NYタイムスにある「当局」と「開発者」という、隠された2つの真犯人のうち、「開発者」は日本だというわけですね。でもNYタイムスは同盟国の一員だから、名指しでは非難しないんだと。
正確に言うと、「タイの開発者」の背後には、常に日本の大企業がいたのだということですかね。構造的にはそうでしょうね。
しかし、洪水からこういう議論・・・・・
私には真実は分かりませんが、確かに、心の痛い話ですね。