軍のクーデター宣言出ましたけど、何が変わるのでしょうか?
20日に出された戒厳令では夜間外出禁止令は含まれていませんでした。「市民は今までと変わりなく生活できます」と言っていた軍の司令官でしたが、今度は夜10時~朝5時まで、一般市民は外出できないことになりました。「チェンマイでは、そんなの関係ない」と妻は言ったのですが、私は大いに関係あると思います。
今晩は家族で外食しました。いつもは早くても午前0時までは開けているお店です。今晩は何時まで開けるのか聞いてみたところ、やっぱり午後10時になったら店を閉めるそうです。今日外出禁止令が発出されたばかりなので、軍に逆らう訳にはいきませんね。いつまで続くかわかりませんが、夜の町はどこも閑散としているはずです。
普段から、夜10時以降も外に居るような生活ではありませんし、もちろん午前5時より早くに活動を開始することもありません。ですから夜間外出禁止令はわが家には影響はありません。上の娘の夜間のアルバイトをのぞいて・・・
問題はテレビです。地上波のチャンネルが軒並み放送中止させられるのは、ある程度予想はしていました。何しろ「クーデター」ですから。でも、衛星のゴルフチャンネルまで見られないのです。これは予想外でした。100くらいある全部のチャンネルが静止画1枚だけの画像です。
タイ語の下に「National peace and Order Maintaining Council」と書いてあります。「国家の平和と治安維持の委員会」という意味ですね。バックグラウンドには、タイの古い歌が延々と流れています。
この異常な画面と音声のテレビをつけておいたら、なんとチビがテレビに向かって吠えるのです。異常なことが直感的に分かるんですね。テレビに吠えるチビは初めて見ました。
こういう異常な画面の合間に、時折ですが軍の放送が入ります。
この放送は、夜間外出禁止令についてでした。夜10時からはタイ全土で外出できないのですが、いくつか例外があるというアナウンスでした。5項目ほどありました。はっきりと理解できたのは、病院へ行く場合は夜10時を過ぎていても構わない、ということでした。在タイ日本大使館のHPによると、夜10時以降でも空港に向かう場合は問題ないそうです。空港から市内に入る場合は、どうなるんでしょうかね?
戒厳令の次の一手が、やっぱりクーデターでした。軍が行政の全権を掌握したわけですが、タイともあろう国が軍事政権を長く続けるわけにはいかないでしょう。今度こそ「次の一手」に注目したいと思います。
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* デモの背景 (面倒くさいんで黄服と赤服と記述します)
●デモする黄服の主張:タクシンの傀儡政権であるインラックの退陣を要求。
●赤服の主張:選挙で正当に選ばれた首相であり、その必要なし
タイでは投票を棄権すると次回は投票できない等、制限が出てきます。
その結果、9割近い高投票率になります。そのため選挙時には贈収賄が恒常的に行なわれ、罪悪感も麻痺してしまっています。
形は民主主義だが、衆愚政治に陥っています。
タクシンはそうした無知な農民や低下層の人々を金で抱き込み、選挙で勝ってきました。
また財政や効率を無視した人気取りの政策を打ち出し、より多くの票を勝ち取ってきました。
しかしそうした政策で恩恵を受けるのはタクシン一族のみでしかなかったのです。
タイには大小20以上の財閥があるのだが、こうした新興財閥タクシン一族の暴挙を快く思わないようになってきた。
始めはいくつかの財閥だけであったが、最後にはほとんどの財閥がタクシンに反感を持ち、一致団結して6ヶ月もの黄服のデモを援助してきた。
ほとんどの財閥が華人系であるが、皆、2世3世の時代になり、中華人というよりタイ人としてのアイデンティティを持っているのでタイ社会にも違和感無く溶け込めている。
しかし、タクシンは自らを中国人だと思っている節がある。
その証拠にタイ国がどうなろうと構わない、己の利益だけを追求する政策を打ち出している。
恐らく裏では中国と何か密約があったのではと思われる。
例えば、最低賃金の引き上げである。 需給関係を無視し、一気に2倍にしたのは何故か?
中国がインフレにより、人件費が高騰し、海外からの投資が東南アジアに行ってしまうのを恐れ、中国政府から指示されたのではあるまいか?
小学校に無料で配るPCも中国が結局落札したし、高速鉄道も中国製にほぼ決まっていたようだし。。。
中国は東南アジアでの覇権を狙っているのは確実である。 それに利用されたのがタクシンではあるまいか。
海外からは軍事クーデターを批難する声が起こっているが、あのまま黄服デモが続いていたら武装した赤服との衝突で流血騒ぎ、最悪の場合、国内が2分された恐れがあった。 軍事クーデターが唯一のやむをえない解決策であった。
* 軍事政権の今後
軍事政権はこのまま赤服を力で押さえ込み、タクシン一族の影響力を徹底的に排除する方向で行くだろう。
しばらくは赤服も抵抗するだろうが無駄だろう。 一部にはクーデター反対を叫ぶ市民団体もいるが・・・概ね一般市民はこの軍事クーデターを快く受け入れている。
* タイ社会の今後
財界は今回のクーデターを甘受している。 軍事政権という強面な政府だが色々な意見を取り入れながら正常な政治運営をしていくことだろう。
だからC国やK国が崩壊する前にタイに投資を移した方が良いと思いますよ、社長!
タクシンが日本を訪問したそうだが・・・裏には中国がいてどんな悪巧みをしているやもしれません。 くれぐれも騙されないように。。。