Cafe シネマ&シガレッツ

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★スモーク

2006-12-14 | 映画1990年代
「スモーク」をDVDで見ました。クリスマスのプレゼントを一足早くもらった気分です。高価でも派手でもないけど素敵な贈り物。人生の宝物とでもいいましょうか?いい映画でした。一見必要じゃないようにみえる煙草のように、見方によれば悪にも思えるタバコの煙のように、でも人生に味わいを添える煙草のように。。。ハーヴェイ.カイテルとウィリアム.ハートが中年大人のステキさを演じていました。ラストのカイテル演じるタバコ屋の主人オーギーの14年前のクリスマスの話は、胸が熱くなりました。そしてカイテルとハートが煙草をくわえながら目を見交わすシーン、あのふたりの表情、心暖まりました。小説の画像とともに流れるトムウェイツの濁声歌も滲みますねえ。身近などこにでも転がっていそうな話、どこにでもいそうな人たち。酸いも辛いも味のうち。だからこそ人生素晴らしい!あ、黒人少年のお父さんもいいですよ!

舞台は1990年。ニューヨーク、ブルックリンにある小さな煙草屋周辺。
14年前から一日も欠かさず店の前の一角を写真に撮り続けている煙草屋店主オーギー。数年前に銀行強盗のせいで奥さんを亡くし、書けなくなった小説家、ベンジャミン。そしてこの夏の物語に欠かせない 父親の顔を知らない17歳の黒人少年ラシード。
この少年の父親探しと彼の周辺で起こる小さな事件(と言っても現実的には大事件)を中心に話が進みます。この少年は、ぼんやりしていて車にはねられそうになったベンジャミンを助けたことから知り合いに。そしてオーギーもベンジャミンに彼を紹介され煙草屋に雇い。。。様々な事件を通し人柄を知ったベンジャミンとオーギーの間には信頼と友情が芽生えてきます。
そして、クリスマス間近の冬。
それまで書く気が起きなかったベンジャミンも立ち直り、ニューヨークタイムズに小説を書く事に。しかし締め切りまであと4日。オーギーに何かネタはないものか?オーギーは写真を撮り続けるきっかけになった14年前のクリスマスの事を話し始めます。それは盲のおばあさんと過ごしたオーギーの思い出。。。余命いくばくかのおばあさんにとっては、オーギーからの最後の幸せなクリスマスプレゼント。でも当人オーギーにとっては罪悪感の思い出。。。
ベンジャミンは「オーギーレーンのクリスマス物語」という題名で小説を打ち始めました。心温まるクリスマスストーリーを。。。

この時期見てよかったと思える映画でした。もし観ていない方いらしたら是非今の時期にお勧めです!ところで突然の寒さ、皆さんいかがお過ごしですか?私は、月曜日から調子が悪く、火曜の朝には喉。その後頭痛。昨日の夕方にはついにダウン。でも温かくして寝たら今日の朝には、馬鹿みたいにあっさり治ってしまいました。風邪ひきは、早めの時期に睡眠が一番!お体大切に!
(1995/米 監/ウエイン.ワン)