ラオスの黒四!日本もラオスにダム建設中
日本もラオスにオールジャパンでダムを建設中です。工期も同じようなもので、日本の方が韓国より、遅く始まり早く完成の予定です。
日本は韓国なんて意識せず着々と工事を進めていますが、韓国は日本に負けじと5か月も工期を短縮したんじゃないかとの、
意見が多くみられました。韓国ならあり得ます。今回事故をおこしたSK建設は韓国一のダム建設受注を誇っています。
決壊した補助ダムの決壊前の写真がないのでどんな工事だったのかはわかりません。
下の画像は「ハンギョレ新聞」に掲載されていたものですが、多分主ダムの写真だと思います。
(ラオスのセピエン-セナムノイ水力発電ダム=SK建設提供。撮影月日不明。)
事故後の写真ではコンクリート部分があまりなくダムというより「堤防」にみえます。
決壊後部分的な写真しかなく、上空写真がないのでどこがどうなってるのか全容がわかりません。
決壊したのは主ダムではなく5つある補助ダムのようですが、補助ダムだってダムはダムです。
(ラオス政府は)どんなに降雨量が多くても、(ダムの)設計がそれに耐えられるようになっているべきではないかと考えている」
と述べた。(朝鮮日報)
ラオスにおける日本のダム建設現場の状況
ラオス・ナムニアップ1水力発電所建設プロジェクトで湛水開始セレモニーを開催
- 2018年 07月 18日 大林組
- ラオスの首都ビエンチャンから北東約150kmのナムニアップ川では2019年の運転開始に向けてダムと発電所の整備が進む
5月25日、大林組がラオスで建設を進める「ナムニアップ1水力発電所建設プロジェクト」において、
現地で湛水(たんすい・水をたたえること)セレモニーが開催され、ラオス政府や地元自治体、関西電力、
施工会社関係者ら約400人が出席し、湛水を祝うとともに完成に向けて気持ちを新たにしました。
式典で挨拶を行う大林組海外支店長の中村美治。大林組はダム、発電所などの土木建築工事全般を担当している
- ラオスの首都ビエンチャンから北東約150kmのナムニアップ川では2019年の運転開始に向けてダムと発電所の
- 整備が進むこのプロジェクトは、メコン川の支流であるナムニアップ川に、水力発電所を備えた主ダムと逆調整ダム
- (※1)をそれぞれ建設するものです。今回湛水が開始されたのは、湛水面積が66.9km²となる主ダムです。
- 逆調整ダムの湛水は2017年5月に完了しています。
プロジェクトを進めるのは、関西電力が主体となる特別目的会社ナムニアップ1パワー社です。
発電開始後は、主発電所(出力272MW)の電力はタイ電力公社に、逆調整発電所(出力18MW)の電力は
ラオス電力公社に27年間売電されます。
ダム堤体の構築には、超硬練りコンクリートをベルトコンベヤーなどで運搬し、ブルドーザーと振動ローラーで敷きならし、転圧するRCC工法を採用
主ダムの堤体構築には急速施工を可能にするRCC(Roller Compacted Concrete)工法を採用し、2014年10月の
本格着工から、わずか3年半で堤体打設が完了しました。 全体工事の進捗率はすでに95%を達成。2019年2月の
運転開始をめざし、残りの工事を進めています。
大林組は、これからもダムなどのインフラ整備を通して、世界各地の豊富な資源を活用する国際社会の構築に
貢献してまいります。
※1 逆調整ダム
発電所からの放流を一旦調整池にため、放流量を調整し、下流河川の水位変動を安定させるダム
【現場最前線】ラオスの黒四! 雨・暑さと闘うナムニアップ1水力発電所建設工事
2017-06-17 建設通信新聞
主ダム堤体現場。左岸右岸からコンクリート運搬用ベルコンが縦横に伸びる。手前が発電所施設
「第二の黒四(くろよん)」--。関西電力にとって、それほど重要な位置付けとなるダムの建設工事が
ラオスの山中で進んでいる。融資から事業運営、施工まで“オールジャパン”で取り組み、ダム本体工事を中心とした
土木・建築工事は大林組が施工している。目立った生産品のないラオスにとって貴重な“輸出品”である電力を
生み出すことになる。2019年1月31日の営業運転開始に向け、アジアの山奥で雨と暑さとの闘いがいまも続いている。
ナムニアップ1水力発電所建設工事の現場までは、ラオスの首都ビエンチャンからメコン川沿いを東に145㎞下り、
支流のナムニアップ川沿いを40㎞上流にさかのぼる。周囲は、昔ながらのアジアの村々が点在するのどかな光景が
広がる。
ダム本体だけでなく、アクセス道路、転流用トンネル掘削、発電所建築、原石山掘削などすべてを1社が
請け負う工事で、大林組ナムニアップ工事事務所の木村隆之所長は「すべてを手掛けられるスケールの大きさが
海外工事の魅力」と語る。13年に準備工に着手後、16年1月には河床掘削、同年2月に堤体打設を開始した。
現在(5月23日時点)は、ダム堤体の63%に当たる145万m3のコンクリートを打設した。天端堤長が530mと
横幅が長いため、生コンの吐出口を右岸と左岸の両方に設けており、堤体下流側にはコンクリートプラントから
堤体まで長いベルトコンベヤーが縦横に伸びる。
堤体は、日本での採用例が少ないRCC工法で、貧配合超硬練りコンクリートをブルドーザーやフィニッシャーで
敷き均し、振動ローラーで締め固める。施工の様子は、盛土の現場にも見える。端から順番に繰り返しコンクリートを
打設でき、急速施工が可能な点が特徴だが、雨が降ると、固まる前の生コンに掛からないようブルーシートをかけ、
作業が止まる。「長い時間雨が続くとコンクリートが固まり、再開時に表面を荒削りしなければならず、非常に時間を
