ウィキリークスが暴露 なぜカタールのアルジャジーラが目の敵にされたか
アラブ首長国連邦のムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子(兼連邦軍副最高司令官)は国防相を務めていた
2004年、米国に対してカタールのアルジャジーラTV局を爆撃するよう要請していた。この事実はウィキリークスがサイト上に
公開したナヒヤーン皇太子と米国のリチャード・ハース外交官、マルセル・ヴァフビ駐アラブ首長国連邦・米大使の会談を
記録した機密文書によって明らかになった。
ウィキリークスの公開した機密文書によればナヒヤーン皇太子は「カタールのTV局『アルジャジーラ』に轡(くつわ)をはめることはいか
なる軍事行為に勝って最優先だ」と強調していた。ナヒヤーン皇太子は自分にとってはなぜカタールが世論を温め続けているのか不可
解だとして、米国に「カタールを潰すために」自国の重みを使うよう提案していた。
また会談では、以前、カタールの首長のタミーム・ビン・ハマド・アール=サーニー氏が自身の知る限りではアラブ首長国連邦のナヒ
ヤーン皇太子が米国のトミー・フランクス陸軍大将にアルジャジーラの空爆を要請したと語った事実が指摘されていた。
6月5日、バーレーン、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、イエメン、リビア暫定政府、モルディブ、モーリシャスは、カタール
の首長がテロや過激思想を支持しているとして、カタールとの断交を発表。
23日にはクウェートからカタールに対して国交回復のための要請一覧がを手渡されており、AP通信によれば要請には「アルジャジー
ラ」TV局の閉鎖が挙げられていた。
「アルジャジーラ」の閉鎖要求に対し、ウィキリークスのジュリアン・アサンジ氏は「馬鹿げている」と強い反発をツィッター上に公表してい
た。
アル・ジャジーラ、アサンジ氏、カタールへの要求に強く反発
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アルジャジーラを警戒 閉鎖要求 サウジなど影響力懸念
2017年6月24日 毎日新聞
サウジアラビアなどが22日、断交通告したカタールの衛星テレビ局アルジャジーラを閉鎖するよう異例の要求を突き付けたのは、同局
の中東での影響力にサウジ側が強い警戒感を抱いているためだ。
強権・独裁体制の宣伝機関的なテレビ局が目立つ中東で、アルジャジーラは相対的に自由な報道姿勢とされる。
2001年には米同時多発テロ首謀者のビンラディン容疑者の声明を放映した。
11年に始まった民主化要求運動「アラブの春」の中東全域への拡散にも一役買ったとされる。
近年はサウジやエジプトに批判的な報道が続き「カタール首長による内政干渉」と見る両国の怒りを買った。
13年7月にはエジプトの軍事クーデターで、イスラム組織「ムスリム同胞団」主体のモルシ政権が崩壊した際、
各国に支部を持つ同胞団を「王制への脅威」とみなすサウジは歓迎したが、アルジャジーラは同胞団の抗議活動を積極的に伝えた。
アルジャジーラは1996年、当時のカタール国家元首・ハマド首長が1億3700万ドルを出資し設立。
全世界に70以上の取材拠点を持ち、東京にも支局を置く。100カ国以上の推定3億世帯が視聴。名前は「島、半島」を意味する。
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日韓合意の際、世界中のメディアが「日本がついに戦時中の性奴隷制度を認めて謝罪した」と報道し、日本を非難しました。
アルジャジーラは「なでしこアクション」を取材、客観的に報道し日本を叩くことはしませんでしたよ。