妻は去年12月にバンコクで再発乳ガンの手術を受けました。右腋に再発していたのです。手術後、同じ右腋に小さなシコリが見つかりましたが、それは一応ガンではないという見立てだったのです。ところが、そのシコリが最近大きくなってきたので、やっぱりガンの疑いが濃いというのです。
(5月から妻が通院しているチェンマイ大学病院)
今年になってから、妻はバンコクのチュラロンコーン病院で4か月近くかけて2度目の抗がん剤治療を受けました。さらにチェンマイに引っ越してからは、チェンマイ大学病院(スワンドーク病院)で7月から8月にかけて、右腋だけに集中して放射線治療を受けました。今回、ガンの疑いをもたれているシコリは、まさに1か月前まで放射線を照射していた、そのど真ん中にあるのです。つまり、放射線が効かなかったということでしょうか???
放射線治療が終わった8月下旬、乳がんが再発・転移していないかどうか、CTなどを使って全身のチェックが行われました。結果は、乳房、肺、肝臓、脳、骨など、乳がんの再発・転移の可能性の高い部位はすべて白でした。ところが、これまでガンではないと思われていた右腋のシコリが前より大きくなっているのと、CT画像で見る限りでは悪性腫瘍の様相を呈しているというのです。
でも、先週行った悪性腫瘍の血液検査の結果では、数値はまったく正常でした。悪性腫瘍が体内に存在すると、数値が上がると言われているのです。おそらくガンだとしても、右腋の局部に限定されているため、血液検査で反応しないのかもしれません。とにかく、手で触るとシコリは2センチ以上あるので、このまま放置するわけにはいかないでしょう。果たしてどういう治療を行うか、昨日ガンの専門医たちのミーティングが行われました。
(昨日行われた、妻の治療方針を検討する医師たちのミーティングの様子)
このミーティングは、前にも書きましたが、若い医師たちの教育的な意味合いもあります。これまでの経過や、今回のCT画像がスクリーンに映し出され、若い担当医が教授の見守る中で治療方針を述べます。それに対して、ベテラン医師たちが意見を言うのです。
今の妻の状態はかなり微妙らしいのです。右腋のシコリがガンである確率は非常に高いのですが、放射線治療が終わって1か月しかたってないので、手術はもちろんのこと、細胞の一部を取り出して顕微鏡で精密に調べることもできないそうです。抗がん剤治療も今はできません。それと、放射線を当てた、まさにその中心にシコリが存在するので、ガン細胞は死んでいる可能性もあるのだそうです。
さらに、まだガン細胞が生きているとしても、放射線治療の効果は時間の経過とともに徐々に現れてくる性質があるのだそうです。つまり、放射線を当ててすぐにガン細胞が撃退されるのではなく、じわじわと時間をかけてガン細胞の息の根を止めてくれる効果があるというのです。ですから、ミーティングでは、あと2か月たってシコリが増大してるかどうかを見極めてから治療方針を決めようということになりました。執行猶予です。
ここからは全く素人の推測です。もしシコリがガンだとして、いくつかの可能性が考えられます。ひとつは、医師のひとりが発言したことと重なりますが、右腋にあったガンが本格的に大きくなり始めたちょうどその時期に放射線治療を行ったので、その効果がこれから期待できる。
2つ目は、妻の右腋に存在するガンは相当に手ごわいガンで、通常の放射線治療では歯が立たなかった。だから、放射線治療にもかかわらず増大を続けている。
そして3番目の推測は、右腋に存在したシコリは、実はまだ増大するステージのガンではなかった。ところが放射線照射を始めてしまったから、逆にその刺激を受けて急に増大し始めた。
3番目の推測は、専門家から見ると、まったくナンセンスかもしれません。放射線治療は、そんな悲劇的な治療法ではないと思われるからです。でも、シコリの増大を妻が自覚し始めたのは、8月に入ってからなんです。放射線治療は7月上旬から25回行いましたが、その半分以上が終わった8月になってから、腋の下のシコリが「最近急に大きくなった」ことに気づいたのです。
ステージ2の乳がんの最初の手術から、もうすぐ2年半になります。幸い遠隔転移はありませんが、すでに2回、局部再発していることになります。手術2回、抗がん剤は複合投与を含めると、全部で4種類使っています。放射線治療は、最初のガンがあった右乳房を中心に1回と、再発ガンのあった右腋に限定した今回と、都合2回行いました。
