ライブ8に続いて7/6にG8サミットが開かれ、その中でアフリカへの援助についてが重要な議題になるという事なのだそうです。そこで今週はアフリカで今何が起こってるのかなぁということをJ-Poperなりに数回に分けてまとめてみようかなぁと思っていますです。今日は北アフリカのスーダンで起きている出来事についてちょっと書いてみます。
スーダンはエジプトのすぐ南にある国で、北アフリカの中でもっとも広い面積を持つ国です(Wiki)。国名の由来はアラビア語で「黒い人」。アフリカはサハラ砂漠を境に北側を「ホワイトアフリカ(アラブ文化と接点が多い)」、南側を「ブラックアフリカ(キリスト教かアミニズムを信仰している人が多い)」に分ける事がありますが、「スーダン」という言葉はそのうちの「ブラックアフリカ」を指す言葉だったようです。1899年にイギリスとエジプトが共同統治を始め、1956年に独立しました。
そんなスーダンなんですが、独立から数年経つと内紛が頻発するようになり、1983年にはスーダン内戦が起こります。この内戦は昨年5月には終結したのですが、その裏ではもっとひどい事が起きていたのです。それは、現在も続くダルフール紛争です。この紛争、ある部族が独立するために起こした内戦…というのではなく、アラブ民族がダルフール地方に住む非アラブ系の民族を粛清するという民族浄化なのです。
この紛争により2003年から2004年8月までに5万人から8万人以上が既に殺害され、120万人以上が家を追われているといいます。アラブ系の武装集団「ジャンジャウィード」が非アラブ系の人がすむ村などを焼き払うなどして虐殺してきているわけですが、この武装集団の動きをスーダン政府が止めるどころか、後方から支援しているというのが国際的な問題となっているのです(Wiki参照)。
こんな状況になっているために、たとえスーダンに食糧援助をしたとしても恩恵を受けるのはアラブ系の人たちだけで、ダルフールに住む非アラブ系の人には行き渡りにくいという状況が続いています。村を追われた住民の唯一の頼みはWFP(世界食糧計画)からの空中からの食糧配給のみなのですが、WFPの支援にも限りがあり、とてもダルフール地方の人々の空腹を満たすものにはなっていないようです。国境なき医師団の報告によれば、ある地域に住む5歳未満の子供のおよそ20%が栄養失調に苦しんでいて、調査した家庭の5才未満の子どものおよそ5%が過去3ヶ月以内に死亡しているのだそうです(こちらの記事[国境なき医師団]参照)。難民キャンプでは適切な援助を受けられないために、栄養失調のほかにマラリアや下痢などの病気で亡くなる人も多いのだそうです。
内戦や虐殺が長く続くスーダンには、戦争しか知らずに育っていく子供が多いと言います。そんな子供達のために、スポーツを通じて平和や話し合いによる和平、そして夢を持ってもらおうという活動が行われているそうです。それがMercy.corpとナイキの援助で行われているTwic Olympicです(こちらの記事[Mercy.corp(英)]参照(自動翻訳))。BBCWorldでどんなオリンピックなのかを見ることができました。
南スーダンに広がる広大な土地の中で各部族対抗でバレーボールやサッカー、陸上競技などを国際規定に沿ったルールで競うというもので、勝った部族には賞品が出る事もあるのだとか。かつては戦いによって争っていた部族同士がスポーツを通じて互いを認め合うようになったのだそうです。ルールが国際規定に基づいているのは、子供達が将来世界で活躍できるようにという考えによるものなのだとか。参加する子供達の中には「将来はロナウドみたいなサッカー選手になりたい」と夢を語る子も。
こうやって戦争以外に他者と話し合う方法や、国内だけでなく世界で活躍できる夢などをオリンピックが提供しているんだなぁと思いました。しかし、このオリンピックが行われる間も食糧問題や内紛は続いているわけです。開催期間中も参加者達の食糧を確保するのが難しい状況が続いていたり、攻撃が来ないかと警戒したり… 住人達は常に食糧不足と武力衝突と背中あわせになっているという状況が伝わってきました。
