今は無き、アマチュア無線用アンテナメーカーのお話です。RAKアンテナは、短波帯用のダイポールアンテナを製造・販売していました。
エレメントは3mmΦの特殊軽合金製を使用し、クランパーはダイカスト製、ビスナットはステンレスと、長期使用に耐える部品を使用しています。このクランパーを使用することにより、エレメントを切ることなく長さを調整できるというメリットがあります。
【電気的特性】
・Aー8XL:3.5MHz帯
・Aー4XL:7MHz帯
・A2XL:14MHz帯
耐入力:4KW:PEP、2KW:CW
A-4XL(7MHzフルサイズDP)を購入し、2F屋のTVアンテナ直下に逆V型で設置しました。関東地方(千葉県)で運用していたので、低い逆Vアンテナは打ち上げ高が高く、国内近距離に良く飛びました。リグは、中古で購入したTX-310とJR-310を使っており、出力は10Wです。終段管はS2001x1で、簡単にはパワーアップすることはできません。(後のTS-520などのように、パワーアップキットで改造できるようにはなっていない)
ほぼ真上に打ち上げる電波は、近距離通信には非常に有効で、フルサイズの逆Vと相まって「ほんとうに10Wか?」と言われたことがありますが、正真正銘の10Wでした。
エレメントやクランプ、ビスナットは発錆びすることなく長期間使用できました。その後、3.5MHz/7MHzの2Bandタイプを購入し、それも長く使用しました。(3.5MHzは延長コイル付き)
引っ越しなどで分解しましたが、エレメントの一部は残骸として残っています。特殊軽合金のエレメントは錆びなくていいのですが、硬いため取り回しが大変というのがあります。サガ電子が使用している、被覆軟銅線のエレメント(切れ端)が安く手に入ったので、ダイポールはそれに換装しました。
調整がしやすく、シンプルで好きなアンテナだったのですが、RAKは廃業しました。
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