長い、厳しい闘いになることは2年半前から覚悟しています。もう放射線治療を行う機会はないと思われますが、抗がん剤に関しては、医師がまた使うと言い出す可能性があります。もし、抗がん剤が効かない性質のガンだった場合は、かえって患者の生存期間を短くするとも言われています。「医者にすべてをお任せする」という人がたくさんいますが、果たしてそれがいいのかどうか。そういう意味でも、妻の現状は微妙なところにあります。
妻は1年以上前から肉をほとんど食べません。野菜中心の食事にしています。でも、子供のことでストレスが大きいような気がします。私もいろいろ細かいことを言いすぎるので、それもストレスになっていると思います。医者にはできなくて私にできること。それは、彼女が日常生活でストレスを感じないよう、やさしく包み込んであげることです。「言うは易く、行うは難し」ですが、何を犠牲にしてもそれをやるのが、パートナーの務めだと、あらためて思います。
彼女はもちろんですが、むしろ私自身が穏やかな気持ちで生活していくことが、結果的に妻にも一番の薬になるような気がします。
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癌治療のことには詳しくありませんが、漢方で治すこともできるそうです。
通常の癌治療より身体へのダメージが少ないようです。
Q永漢さんがホームページで以前紹介しておりました。参考になるかどうかわかりませんが、一度調べてみたらいかがですか?
実にいろいろな薬や補助食品がガンに効くといって世の中に存在しますし、漢方で改善した人もたくさんいるでしょうね。
西洋医学の産物である抗がん剤は、臨床試験と治療実績によって、どれくらい効くかが一応は数値化されているのが、ほかの薬との決定的な違いです。でも、効くと言っても、たいていは延命効果にすぎません。
ガンはまだまだ複雑怪奇な病気のようです。でも、共存もできるという説を支持したいですね。
1)マリファナの抗癌作用
http://togetter.com/li/125064
2)パパイヤ葉茶の抗癌作用
http://tea-news.info/745.html
宮崎さんはタイのお茶のプロモーターで、twitterをやっています(IDは@mnminfly)。
癌との共存。
胃癌になるので即死しないですんでいるという話をNETで読んだ記憶があります。胃潰瘍が慢性になって胃壁の細胞の分裂可能回数を上回ってしまう。そこで細胞が癌化する事で、胃壁に穴が開いて胃酸が漏れ出すのを防いでいるというような話でした。
https://twitter.com/FujioOhta/status/240637787911643137
PET検査は、がん細胞が正常細胞に比べて3~8倍のブドウ糖を取り込む、という性質を利用します。ブドウ糖に近い成分(FDG)を体内に注射し、しばらくしてから全身をPETで撮影します。するとブドウ糖(FDG)が多く集まるところがわかり、がんを発見する手がかりとなります。
http://www.pet-net.jp/pet_html/treat/pet.html
ところでマリファナ(大麻)の原料はアサだと思います。
タイ語でクラトムと言っている木(アヘンボク)は、葉っぱからミトラギニンという薬物を抽出するのではないでしょうか。これも少なくとも日本では違法薬物になっていると思います。
妻は2回目の手術の前に、バンコクでPET検査を受けました。なぜやるかというと、再発か所のほかに転移巣があれば手術不可となるからです。
今回はPETではなく特殊なCT検査でした。いずれにせよ、CTやPETは決して頻繁に行ってはならないものだそうです。
抗がん剤治療はしてもらう一方、一般的には非科学的なことと言われることも実施しまして、医者が不思議がることとなりましたが、すでに全身転移していましたが、医者が考えられない程度は、長生きしまして他界しました。
乳がんの方の多さと、再発で泣いている方もみかけるにつけ、転移・再発があり本人が一番大変だと思いました。
ガンが消えるような薬ができるとよいですね。
また思い込みが1つ減ったようです。
タイにもさまざま民間療法の薬があります。がんに効くという葉っぱも、何種類もあり、安く売っています。転移がんで延命しかできないなら、活用を否定しません。それが精神的な支えになることも想像できるからです。
よく思うのですが、何でも「科学的」にしか思考できない人((合理的な説明しか受け入れない。統計数値ばかり重視する。)、そういう人は案外もろいのではないでしょうか。私もそうですが(笑)。それよりも、人間の「信じる力」は馬鹿にできません。