民族浄化というのは過去の話だと思う人もいるかもしれませんが、今もこの国で続いているのです。この事態、どうすれば良い方向に向かうのでしょうか。Twicオリンピックが良い方向に向かうための一つのきっかけとなれば良いなぁと思う、今日この頃です。
スーダンはエジプトのすぐ南にある国で、北アフリカの中でもっとも広い面積を持つ国です(Wiki)。国名の由来はアラビア語で「黒い人」。アフリカはサハラ砂漠を境に北側を「ホワイトアフリカ(アラブ文化と接点が多い)」、南側を「ブラックアフリカ(キリスト教かアミニズムを信仰している人が多い)」に分ける事がありますが、「スーダン」という言葉はそのうちの「ブラックアフリカ」を指す言葉だったようです。1899年にイギリスとエジプトが共同統治を始め、1956年に独立しました。
そんなスーダンなんですが、独立から数年経つと内紛が頻発するようになり、1983年にはスーダン内戦が起こります。この内戦は昨年5月には終結したのですが、その裏ではもっとひどい事が起きていたのです。それは、現在も続くダルフール紛争です。この紛争、ある部族が独立するために起こした内戦…というのではなく、アラブ民族がダルフール地方に住む非アラブ系の民族を粛清するという民族浄化なのです。
この紛争により2003年から2004年8月までに5万人から8万人以上が既に殺害され、120万人以上が家を追われているといいます。アラブ系の武装集団「ジャンジャウィード」が非アラブ系の人がすむ村などを焼き払うなどして虐殺してきているわけですが、この武装集団の動きをスーダン政府が止めるどころか、後方から支援しているというのが国際的な問題となっているのです(Wiki参照)。
こんな状況になっているために、たとえスーダンに食糧援助をしたとしても恩恵を受けるのはアラブ系の人たちだけで、ダルフールに住む非アラブ系の人には行き渡りにくいという状況が続いています。村を追われた住民の唯一の頼みはWFP(世界食糧計画)からの空中からの食糧配給のみなのですが、WFPの支援にも限りがあり、とてもダルフール地方の人々の空腹を満たすものにはなっていないようです。国境なき医師団の報告によれば、ある地域に住む5歳未満の子供のおよそ20%が栄養失調に苦しんでいて、調査した家庭の5才未満の子どものおよそ5%が過去3ヶ月以内に死亡しているのだそうです(こちらの記事[国境なき医師団]参照)。難民キャンプでは適切な援助を受けられないために、栄養失調のほかにマラリアや下痢などの病気で亡くなる人も多いのだそうです。
内戦や虐殺が長く続くスーダンには、戦争しか知らずに育っていく子供が多いと言います。そんな子供達のために、スポーツを通じて平和や話し合いによる和平、そして夢を持ってもらおうという活動が行われているそうです。それがMercy.corpとナイキの援助で行われているTwic Olympicです(こちらの記事[Mercy.corp(英)]参照(自動翻訳))。BBCWorldでどんなオリンピックなのかを見ることができました。
南スーダンに広がる広大な土地の中で各部族対抗でバレーボールやサッカー、陸上競技などを国際規定に沿ったルールで競うというもので、勝った部族には賞品が出る事もあるのだとか。かつては戦いによって争っていた部族同士がスポーツを通じて互いを認め合うようになったのだそうです。ルールが国際規定に基づいているのは、子供達が将来世界で活躍できるようにという考えによるものなのだとか。参加する子供達の中には「将来はロナウドみたいなサッカー選手になりたい」と夢を語る子も。
こうやって戦争以外に他者と話し合う方法や、国内だけでなく世界で活躍できる夢などをオリンピックが提供しているんだなぁと思いました。しかし、このオリンピックが行われる間も食糧問題や内紛は続いているわけです。開催期間中も参加者達の食糧を確保するのが難しい状況が続いていたり、攻撃が来ないかと警戒したり… 住人達は常に食糧不足と武力衝突と背中あわせになっているという状況が伝わってきました。
民族浄化というのは過去の話だと思う人もいるかもしれませんが、今もこの国で続いているのです。この事態、どうすれば良い方向に向かうのでしょうか。Twicオリンピックが良い方向に向かうための一つのきっかけとなれば良いなぁと思う、今日この頃です。