取られる」(木村所長)。
それでも好条件時は1日9000m3以上、普段は7000m3が打設目標で、「(5月以降の)雨季は、雨で工程が
左右されやすい。少しでもアドバンテージを取れる方法を模索して、とにかく営業運転に間に合わせる」(同)という。
締め固めの転圧機には、日本で見慣れたGPS(全地球測位システム)が取り付けられている。ブロックごとの
転圧回数がモニターに表示され、規定回数を締め固めるとモニターの色が変わる。日本の“生産性向上”の波が
ラオスにも押し寄せているが、人件費の安い東南アジア諸国では機械による生産性向上の効果は低い。
それでも木村所長がGPS転圧機を採用する理由は、「ソンダ5へのアピール」と語る。
原石山からクラッシャー、骨材プラント、コンクリートプラントまでを中国のシノハイドロ、コンクリートプラント
での練り混ぜから現場打設までをベトナムのソンダ5がそれぞれ協力会社となっている。特にソンダ5は、ダムの
施工経験も豊富で、必要な機械も保有するベトナムの有力企業だ。海外勤務が間もなく20年を迎える木村所長は、
「GPSを導入することで、大林組と組めば勉強になると思ってもらえる。今後、パートナーとなる現地企業が
いなければ、海外で施工ができない。大林と組んで良かったと思ってもらえれば、日本での『林友会』のような
パートナー企業ができ、将来につながる」という思いがある。
ラオスの現場では、“働き方改革”も課題だ。日本の労働基準法は適用されないが、「4週5休を何とか取れるように
している」(木村所長)。その理由も、「今後、海外比率を高める中で、海外の工事が魅力的でなければ、若い人が
来てくれなくなる」(同)と、同社の将来の海外事業を思ってのことだ。
ビエンチャンまで車で4時間。周囲を山に囲まれた現場事務所に寝泊まりしていると「休暇でも電話が掛かってきたら、
つい現場に出てしまうし、いつも仕事のことを考える」。このため、休暇の時には、街に出るよう職員に勧めている。
日本から4000㎞。遠く離れ気候も文化も違い、娯楽も少ない山中の現場でも、日本の改革の波は押し寄せており、
それが結果的に大林組の将来の海外事業にもつながっていく。
【事業概要】
▽事業主体=ナムニアップ1電力会社(SPC)
▽融資者(プロジェクト資金の7割)=アジア開発銀行(ADB)や国際協力銀行(JBIC)、日系銀行、タイ系銀行
▽出資者(同3割)=KPICネザーランド(関西電力子会社)、EGATインターナショナル(タイ企業)、ラオス国営投資会社
▽買電者=タイ電力公社、ラオス電力公社
▽施工者・土木建築工事=大林組(ダム本体工事、発電所建屋建築工事、アクセス道路長さ58.2㎞・造成工事)
▽同・電気機械工事=日立三菱水力(水車発電機、開閉設備一式、主要変圧器)
▽同・金物工事=IHIインフラシステム(鉄管工事、水門工事)
▽主ダム規模=堤高167.0m、堤体積約230万m3、発電量約27万kW
▽逆調整ダム規模=堤高20.6m、堤体積約6万m3、発電量2万kW
▽工期=2013年10月1日-19年1月31日
SK建設の工期 2012年着工で、工期どおりなら完成は2019年7月 5か月工期を縮め早期完成めざす。
2019年2月商業運転の予定だった。
ラオス ナムニアップ1水力発電所建設工事を受注しました。
「ナムニアップ1水力発電所建設プロジェクト」
2013年 11月 14日 大林組
株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、ラオスで「ナムニアップ1(NNP1)水力発電所建設工事」を
受注しました。
本プロジェクトは、関西電力株式会社100%子会社であるケーピック・ネザーランド(KPN)社が45%、
タイ電力公社(EGAT)の子会社であるエガット・インターナショナル(EGATi)社が30%、ラオス政府全額出資の
投資法人であるラオ・ホールディング・ステート・エンタープライズ(LHSE)社が25%を出資して設立された
ナムニアップ1・パワー・カンパニー・リミテッド社による水力発電所建設プロジェクトです。
ラオスとタイの国境を流れるメコン川の支流であるナムニアップ川に高さ148m、堤頂長530m、堤体積約200万m³の
重力式コンクリートダムと出力約27万kWと約2万kWの発電所を建設するもので、大林組は、ダム本体、発電所、
管理用道路などの土木建築工事を施工します。総貯水量は、黒部ダム(約2億m³)の約11倍、国内最大の貯水量を誇る
徳山ダム(6.6億m³)の3倍以上に及びます。
2013年度~2015年度は道路・河川切り替え・基礎掘削・ダム用仮設備などの堤体準備工事を行い、
2016年度から堤体コンクリート打設を開始し、2019年1月に引き渡しのうえ、発電を開始する予定です。
【完成予想図】
【工事概要】
工事名称 | ナムニアップ1水力発電所建設工事 |
施工場所 | ラオス ボリカムサイ |
発注者 | ナムニアップ1・パワー・カンパニー・リミテッド社 |
施工形態 | 施工(一部設計・施工) |
工期 | 2013年10月~2019年1月(64ヵ月) |
構成比率 | 大林組単独 |
工事内容 | 主ダム(堤高148.0m、堤頂長530.0m、堤体積約200万m³) 主発電所(約27万kW、半地下式B25m×L65m×H47m) 逆調整ダム(堤高20.6m、堤頂長252.6m、堤体積約6万m³) 逆調整池発電所(約2万kW、半地下式B22m×L46m×H43m ) 管理用道路・付属建屋建築工事 |
【計画地】
韓国のダムはカンボジア(黄色部分)に近いところ